本の読み方で、味読はあまり馴染みがない言葉かもしれません。
映画を鑑賞するように、文章を読んでいき、味わう読み方です。小説を丁寧に深く読んでいる時、登場人物に共感している状態になっているはずです。
その状態こそ味読です。
味読は映画を鑑賞するように疑似体験から学ぶ読み方
味読とは、「みどく」と読みます。意味は、「本や文章の内容をよく本や文章の内容をよく味わいながら読む」ということです。内容をしっかりと読み込むという意味では、近い言葉は他にもありますが、味読には、文字通り味わう、また鑑賞するという意味が含まれます。
味読の反対語・類語
よく味わい鑑賞するように読むのが「味読」ですので、反対語は「速読」「乱読」「略読」「通読」が紹介されています。
速読には早く読むと意味、乱読は手当たり次第に読む、略読・通読にはざっと読むという意味があります。
味読の類語は、「精読」「熟読」「耽読」が近い意味とされます。
精読は細かく丁寧に読むこと、熟読は精読の後の状態、耽読には夢中になって読む、没頭して読むという意味になります。
味読の効果・やり方
味読の効果・やり方については、どのような場面にこそふさわしいのかという点がポイントになります。
例えば、内容をしっかりと読むという側面では、精読と表面的なやり方は、似ています。
一語ずつ丁寧に読んでいくというやり方は、精読と味読の両方に共通する読み方です。しかし、その効果の違いは、読み込む文章の種類によるということがわかりやすいです。
精読は、どちらかといえば、ビジネス書やビジネス文書、例えば契約書なども、精読がふさわしいです。内容を正確に読み取ることが重要になります。

ビジネス書には、著者の意図や趣旨が表現されていることもありますが、基本的には、主要なことは文章で書かれている論理的内容が主体です。
味読の場合は、登場人物の心理描写や心象風景の変化に、共感することが楽しみの一つです。一語ずつ丁寧に読んでいきますので、フィクションや小説にこそ、合う読み方です。
読書から得られるものは、知識情報の他に、疑似体験と言われます。人は、体験から多くの学びを得るようにできています。しかし、時間は非常に限られており、小説等から得られる疑似体験によって、得られる学びは決して少なくはありません。
味読によって、味わいながら、映画を鑑賞するように読書をし、疑似体験をすることで、読者は人生経験を増やしたような学びを得られるのです。
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