読書レポートの書き方|社会人になって差がでる

読書レポートの書き方

読書レポートといえば、大学生のイメージが強いかもしれませんが、実際には、大学生だけではなく社会人になっても、読書レポートを書くように指示を受けるかもしれません。

また、組織に属して仕事をする(ほとんど人がそうです)場合、「報告書(レポート)を書く」という仕事は、非常に大事なことになります。

当記事のテーマである「読書レポート」のレポートとは、報告書という意味があります。ですから、読書レポートを読書感想文ではないということです。

目次

読書レポートとは何か

読書レポートは、読書感想文ではないと前述しました。単なる個人的な感想ではなく、根拠に基づいた意見を述べるものです。

読書レポートは、レポートである限り、報告をしなければなりません。つまり読書レポートでは、読書した書籍についての理解の度合いを示し、その上で、最後に根拠をもとにして意見や批評を入れた報告をするものです。

読書レポートを書き出すには、まずその書籍をよく読み込むことです。そして関連するテーマの参考文献を探すことも必要です。

読書レポートの提出|大学生と社会人と高校生

大学のゼミの先生や、社会人になってからは主に上司から、読書レポートの提出を求められることになります。大学生と社会人では、決定的な違いがありますので、覚えておくと得です。

大学生は、大学にとって、お金を払ってくれる存在であり、読書レポートの書き方についても色々と教えてくれることがあります。

しかし、社会人の場合、企業から見れば給料を払う相手です。大学生のように、教えてくれるということは、期待できません。ある意味、結果重視で判断されます。

ですので、間違えた判断で作成してしまった読書レポートでも、訂正や修正の指摘無くして、そのまま評価されるという可能性があるということです。業務に関するレポート(報告書)であれば、連帯責任を問われる先輩が教えてくれる可能性がありますが、読書レポートの場合、単純に能力の評価とされる可能性があります。

以前は読書レポートといえば、大学生か社会人が対象でしたが、最近は高校でも読書感想文ではなく、読書レポートの提出を求められると聞きます。

高校3年生で大学入学が決まった時に、高校在学中に大学から読書レポートの課題が出されている事例もあります。

そこで「高校生の読書レポートの書き方」を少し分かりやすく書き直した記事を紹介していますので、参照してみください。

読書レポートの書き方|社会人ならぜひ身につけておくのが得

そもそもレポートとは、報告書です。自分自身の意見や考えは、根拠に基づいた考察として加えます。

読書レポートで何を書けばいいのか、と迷った挙句に、自分がいいと思ったことや感じたことを書いてしまう人がいます。しかし、それでは個人的な感想文です。読書感想文でしかありません。

社会人であれば、業務上の報告書を書くことは、日常的にあります。その報告書を読んで、上司は担当者の仕事に対する理解度具合を認識します。

読書レポートにそれを置き換えると、本の内容を読んだことで、何を理解したかについての報告が中心になるということです。ですので、要約に近いのが読書レポートということです。そして自分の批評や意見を加えて根拠を加えて書くのが、読書レポートの内容です。

ただし、これは一般的な内容であり、もし出題者に感想文によったレポートを求められている場合もあります。

読書レポートの基本形としては、読書内容についての「要約」と、「考察」からなっています。考察では、意見の根拠として他の文献やデータを紹介し、客観性を持たせます。個人的感想である読書感想文とは違い、根拠に基づく客観的意見として述べることです。レポートの評価は、考察の出来具合で上がる可能性があります。出典元が公的なものであるほど、自分の意見が単純な主観に基づくものではなく、客観性あるものに変わります。

読書レポートで2000字の課題があっても問題はない

読書レポートの具体的な構成は、後述しますが、まず先に2000字程度の読書レポートの課題は、コツさえ掴めれば、大きな問題にはなりません。

大事なことは、本にきちんと目を通すことです。とは、言いましても、一字一句を見逃さずに、読んでください、ということではありません。注目すべきは、目次です。

目次を見ているだけで、その本が何を伝えようとしているのかが、おおよそ分かります。そして、ほとんどの書籍では、一冊の本が、最も重要なこととして、伝えようとしていることは、一つしかありません。

目次から、それを見つけ、いよいよ本文を読んでいくことになりますが、ビジネス書などでは、目次以外に、本文中に見出しがつけられている場合があります。この見出しも重要な手掛かりになります。

目次や見出しから、重要部分を見つけ出して、本の核となる部分(内容)を明らかにします。これが見つかると、読書レポートを書く準備は半分できたようなものです。このように、核になる部分につながる重要な目次や見出しが確定できてくると、2000字程度の読書レポートを書くことに悩むことは少なくなるはずです。

ただし普段の読書量が、月に1冊までもないという人が半数近くいるはずです。もし普段の読書量がほとんどない人の場合は、精読することをおすすめします。細かく読むことと、2〜3回繰り返し読むことをおすすめします。

先に紹介した「目次から読んでいく方法」は、ある程度読み慣れている人の場合です。普段本を読んでいない人が、目次から読む方法で読んだ場合、内容が理解できない可能性があるからです。

読書レポートの書き方|社会人になって差が出ます

社会人になれば、当然読書レポートよりも、業務報告に関するレポートを提出する機会が増えます。また、企業によっては、社員の能力測定のために、読書レポートの提出を求めるところもあります。

ですので、読書レポートを書く技術は、早く身につけたほうが良いです。また、すでに社会人になって時間が経過している人も、遅いことはありません。これからすぐに、読書レポートを書いたり、たくさんの読書をすることは、仕事の出来具合や能力評価にもつながっていきます。

単純にいえば、給料につながることですので、慣れ親しんだほうが得です。

読書レポートを書くにはまず読む|付箋かマーカーを片手に

読書レポートを書くための読書です。後で、読書レポートを書きやすくするために、付箋かマーカーを片手に読んで下さい。

やるべきことは、章ごと(見出しごと)に要点をチェックすることです。付箋かマーカーで要点にチェックします。読書レポートでは、要点をまとめて要約を作る必要があります。要点をチェックしながら読み進めることで、要点の理解も深まりますし、まとめもしやすくなります。

読書レポートの構成は

いよいよ読書レポートの書き方について、紹介します。

読書レポートを書き始めるときに、大事なことは、構成、つまり骨組みです。これが決まっていないと、当該記事では触れておかなくても良い部分にまで手がついてしまい、想像以上に文字数が増えてしまったり、内容がずれた評価が低いものになってしまいます。

読書レポートの内容について

読書レポートの提出を要求されたら、書籍の内容によった報告書(本来のレポート)としての読書レポートなのか、感じたことを多めにすることが求められているのかが、確認できるのであれば、最初に確認すべきです。

レポート提出と言っておきながら感想文を求められていることもあるからです。

また、書くべきテーマが具体的に示される場合もあります。「〇〇〇を読んで□□□についてレポートにして提出して下さい」という場合です。この場合、□□□に関する事が、レポートにまとめられる主たる内容になります。

当然ながら、レポートのタイトルには、□□□について等の題名がつくべきです。内容も単なる要約ではなく、□□□によって書かれているべきです。

もし貴方が社会人で、更に高評価を狙うなら、次の点を参考にすると良いです。書籍の内容で□□□について、完結できていない場合に、仮説や問題提起をして、外部のエビデンス(引用)で根拠づけるという方法です。一目置かれる存在として評価を受ける可能性があります。

構成はシンプル

読書レポートの構成は、実はシンプルです。序文と、本文、結論の3部構成です。

序文では、これから何について書こうとしているのかを、明示します。本文は、読書レポートの肝となる部分です。当然ながら、文字数の分量も、本文が多くなります。

そして、最後に、結論となりますが、書き手の意見・批評はここにおいても良いですし、本文の中で書いても構いません。

読書レポートをテンプレート化

読書レポートを習慣的に提出するのは、社会人にはあまり機会がないと思いますが、大学生には、選択する授業やゼミによっては、あり得るかも知れません。(最近では高校で年に5回提出するというケースを聞いたことがあります)

自分なりに上記の構成から、作っておくと書きやすいです。

その場合、本文は、3つくらいのブロックで構成するように考えておくと、書きやすくなります。

読書レポートの書き出し

読書レポートの書き出しは、「序文」と考えて良いです。

実務的に、手慣れている人は、読書レポートの作成時に、序文は「本文−結論」を書いた後に書く場合が多いです。

ですので、書き手の感覚として、本文の最初が書き出しのように感じることもあります。しかし、読み手は、序文に、当レポートでの主張や、本文〜結論を一言でまとめた書き方を読み取ろうとします。

ですので、対外的には、やはりレポートの書き出しは「序文」と考えて良いです。またもし評価を上げることを考えるならば、序文の書き出し部分は、印象に残るように、書いた方が良いです。

社会人のレポートの場合、読み手が大量にレポートを読むことはありません。しかし大学生の場合は、普通の定番的な書き出しで高評価を得るのは難しいです。やり過ぎはよくありませんが、少しだけ印象に残るように書き出しを作った方が高評価につながる可能性があります。

読書レポートのタイトルは後でも良い

タイトルも設定するのは、最後で構いません。本文の詳細を書き終えたときに、予定していたタイトルを修正することがよくあります。

ですので、仮のタイトルを設定した上で、書き進め、序文・本文・まとめを書いた上で、最後にタイトルを作り直すということでも良いです。

書き始める前と、本文・まとめ、そして序文と書き終えたときに、タイトルのイメージが変わることはよくあることです。そして、当然書き終えたときに感じるタイトルイメージの方が、適正だからです。

読書レポートの本文は要約で理解度を示す

読書レポートは、原則、書籍を読書したことに対しての報告書です。もしも、指示者から、「読書による感想をまとめて下さい」と言われた場合は、読書レポートという言葉を使っているが、求めているのは、読書感想文ということになり、読書レポートとはまるで違う内容になりますので、必ず、読書レポートの出題があった時点で確認をすることです。

本来のレポートで考えれば、読書レポートは、読書に関する理解を示し、自分の意見や問題提起を主眼として書くものです。読書に関する理解を示すのは、前述の通り、目次と見出しに注目をして、本の著者が何を書きたいのかを読み解いて、3〜4つのブロックに分けて、要約文を書いていきます。ただし、読書レポートの3割程度に抑えることです。

ただし、読書レポートの重要点は、要約そのものではありません。本を読んで調べ検証し、問題的や意見を書くことにあります。

読書レポートで引用を使う効果

読書レポートには、少なめでありながら自分の意見を入れることができます。

読書感想文であれば、主観的であっても問題はありませんが、読書レポートは、報告書という側面がありますので、客観性が必要です。そんな時に、自分の意見に客観性の要素を持たせるには、引用を使うと効果的です。

前述しましたように、「仮説や問題提起をして外部のエビデンス(引用)で根拠づける」という方法です。

当然、引用元は、公的な文献であれば、客観性の他に権威性をまとうこともできる場合もあります。

まとめ

読書レポートは、レポートである限り、報告書であります。ただ、書き手と読み手の理解が一致していないと、マイナス評価になってしまいますので、出題者に報告書としてのレポートなのか、読書感想文的な要素を求められているのかを事前に確認すべきです。

コツをつかめば、それ程苦労をせずに、読書レポートを書くことができるようになるはずです。また、社会人になってから、報告書を書くのに必死になっている人は、書き方を理解していない人です。ゆくゆくは評価や給料にも影響することですから、書き方を理解しておいて損はありません。

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