「小学4年生の読書感想文には、どの本を選べばいい?」「読みやすく、感想を書きやすい本を知りたい」と迷っていませんか。
読書感想文の本は、有名な作品や長い作品を選べばよいわけではありません。子どもが興味を持てること、無理なく読み終えられること、自分の経験や考えと結びつけられることが大切です。
特に小学4年生では、出来事を追うだけでなく、登場人物の気持ちの変化や、自分ならどうするかを考えられる本が向いています。
この記事では、小学4年生を中心に、低学年・中学年・高学年別のおすすめ本、本の選び方、読んだ後に感想を広げる質問を紹介します。
小学生が読書感想文の本を選ぶポイント
読書感想文では、読み終えた後に「何を感じたか」「なぜそう思ったか」を自分の言葉で書きます。
本の評判や長さだけで決めず、子どもが考えを持ちやすい作品を選びましょう。
興味を持てるテーマから選ぶ
動物、友情、家族、冒険、学校、スポーツ、科学など、子どもが関心を持つテーマから選びます。
興味がある本なら、読み進めやすく、印象に残った場面も見つけやすくなります。
無理なく読み終えられる長さを選ぶ
読書が苦手な子には、文字が大きい本、挿絵が多い本、章が短い本などが向いています。
学年だけで判断せず、普段どのくらいの本を読んでいるかに合わせてください。
気持ちが動く場面のある本を選ぶ
驚いた、悲しかった、腹が立った、応援したくなったなど、感情が動く作品は感想を広げやすくなります。
読んだ後に子どもが誰かへ話したくなる本も候補です。
自分の経験と比べられる本を選ぶ
学校生活、友達、家族、失敗、挑戦など、自分の経験と結びつけられる作品は感想を書きやすくなります。
物語とまったく同じ経験がなくても、「自分ならどうするか」を考えられれば構いません。
登場人物の変化が分かる本を選ぶ
主人公が失敗したり、迷ったり、考えを変えたりする本は、読書感想文の題材に向いています。
「最初と最後で何が変わったか」を考えると、感想の中心を決めやすくなります。
課題図書と自由図書の条件を確認する
コンクールへ応募する場合は、課題図書から選ぶ「課題読書」と、自分で本を選ぶ「自由読書」があります。
自由読書では、本なら何でもよいわけではありません。教科書、副読本、雑誌、パンフレット、日本語以外で書かれた本など、対象外となる資料があります。学校や主催者の応募要項を確認してください。
小学4年生の読書感想文におすすめの本
小学4年生では、物語の出来事だけでなく、登場人物がなぜその行動を取ったのか、自分ならどうするかを考えられる本が向いています。
読書量には個人差があるため、読みやすさも確認してください。
『エルマーのぼうけん』ルース・スタイルス・ガネット
あらすじ
少年エルマーは、どうぶつ島で捕らえられているりゅうの子を助けるため、持ち物と知恵を使いながら冒険します。
感想を書きやすいポイント
エルマーが危険を避けるために考えた工夫や、りゅうを助けようとした理由について書けます。
読んだ後の質問
・エルマーの行動で一番勇気があると思った場面はどこですか
・自分ならどの持ち物を選びますか
・会ったことのないりゅうを助けようとしたのはなぜだと思いますか
『魔女の宅急便』角野栄子
あらすじ
魔女のキキは、13歳になると知らない町で一人暮らしを始める決まりに従い、黒猫のジジと新しい町へ向かいます。
感想を書きやすいポイント
慣れない生活への不安、人に助けられた経験、自分の得意なことを仕事へつなげる姿について考えられます。
読んだ後の質問
・キキが一番不安だったのはどの場面ですか
・自分が知らない町で暮らすなら何が心配ですか
・キキは人との出会いによってどう変わりましたか
『チョコレート工場の秘密』ロアルド・ダール
あらすじ
貧しい家庭で暮らすチャーリーは、世界的に有名なチョコレート工場を見学できる金色の券を手に入れます。
感想を書きやすいポイント
工場へ招待された子どもたちの行動を比較し、「自分ならどうするか」「チャーリーが選ばれた理由」を考えられます。
読んだ後の質問
・一番印象に残った子どもは誰ですか
・チャーリーとほかの子どもの違いは何ですか
・自分が工場へ行ったら、どの場面で気をつけますか
『二分間の冒険』斉藤惇夫
あらすじ
体育館を抜け出した悟は、不思議な黒猫と出会い、子どもだけがいる世界で「一番確かなもの」を探し、竜へ立ち向かう冒険に巻き込まれます。時計の上では二分間ですが、悟にとっては長い冒険になります。
感想を書きやすいポイント
「一番確かなもの」とは何か、怖くても行動するとはどういうことか、仲間と協力する意味などを考えられます。
読んだ後の質問
・自分にとって一番確かなものは何ですか
・悟が一人ではできなかったことは何ですか
・二分間という設定をどう感じましたか
小学校低学年の読書感想文におすすめの本
低学年では、挿絵が多く、出来事を追いやすい本が向いています。
短い本でも、好きな場面や登場人物の気持ちについて考えられれば、読書感想文を書けます。
『どうぞのいす』香山美子・作/柿本幸造・絵
あらすじ
うさぎが作った「どうぞのいす」をめぐり、動物たちが食べ物を受け取り、次の動物のために別の物を置いていきます。
感想を書きやすいポイント
相手のために何かを残す気持ちや、親切がつながっていく様子について書けます。
読んだ後の質問
・どの動物の行動が一番好きですか
・自分なら「どうぞのいす」に何を置きますか
・親切が次の人へつながるとはどういうことですか
『おしいれのぼうけん』ふるたたるひ・作/たばたせいいち・絵
あらすじ
保育園で、いたずらの罰として、おしいれに入れられた男の子2人。
暗くて怖いおしいれの中で、2人はおばけの世界を冒険します。
おすすめポイント
暗い場所への怖さ、二人が力を合わせる様子、大人の行動をどう感じたかなど、複数の視点から考えられます。
読んだ後の質問
・二人が一緒だったことで何が変わりましたか
・一番怖かった場面はどこですか
・先生の行動をどう思いましたか
『スイミー』レオ・レオニ
あらすじ
小さな黒い魚スイミーは、兄弟たちを大きな魚に食べられてしまいます。
1匹だけ生き残ったスイミーは、海を旅する中で、たくさんの素晴らしい景色に出会います。
おすすめポイント
- 美しい絵と詩的な文章が魅力的な絵本です。
- スイミーの成長や、仲間との協力について、感想文を書きやすいでしょう。
読んだ後の質問
・スイミーは一人になった後、どう変わりましたか
・仲間が大きな魚のように泳げたのはなぜですか
・自分の得意なことを仲間のために使った経験はありますか
小学校高学年の読書感想文におすすめの本
高学年では、登場人物が抱える悩み、社会の問題、異なる立場の人の考えなどを扱った本も選べます。
内容が難しすぎる本を無理に選ばず、最後まで読んで自分の考えを持てる作品を優先しましょう。
『かがみの孤城』辻村深月
小学生向けに総ルビを付けたポプラキミノベル版は、小学3年生から6年生も対象として案内されています。上下巻のため、読書量に合わせて選びましょう。
あらすじ
学校へ行けなくなったこころの部屋で鏡が光り、鏡の向こうにある城で、似た悩みを持つ子どもたちと出会います。
感想を書きやすいポイント
学校へ行けない気持ち、居場所、友達との距離、周囲から見えにくい悩みについて考えられます。
読んだ後の質問
・こころに必要だったものは何だと思いますか
・人の悩みが外から分かりにくいのはなぜですか
・安心できる居場所とはどのような場所ですか
『チョコレート戦争』大石真
あらすじ
洋菓子店のショーウインドーが割れ、近くにいた子どもたちが疑われます。子どもたちは、自分たちの無実を証明しようと行動します。
感想を書きやすいポイント
大人に信じてもらえない悔しさ、決めつけることの問題、自分たちで行動する勇気について書けます。
読んだ後の質問
・子どもたちはなぜ自分たちで行動したのでしょうか
・相手を疑う前に何を確認すべきですか
・自分が信じてもらえなかったらどうしますか
『君たちはどう生きるか』吉野源三郎
あらすじ
中学生のコペル君が、友達との出来事や社会で起きていることについて考え、叔父さんのノートを通して学んでいく物語です。
感想を書きやすいポイント
友達への態度、後悔したときにどう行動するか、自分がどのように生きたいかを考えられます。
読んだ後の質問
・コペル君の行動で共感した場面はどこですか
・間違えた後に行動することはなぜ難しいのでしょうか
・自分はどのような人になりたいですか
『Wonder ワンダー』R・J・パラシオ
あらすじ
生まれつき顔に特徴のあるオギーが、初めて学校へ通い、友達や家族と関わりながら成長する物語です。
感想を書きやすいポイント
見た目による決めつけ、親切、友達の立場、同じ出来事でも人によって感じ方が異なることを考えられます。
読んだ後の質問
・オギーだけでなく、家族や友達は何に悩んでいましたか
・親切にすることと、特別扱いすることは同じですか
・相手を知る前に決めつけた経験はありますか
読書感想文の本選びのコツ
読書感想文を書きやすくするためには、次の3つのポイントを押さえましょう。
- 自分の興味のあるテーマを選ぶ 好きなことや気になることについて書かれた本なら、夢中になって読めるし、感想も書きやすいはずです。動物が好きなら動物が出てくる物語、歴史が好きなら歴史小説など、自分の「好き」に素直になって選んでみましょう。
- 登場人物に共感できるか 主人公の気持ちや行動に共感できると、物語に入り込みやすくなります。主人公が自分と同じくらいの年齢だったり、同じような悩みを抱えていたりすると、感情移入しやすいかもしれません。
- 読みやすい長さか 長すぎる本は、読むのが大変で途中で挫折してしまうことも。読書感想文を書くのが初めてなら、短編小説や児童書など、短めの本から始めてみましょう。
読書感想文の書き方|小学生高学年の例について、読書感想文と書き方と小学生が参考になります。

読書感想文コンクールに応募するときの本の選び方
課題読書と自由読書を確認する
青少年読書感想文全国コンクールには、指定された課題図書から選ぶ課題読書と、自分で本を選ぶ自由読書があります。
自由読書でも応募できます。必ず課題図書を選ぶ必要はありません。
学年の区分を確認する
全国コンクールでは、小学校低学年、中学年、高学年などの部門に分かれています。
課題図書は該当する部門を確認し、学校からの案内に従ってください。
応募できる本か確認する
自由読書では、教科書、副読本、雑誌、パンフレット、日本語以外で書かれた本などが対象外です。
短編集の一作品を読んで応募することは認められています。
学校の締め切りを確認する
全国コンクールは段階的に審査されるため、作品は学校など指定された提出先へ出します。
学校や地域の締め切りは、都道府県の最終締め切りより早い場合があります。
入賞しそうな本ではなく心が動いた本を選ぶ
有名な本や難しい本を選んだからといって、評価が決まるわけではありません。
公式Q&Aでも、自分の心を動かす本を選び、迷った場合は家族、先生、学校図書館の先生などへ相談する方法が案内されています。
自分の考えを書きやすい本を選ぶ
読み終えた後に、「なぜこの場面が気になったのか」「自分ならどうするか」を話せる本が向いています。
親や先生がすすめたい本ではなく、子ども自身が心を動かされた本を優先しましょう。
本を読んだ後に感想を広げる方法
心が動いた場面を三つ選ぶ
面白かった、驚いた、悲しかった、納得できなかったなど、心が動いた場面へ付箋やメモを付けます。
最後に一番書きたい場面を一つ選びます。
なぜ気になったのかを考える
「感動した」で終わらせず、どの言葉や行動によって、なぜそう感じたのかを考えます。
自分の経験と比べる
本と似た経験、反対の経験、自分なら違う行動を取ると思った場面を探します。
同じ経験がなければ、「自分ならどうするか」でも構いません。
読む前と後の考えを比べる
読む前に持っていた考えと、読んだ後の考えが変わったかを確認します。
変わらなかった場合も、その考えが強くなった理由を書けます。
親は質問にとどめる
親が文章を作るのではなく、「どこが気になった?」「なぜそう思った?」と質問します。
子どもが話した言葉を短くメモすると、本人の表現を残しやすくなります。
読書感想文コンクールに挑戦する上での注意点
読書感想文コンクールには、「課題図書」といって、主催者が指定した本の中から選ばないといけない場合もあるよ。 課題図書がある場合は、必ずその中から選ぶようにしようね。
まとめ
小学生の読書感想文では、有名な本や難しい本よりも、子どもが興味を持ち、無理なく読み終えられる本を選ぶことが大切です。
特に小学4年生では、登場人物の気持ちや行動について、「なぜそうしたのか」「自分ならどうするか」を考えられる本が向いています。
本を読んだ後は、心が動いた場面を選び、その理由、自分の経験、読む前後で変わった考えを整理しましょう。
コンクールへ応募する場合は、課題読書と自由読書の違い、対象となる本、学校の締め切りを確認してください。自由読書で応募することもできます。
高学年向けの文章構成を知りたい方は、「読書感想文の書き方小学生高学年向け例文とコツがわかるガイド」も参考にしてください。
読書感想文に向く本をさらに探したい方は、「読書感想文の本のまとめ」も参考にしてみてください。
