不動産売却するならどの会社を選びますか?|不動産会社社長が解説

2020年3月29日

不動産売却を検討する際に、頼むとしたらどこがいいのか、

どの会社が信頼できるのか、考えると思います。

 

そんな方に向けて、参考になるように30年間不動産業に従事してきた私

(現役の不動産会社社長)がそのヒントや秘訣を解説してまいります。

 

私自身はこのサイトで、査定や売却の依頼を受け付けておりません。

 

ですので、どこがいいですというような肩入れした内容ではなく、

「30年の経験から考えたフラットな記事」として解説させていただきます。

 

 

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 不動産売却|どこがいい?一括査定サイトと会社単独サイト

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ネットで調べてみると分かりますが、

会社が自社で不動産査定の広告しているサイトと、

「一括査定サイト」といわれるサイト運営会社が作っているサイトがあることに気づかれると思います。

 

不動産売却の価格を知るためのホームページは、大きく分けると、この二つになります。

今でもポストに投下されているチラシを見て問い合わせをされる方も少数ながらいるようですが、

やはりチラシだと1社限定になってしまいます。

 

サイト(会社)を選ぶ=ショッピングモールを選ぶか、路面にある専門店を選ぶか

サイトを選ぶときには、どこがいいか、というよりもどういう考えでサイトを選ぶのかによります。

参考に価格を聞きたいだけなのか、複数の会社から良い会社を選びたいと考えているのかによります。

 

これは、例えていうなら、路面にあるお店(会社が自社で広告しているサイト)に行くのか、

ショッピングセンターやデパートのようにたくさんのお店が入っている施設

(一括査定サイト)に行くのかの違いがあります。

 

わざわざ品数の少ない専門店に行く人は少ない

たくさん売れるショッピングセンターには、たくさんの商品がそれぞれの魅力を出して並んでいます。

専門店は品数が少なく、店頭になければ取り寄せになります。

だから買いたい人は、ショッピングセンターに行くのです。

 

不動産価格を知りたいと思われる理由・状況は様々です。

すぐにでも不動産売却をしたいと考えているケースもあります。

また、相続や離婚、あるいは住宅ローンの問題が発生し、

「すぐではないが、半年後あるいは1年後にはそうなるかもしれない。」と考え

価格を調べるケースもあります。

 

売却が未定の段階では、一括査定サイトの方が良い

今はユーザーが「比較して選ぶ」時代ですので、一括査定サイトの方が、

手軽に複数の会社から提案を受けられます。

 

ただし、入力画面を注意しないと、2〜3社ではなく、5社〜10社と選択している場合があります。

その後10社からのアプローチを受けることになるかもしれませんので、ちょっと大変ですね。

不動産会社側は、純粋に依頼を受けたので、連絡をするのですから、

お客さんは入力画面に注意しておきませんと互いに、不要なストレスをためることになります。

 

会社単独サイトを選ぶ場合でも、2社から3社は、比較される方が良いです。

その時には、「価格」だけではなく、「担当者の人柄」

「販売戦略(どのように販売することを考えているのか)」を重視することが大事です。

 

 

 

 不動産売却|一番高い査定価格の会社を選ぶのは、とても危険

危険

 

一括査定や複数の会社に査定を依頼して選ぶ場合、価格を第一優先で選ぶと失敗する可能が高いです。

先ほど、「今は比較して選ぶ」時代ですと言いました。

 

人は、ついつい「価格比較」を優先してしまいがちになります。

また自分の大事な不動産の価値を高く見てくれるのを嬉しく感じるので、

このように考えが進むと思いますが、ここには危険な注意ポイントがあります。

 

売り手側のお客さんは、高い価格を提案する不動産会社を「やる気のある会社」

「自信を持っている会社」「物件をよくわかってる会社」と好印象を持つ傾向が強いです。

ここにも危険な注意ポイントがあります。

会社によって高く売れることがあると考えるのは、大きな誤解です

 

高い価格でも売れるのには特別の要素がある

今、この記事を読んでるあなたは、何か商品を買うときに、

同じ品質内容の商品でもあのお店なら高くても買いたいと思いますか?

 

高くても買う場合というのは、一見すると同じような商品だが、

よく見ると実際には高い付加価値(魅力)がついていると感じるから、

高くても買うのではありませんか?

 

人間はついつい一方向から物事を見てしまいます。

自分の側から見てしまいますね。

でも分かりますよね。

買う方からすれば、高すぎたら買わないですよね。

それに、買主から見て高い価格でも買うには、それに見合った明確な理由が必要です。

 

 

これを不動産の場合でいい変えますと、同じマンションだが、

「このマンション以上に駅に近い物件は無い」

「室内がリフォームされていて、新品並みにとてもきれい」

「設備の汚れや傷みがほとんど感じられない」

などという特別の要素がある場合です。

 

大手だから高くても売ってくれる=それは幻想

商品のプラス要素がない場合、「大手だから高く売れる」

「ベテラン社員が担当だから高く売れる」ということは、ありません。

 

それは古い時代の話です。

今はネットの時代です。

ネット上の物件情報には、大手も中小も関係なくなりました。

ここを誤解している売主さんが非常に多いです。

 

買主はお店で情報を聞くのではなく、ネットで調べる人がほとんど

買主さんは、ネットで物件情報を調べて、

比較して見学して、購入のステップへと進んでいきます。

 

そもそも相場よりも高すぎる物件は、ネット上で物件情報を調べられる段階で、

見つけてもらえません。

 

見つけてもらえないということは、存在していないことと同じです。

売れるわけがないですね。

 

予算から外れた物件は、売ってないのと同じ

一般的に、何かの商品を買おうとするときに、「予算」をある程度決めていませんか。

買主さんがネットで物件情報を調べる時も同じです。

予算(相場)から外れていると、いくら広告していても、

買主さんからは見つけられない(=存在しないのと同じ)状態になります。

 

高く売りたいのは、人情的にはよく分かります。

しかし、相場を少しでも外れていると、買主さんがネットで予算やエリアを入力し

物件を探すのですから、その物件は見つからず売買することは不可能になります。

ですので、提案された不動産売却の査定価格が高いから選ぶということは危険なのです。

 

 

 不動産売却|なぜ同じ不動産の査定価格に何百万もの価格差が出るのか

500万円

 

なぜ、査定価格に何百万もの価格差が出るのか。

それは、一言で言ってしまうと、高い価格を提案する会社は、売り手のお客さんから、

何としても売却依頼を受けたいと考えて提案するからです。

 

売主さんが高い価格の会社を選ぶ傾向はやはり強いです。

不動産会社は、自分の会社を選んで欲しいと考えています。

この関係性が、ネット査定の提案価格が現実の相場価格をわすれて、

どんどん跳ね上がる原因です。

(当然ながら、跳ね上がった価格では売れませんから、後日下がっていきます)

 

大手ほど売れそうにない査定価格を提案する傾向

ほとんどの不動産会社は、他の会社と比較される場合、

可能な限り、高め価格を提案しようと考えます。

そしてその高い価格提案を正当化するために、各会社担当がいうのは、次のような言葉です。

1)「当社は、全国ネットの大手だから、情報が多くて高くても売れるのです」

2)「当社は、このエリアに過去にたくさんの実績があるので、高くても売れるのです」

3)「この道、何十年の私が自信を持って提案する価格です」

 

そのようなことがあったのは「昭和の時代」のことです。

 

反対に、比べると安く見える価格提案をしてくる会社は、

実は「相場価格」を提案しているのかもしれません。

その結果、何百万という査定の価格差はよく発生しています。

 

会社ではなく、人物(担当者)が信用できそうかどうかが大事

どちらにしましても、その価格提案の根拠をシッカリ持っているのかをよく聞くことです。

なぜ、その価格になるのかです。

 

自分は素人だから、聞いてもわからないと思わなくて大丈夫です。

買主さんも同じく不動産の素人です。

 

もし、売主さんが営業から説明を受けて、理解ができない無理な価格と思えば、

同じことを買主さんも思います。

理由のない無理な価格では売れません。

 

また、残念ながら、不動産業界は他の業界と同様に、

会社によって個人によっての知識や経験の量には違いがあります。

 

査定価格を安い価格で提案した会社は、「過去の実例」だけをみて、

現在の市況を見逃している場合もあります。

 

ですので、一番目がいってしまう「価格」については、一旦横に置き、

担当する人間がどんな人柄なのか、どのようにして売却するという作戦を

考えているのかを聞くことが大事です。(人柄と作戦の提案が大事)

 

売却する作戦ということには、一般のお客さんは経験がなく分かりにくいことだとは思います。

それが良い作戦なのか、不十分なのかを判断するのは自信がないかもしれません。

みて欲しいのは、良い悪いの判断ではなく、その担当者がしっかりとした考えを持っているのかどうかです。

間違っても、「大手だから」「ベテランそうだから」などで選んでは、

のちに後悔することになります。

 

だって、買主側は、「大手だから高い価格でも仕方がない」とは、ならないからです。

 

 

不動産売却|どこがいい?選ぶときにのNGワードは「大手」「過去の実績」

 

なぜ「大手だから」「過去の実績があるから」で選んではいけないかは、

ここまで読み進めたいただいたあなたには、もうお分かりですね。

 

今、不動産を購入しようとする買主さんに、「大手だから」という考えがないからです。

大手が扱う物件であっても、見るからにベテラン営業が扱う物件であっても、

買主さんは「物件の諸条件の割に、価格が高い」と思えば、絶対に買いません。

 

ここは、新築と中古の大きな違いです。

新築は、高い実績と大きな信頼のあるメーカーの物件は、多少高くても売れます。

中古においても、新築時に価値のある高い物件は、高く売れます。

あくまでも、物件・商品によるのです。

 

取り扱う物件が、大手でも中小でも、物件次第なのです。

 

これも、自分で何か商品を買おうとする場面を想像すれば、わかることです。

デパートであっても、道路沿いにある専門店であっても、

商品の割に高いな、と感じれば買いませんよね。

それと全く同じ心理が働きます。

 

しかし、自分が所有する不動産という物件には、

売主さんは「感情的な価値」を持っていますので、なかなか客観的に見ることができません。

 

大手の営業やベテラン営業に、「素晴らしい物件ですね」と言われると、

つい気持ちが高ぶってしまいがちです。

 

面白いことに、不動産会社社員が自分自身の物件を売却する時にも、

実は同じ現象が起きます。

 

つまりプロであるはずの不動産会社社員であっても、自分の不動産を評価する時には、

客観的ではいられないということです。

ついつい高めの価格をつけてしまうのです。

目が曇ってしまうんですね。

 

 

 不動産売却|どこがいい?と選ぶ時に本当に大事なポイント

注意点

不動産会社を選ぶポイントで、一番大事なポイントは、

担当する人をよく見ることだと思います。

 

使い古された言葉ですが、

会社担当者には「真面目」「誠実」「熱意」「丁寧」「配慮」という要素が大事なんです。

 

経験豊かなベテラン営業は、確かに手馴れています。

色々な物事がスムーズだと思います。

 

ベテランのために起きるミス・新米の良さもある

しかし、手馴れが過ぎると一つ一つが「雑になってしまう危険性」を持っています。

いかにも経験が少なそうな若い担当もいます。

もしかすると、不安に思う部分もあるでしょう。

 

しかしその彼は、他の誰よりも必死に売主さんのために、働いてくれる可能性があります。

私は、今までに、非常に多くの同僚上司部下を見てきましたし、

起業してからは色々な人を採用してきました。

 

どの人に頼んでも同じでしょ=大きな間違い

一番重要なのは、筆者はその担当者の「資質」にあると、つくづく思います。

売主さんは、不動産の査定から始まり売却完了するまでの様々な出来事は、

「どの人(営業)に頼んでも基本は同じでしょ」と思われていると思います。

ところがそうではないのです。

 

年齢や経験値ではない要素が、実は大事なんです。

売却が完了した時に、売主さんが思われる気持ち(感情)にそれが現れます。

 

年齢や経験に関係なく、真面目に真剣に一生懸命に、

自分の物件売却のために働いてくれたと感じることができると、

多少頼りない場面があったとしても良い売却ができたと感じられると思います。

 

現実には、その逆もあります。

ベテランそうだから、大丈夫だと思いっていたのに、想定外のミスをして、

がっかりするような損失になった、ということもあります。

 

なぜ、そんなことが起きるかといいますと、経験の浅い社員には、先輩上司がフォローします。

逆にベテラン社員には、ミスや漏れがあることを知らせてくれる人はいません。

 

 

 まとめ

 

会社の単独サイトよりも一括査定サイトの方が、比較ができる点では良いです。

価格優先で選ぶと、相場から外れすぎの価格で売り出してしまうことがあります。

 

価格差がすごく大きい場合は、なぜその価格でも売れる可能性があると

考えているのかを担当者に聞くことが大事です。その説明が納得できるかどうか。

 

単純に、大手だから、ベテランそうだからで選ぶのはやめておきましょう。

最も大事なことは、どの会社ではなく、どれだけ信頼の置ける担当者なのかです。

経験が少ない担当でも、売主のために、一生懸命に働いてくれる担当は良い担当者です。