不動産価格の下落は始まってます!東京オリンピック開催までもたない?!

価格 下落 不動産
価格 下落

2019年10月の消費税増税に向けて、それまでの間、各媒体では駆け込み需要をあおるかのような記事がありました。

しかし、不動産・住宅業界は、もう3年〜4年まえから、十分に先食いしている状況です。

 

消費税の増税が2回延期されました。

その度ごとに、想定した駆け込みがありました。

もう駆け込む需要は残っていないのではないかと思うほどです。

 

そして、各業界から、消費税増税による売上ダウンの報告と倒産の報告が目につき始めています。

2020年価格下落が始まっています。

2018年・2019年に水面下で行われていた「完成在庫の値引き販売」は表面化していくでしょう。

 

2020年の東京オリンピック開催後は、価格が下落するのではなく、暴落するのではないか。

不動産会社社長が解説します。

 

 

オリンピック後、不動産価格は下落から暴落に転じる可能性が「大」です

オリンピックの前と後の不動産価格

オリンピックの前と後の不動産価格

 

東京オリンピックが開催されるということが、最後の気休めになっている感があります。

今後、不動産価格を語る上で、好調を期待させるキーワードが、ほぼない状況です。

 

2025年の万博を、好材料としてあげる方がいますが、これから実行されていくあらゆることが、厳しいことを示しています。

例を上げるなら、以下のとおりです。

・新築マンション完成在庫の増加

・同一労働同一賃金

・民法改正実施

・行政手続きオンライン化

・生産緑地の解除

 

 

中でも、最も大きいのは、首都圏の新築マンションの完成在庫数です。

日本全国の、不動産市況は、首都圏の新築マンションが、好調に売れている(在庫が少ない)のか、不調(在庫増加)なのかに、強く影響されます。

 

新築マンション完成在庫の増加

首都圏 新築マンション在庫数

首都圏 新築マンション在庫数(不動産経済研究所データを元に筆者がグラフ化)

不動産の動向を知るための大きな指標の一つが、首都圏の新築マンション完成在庫数です。

上記のグラフは、不動産経済研究所が、毎年毎月公表している数値から、私がグラフ化したものです。

最新データが2019年12月ですので、ほか数値の比較月が4月ですから、右端の赤矢印の数値ほどに増えると推定されます。

 

ご覧いただいて分かる通り、2014年4月在庫数から、2020年4月には3倍になる4500戸という在庫数が見えてきています。

販売価格は、2018年にバブル期並みの価格にまで上昇し、その後の在庫を増やすことに繋がりました。

 

不動産価格は下落に転じる道しか残されていない

下落に転じる可能性が強いと見る根拠は、前述の新築マンションの完成在庫増加状況をご覧いただいてわかるとおりです。

 

不動産会社は、マンション事業において、完売手前の5〜10%が利益分ですから、完成在庫がこれだけ増えている状況は、表面化していない含み損を抱えた状態です。

含み損が大きければ、銀行融資もなくなります。

 

不動産会社は、キャッシュフローのため、赤字でも値引き販売を開始します。

当然、マンション市況の価格は下落していきます。

 

2018年から、水面下で行われていた「値引き販売」は、表面化するでしょう。

水面下の値引き販売では、この増加状況に追いつかないからです。

 

値引き販売をしてキャッシュを回収しないと、不動産会社の倒産が始まります。

オリンピック開催どころではなく、不動産価格下落の大きな要素です。

 

同一労働同一賃金

2020年4月に、同一労働同一賃金がスタートします。

くわしくは、「同一労働同一賃金はじまる|正社員の手当が削減?!郵政ではすでに!」で解説していますので、よろしければそちらも読んでください。

つまり、正社員の給料が下がります。

契約社員・派遣社員の給料が上がるのではなく、正社員が下がります。

 

2018年から日本郵政では、すでに正社員の手当が大幅に削減されました。

社会問題として、注目されなかったのは、政府方針であるからです。

また、郵便局に実際に勤務している正社員の数が少ないことも影響しているのかもしれません。

一般的に、郵便局で働いている方々の半分以上が、契約社員です。

 

不動産を購入する購買力が下がりますし、意欲も下がるはずです。

 

 

行政手続きオンライン化→職場の人口は減少

政府の発表(2019年12月20日)によれば、2024年度までに、8億90000万件の行政手続きのオンライン化を目指すというものです。

一見すると、便利になるんだ、という印象です。

しかし、実は、その業務についてる人々の仕事がなくなるということです。

 

我々は、何かの手続きのたびに役所に行って、申請し受領する、という手続きが必要なくなれば、非常に便利です。

近い将来に、行かなくて良くなるのです。

 

窓口にいる人達はいなくなるということです。

さらに、会社にはそこに関連する事務の仕事をする人がいるはずです。

彼らの仕事も半減する可能性があります。

 

紙による年末調整手続きが、2019年12月が最後だったことをご存知でしょうか。

2020年から、オンライン化します。

 

関連する仕事をしている人たちは、自分の未来が今年から変わるわけです。

不動産購入に、大きな影響が出るのではないでしょうか。

 

民法改正実施

2020年4月には、民法改正があります。

ご存じの方も多いと思いますが、現在の民法は120年前に制定されたものです。

それが改正され実施されます。

 

様々な分野に影響が出ますが、不動産の場合、特に、影響を受けるのは、中古物件の売り主です。

売買契約において、売り主の責任と負担が重くなります。

現在の民法が、売り主よりにできていますので、それが改正されます。

 

中古の売買市場に、大きく影響を与えることになります。

 

 

では、何を根拠に、価格下落の推測をしているか

 

自社で集計している不動産市況のデータが「売れすぎている」ことを示しているのです。

当社がありますのは、北海道札幌市中央区です。

北海道では、東京エリアのように、マーケットデータ専業の会社がありません。

ですので、公開されているデータでは、最も信頼の置けるレインズ(東日本不動産流通機構)から、取引データを抽出し、時間と回数をかけて、何度も調査値集計を繰り返して、更新しているデータがその根拠です。

いわゆる生データです。

 

地方の政令都市の市況

ただし、あくまでも地方都市に関する一つのデータということです。

2013年あたりから、その変動の兆しがあります。

当然データですので、多少の増減はあるものです。

 

また、「経済(金融危機)の10年周期」という言葉があります。

ほぼ10年周期で金融危機が起きていると言われています。

詳しいことは、ググるとたくさん出てきます。

最近ですと、「サブプライムローン(2007年)」「リーマンショック(2008年)」がありました。

 

10年周期説がずれた

それ以前にも1997年、1987年にも世界の株価が大きく下落する出来事が発生しています。

その考え方からすると、2017年(あるいは2018年)には起きるはずでしたが、それらしい出来事はありませんでした。

 

不動産価格もこれらの動きに影響を受けます。

毎回、金融危機のたびに株価は下落し、不動産価格は下落します。

そして、下落した不動産価格は、その後に静かにジワジワと上昇することをくりかえしてきています。

 

今回は、2020年に東京オリンピック開催がある。

個人的には、本当にオリンピックまで持つのだろうか。

オリンピックが開催されるという高揚感で、消費税増税のショックに耐えられるのだろうか。

そんな風には思えないのだが。

 

 

生産緑地の解除

「生産緑地が2022年に解除されれば住宅地価格が値下がりする!」で、詳しく解説していますので、そちらもご覧ください。

簡単に説明しますと、あと2〜3年後に都心部に価格の安い住宅地がたくさん発生するということです。

 

購入側にとっては、吉報です。

住宅地の市場価格は、この新しく発生する住宅地価格に強く影響され、土地価格は下がるしかなくなります。

 

 

バブル期の価格を超えてしまった2016年と2017年

 

 

北海道札幌市エリアに後発の本州マンションメーカーたちが参入してきて、価格の上昇はさらに加速し、ついに29年の新築マンションの平均価格は全国の中でも異常値を示すほどになりました。

 

H28年ですでにバブル期を超え平均4300万円台でしたが、29年位は4500万円を超えてしまいました。

東京の平均価格が5500万円でしたから、本当に異常値です。

近畿圏ですら、28年が4300万円台、29年には3900万円台に下がっています。

H29年は、関西圏よりも高かったと記憶しています。

 

この時点までの明確な動きがあって、やっと2016年マスコミに情報が出始めます。

「札幌のマンション価格上昇。バブル期を超えた」です。

 

これが出た時、やっと市民が気がついたのです。

バブルの価格を超えたなんて、ありえない。

購入を控えよう、との動きが出てきた時、2017年の新築マンション販売は急ブレーキを踏んだ感じになりました。

 

2018年から2019年は、まるでバブルがはじけたと言われた平成3〜5年の頃のように、竣工済みのマンションの販売が増えてきています。

窓には、新築分譲のシート文字が黄色地と赤文字などの強いコントラストで貼り付けられています。

バブル崩壊の頃に非常によく似ています。

 

新築マーケットは、物件価格が高すぎて、販売停滞状態に近くなっていますが、中古物件は、まだまだ、高価格物件の売買が頑張っていると感じます。

中古は基本的に個人間売買が多いですので、消費税増税は直接関係ありません。

リフォーム分は、10月末までにリフォームが完了引渡されないと10%になってしまいます。

 

ですので、あと数ヶ月は、中古マーケットの動きは止まらないと考えられます。

ここまでの加速度的に増えた、取引の状況が、増税後にどうなるのか、オリンピック開催まで維持できるのかにわかりにくい状態です。

 

筆者が、一番気になるのは、5年分先食いしてしまっている状況す。

この先がどうなってしまうのか、想像するの恐ろしいです。

人口が増えているわけではないのですから。

もしかすると、すでに見えないところで、金融危機と価格下落のカウントダウンが始まっているのか、と思うと「怖い」ですね。

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