マンションを売るときに、注意するべきことがたくさんあります。
税金がかかるのか。
売るときにかかる手数料は?
マンションを売る方法は?
などについて、なるべく平易な言葉で、過去30年の経験から解説します。
マンションを売る|税金はかかるのか
マンションを売るという場面で、最初に気になるのは、売るときに税金がかかるのかどうかではないでしょうか。
ここでいう税金とは、不動産譲渡所得税という税金です。
不動産譲渡所得税は、マンションを売るときの利益分に対して、課税されます。
ですので、ポイントは、購入時に支払った金額に対して、上回る金額で売れた場合に、税金がかかるということです。
買った金額よりも、高い価格で売れるということは、あまり起きないように思うかもしれませんが、買った金額については、減価償却を考える必要があります。
購入したのが、10年前、あるいは20年前であれば、マンションを売るときに、価値が下がっている分を差し引く計算をしなければなりません。
それが減価償却分を差し引くということになります。
マンションを売るときの利益の計算をするのは、マンションが売れた価格から、購入時の価格を引くときに、購入時価格から減価償却分を差し引くのです。
その結果が、プラスになれば、税金がかかります。
ただし、もしも自分の住宅として、住んでいた(住民票で確認)マンションの場合、3000万円の特別控除を受けることができます。
もしも、転勤などで、済まなくなってしまったり、誰かに貸している場合には、特別控除はありません。
マンションを売る場合の手数料は仲介手数料
マンションを売る場合に、不動産会社に支払う手数料は、仲介手数料といいます。
仲介手数料は、不動産会社に仲介による売却依頼をして、買主と売主の売買契約が締結されたことに対して、支払うものです。
注意することは、売買契約締結に対して、支払う手数料であるということです。
物件の決済引き渡しが、仲介手数料を払う条件ではないことです。
以上のことは、宅地建物取引業で決められています。
だし、売却依頼をするときの契約=媒介契約において、書面で支払い時期を、別に決めることができます。
例えば、契約時に50%・決済時に50%という支払い方です。
あるいは、売買契約締結時に50%の手数料を払うことが出来ないことを不動産会社が了承した場合は、決済時に100%という支払い方を媒介契約書の特約に、記載することで、有効になります。
もう一つ注意点があります。
前述しましたように、仲介手数料の支払い責任は、売買契約締結によって、売主に発生します。
万が一、契約締結後に、売主か買主の責任において、売買契約が解除されることが起きたとしても、仲介手数料の支払い責任は無くなりません。
売買契約解除とは、売買契約が白紙になることではないからです。
白紙解約になる場合は、売買契約はなかったことになりますので、手数料支払い責任は無くなります。
仲介手数料の目安は、売買契約金額に3%をかけて6万円を加えた(宅地建物業法に定められた速算法)金額に、消費税を加えた金額が、手数料の上限額です。
マンションを売る方法
マンションを売る方法は、一般的に、不動産会社に売却依頼をすることです。
法律的には、個人的に、買う方を探し、その方と購入条件・代金の支払い条件・引き渡し条件の合意をして、のちに問題が残らないように、マンションに関する法律的要素を調べ、売買契約書にまとめれば、売買契約を個人が締結することは、可能です。
しかし、それはあまりにも専門的であり、難易度・リスクもあるため、不動産会社に売却依頼の媒介契約を締結することで、マンションを売る方法が一般的です。
売却依頼は、媒介契約書によって、依頼をします。
依頼の仕方は、3種類あります。
一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約です。
売主の中には、一般媒介の方が、複数の不動産会社に依頼できるので、良い条件で売却できるチャンスが増えるという考えをお持ちの方がいますが、それは古い時代の方法です。
現在のように、広告方法が、ネットになってからは、一般媒介で複数の会社に依頼する意味がなくなりました。
古い時代では、看板やチラシがマンションを売るときに、有効と考えられていたことがありました。
しかし、看板には、法律に抵触する要素があること、チラシはお金がかかる割には、広告できるエリアが狭いので、現在でも最も非効率な方法になっています。
買主がマンションを探す際に、パソコンやスマホで探す時代では、ネット広告が最も有効なマンションを売る方法です。
マンションを売る際にはリフォームをした方が良いのか
マンションを売る際に、売主が悩むポイントの一つです。
結論から、言えば、可能であれば、リフォームをした方が、高い価格で売れる可能性は増えます。
それは、マンション買取業者が、リフォーム済みマンションを、中古相場よりも少し高めの価格で販売していることで知られている通りです。
ただ、必須条件とは、言えません。
ポイントは、買主がマンションの購入検討のために、見学する際に、買主目線で耐えられる傷汚れの範囲内であるかどうかです。
売主の中には、「買った人は自分でリフォームするでしょ。リフォームしても無駄になる」と考える方がいます。
それは、半分正解で、半分間違いなのです。
もしかすると、リフォームしても無駄になる可能性は、確かにあります。
しかし、傷と汚れの程度が範囲を超えている場合、買主は購入検討をしません。
買主は第一印象で、購入を決める可能性が高いです。
見学時間が長いほど、購入の可能性は高まります。
しかし、傷と汚れの状態が悪すぎると、1分間も見学しない場合が少なくありません。
ですので、状態によりけりですが、基本的には、可能であれば、リフォームをした方が良いです。
しかし、その判断は、よりたくさんの物件を見てきたキャリアの不動産会社担当者でなければ、見分けはつきにくいです。
ご自分で判断せず、相談してみることをお勧めします。
まとめ
マンションを高く売るには、タイミングが必須条件です。
タイミングは、マーケットの中にあります。
マーケットをきちんと理解し、説明してくれる担当者を選ぶことが、マンションを高く売る方法です。
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