レポート要旨の例文を分析|構成と書き方のポイント

レポート要旨 例文 分解

「レポートの要旨はどのように書けばいい?」「例文を見ても、どこが良いのか分からない」と悩んでいませんか。

レポートの要旨では、本文の目的、方法、主な結果、結論を短く整理します。ただし、課題の種類によっては、方法や結果を明確に分けない場合もあります。

例文をそのまままねるだけでは、自分のレポートには合わせにくいものです。各文がどの役割を持つのかを分解すると、書き方を理解しやすくなります。

この記事では、レポート要旨の例文を目的・方法・結果・結論に分けて分析し、良い例と悪い例の違い、修正方法、書き方のテンプレートを解説します。

目次

レポートの要旨を構成する基本要素

レポートの要旨は、一般に次の内容を中心にまとめます。

・背景・目的:何を明らかにするレポートなのか
・方法・対象:どのような資料や調査方法を使ったのか
・結果:調査や分析から何が分かったのか
・結論:結果から何がいえるのか

ただし、すべてのレポートで4項目を明確に分ける必要があるわけではありません。

文献調査や考察型レポートでは、「方法」を短く書いたり、「結果」と「結論」をまとめたりする場合もあります。授業や提出先から形式の指定がある場合は、その指示を優先してください。

レポート要旨の良い例文と分析

まずは、構成が整った「良い例文」を分解して解説します。

アンケート調査レポートの例文

※以下は書き方を説明するための架空例です。

本レポートでは、大学生の通学時間と授業前の疲労感との関係を明らかにすることを目的とした。大学生100人を対象にアンケート調査を行い、通学時間と1時間目の授業前に感じる疲労の程度を比較した。その結果、通学時間が長い学生ほど、授業前に強い疲労を感じる割合が高い傾向がみられた。以上から、通学時間は授業前の疲労感と関連する可能性がある。

例文の構成を分析

目的

大学生の通学時間と授業前の疲労感との関係を明らかにすることを目的とした。

何を調べるレポートなのかが、最初の一文で示されています。

方法

大学生100人を対象にアンケート調査を行い、通学時間と1時間目の授業前に感じる疲労の程度を比較した。

対象者、調査方法、比較した内容が簡潔に書かれています。

結果

通学時間が長い学生ほど、授業前に強い疲労を感じる割合が高い傾向がみられた。

調査によって何が分かったのかが具体的です。

結論

通学時間は授業前の疲労感と関連する可能性がある。

結果からいえる範囲で結論を示しており、因果関係を断定していません。

文献調査レポートの例文

※以下は書き方を説明するための架空例です。

本レポートでは、家庭で発生する食品ロスの主な原因と削減方法を、行政機関や研究機関の資料をもとに整理した。その結果、買いすぎ、作りすぎ、期限表示への誤解が主な原因として挙げられた。食品ロスを減らすには、購入前の在庫確認、適切な保存、食べ切れる量の調理が重要である。

構成の分析

・目的:食品ロスの原因と削減方法を整理する
・方法:行政機関や研究機関の資料を調べる
・結果:主な原因を示す
・結論:家庭でできる削減方法を示す

考察型レポートの例文

本レポートでは、在宅勤務が働き方に与える影響について検討した。在宅勤務には、通勤時間を削減できる利点がある一方、仕事と生活の切り替えが難しくなる課題もある。効果的に運用するには、勤務時間や連絡方法を明確にする必要がある。

構成の分析

・目的:在宅勤務の影響を検討する
・内容:利点と課題を整理する
・結論:運用上必要な対策を示す

考察型レポートでは、アンケートや実験を行っていない場合もあります。そのため、無理に「方法」「数値結果」を入れる必要はありません。

レポート要旨の悪い例文と修正方法

次に、ありがちな「惜しい例文(悪い例)」を見てみましょう。どこに問題があるか考えてみてください。

悪い例1:内容が抽象的

本レポートでは、環境問題について調査を行った。さまざまな文献を読み、現状についてまとめた。その結果、多くの課題があることが分かった。今後は対策が必要であると考える。

問題点

・「環境問題」の範囲が広すぎる
・どのような文献を調べたのか分からない
・判明した課題が具体的に書かれていない
・「対策」の内容が不明

修正後

本レポートでは、家庭で発生する食品ロスの原因と削減方法を、行政機関の資料をもとに整理した。その結果、買いすぎ、作りすぎ、期限表示への誤解が主な原因として挙げられた。削減には、購入前の在庫確認と適切な保存が重要である。

悪い例2:感想が中心になっている

私は食品ロスについて調べた。調べていてとても勉強になり、もっと多くの人が関心を持つべきだと思った。

問題点

・調査目的が書かれていない
・どのような方法で調べたか不明
・分かった内容が示されていない
・書き手の感想が中心

修正後

本レポートでは、家庭における食品ロスの発生原因を、自治体の公開資料をもとに整理した。その結果、買いすぎ、作りすぎ、保存方法の誤りが主な原因として確認された。食品ロスを減らすには、購入量と保存方法を見直す必要がある。

悪い例3:本文にない結論を加えている

本調査では、大学生の睡眠時間を調べた。その結果、睡眠時間が短い学生が多かった。したがって、大学は授業開始時刻を遅らせるべきである。

問題点

・調査結果から直接導けない提案を加えている
・授業開始時刻との関係を調査していない
・結論が本文の範囲を超えている

修正後

本調査では、大学生の睡眠時間の実態を明らかにするため、学生100人を対象にアンケートを行った。その結果、平日の睡眠時間が6時間未満の学生が多い傾向がみられた。以上から、大学生の睡眠時間を確保するための生活習慣を検討する必要がある。

良い要旨と悪い要旨の違い

テーマの具体性

良い例:

 家庭で発生する食品ロスの原因を調査した。

悪い例:

 環境問題について調査した。

調査方法の明確さ

良い例:

 自治体の公開資料をもとに整理した。

悪い例:

 いろいろ調べた。

結果の具体性

良い例:

 買いすぎと作りすぎが主な原因として挙げられた。

悪い例:

 多くの問題が分かった。

結論と結果のつながり

良い例:

 食品ロス削減には、購入前の在庫確認が重要である。

悪い例:

 社会全体を変える必要がある。

表現の正確さ

「可能性がある」「傾向がみられた」などの表現は、必ずしも悪い表現ではありません。

調査結果が因果関係を証明していない場合は、断定を避けるために必要です。

曖昧さを避けることと、根拠以上に断定しないことを区別しましょう。

レポート要旨の例文を分析する手順

目的を探す

「何を明らかにするのか」「何について検討するのか」が書かれた文を探します。

「本レポートでは」「本調査の目的は」などの表現が目印です。

方法を探す

対象、資料、調査方法、分析方法が書かれた部分を確認します。

文献調査では、使用した資料の種類が書かれているかを見ます。

結果を探す

「何が分かったのか」が書かれている文を探します。

「調査を行った」で終わり、結果が書かれていない要旨は不十分です。

結論を探す

結果を受けて、最終的に何がいえるのかを確認します。

結論が本文や結果の範囲を超えていないかも確認してください。

不要な情報を探す

詳しい背景、細かな事例、長い引用、感想など、要旨に不要な情報を確認します。

レポート要旨の書き方テンプレート

調査型レポート

本レポートでは、【テーマ】について【目的】を明らかにするため、【対象・方法】を用いて調査した。その結果、【主な結果】が分かった。以上から、【結論】と考えられる。

文献調査型レポート

本レポートでは、【テーマ】について【目的】を明らかにするため、【使用した資料】をもとに整理した。その結果、【主な内容・結果】が確認された。以上から、【結論】と考えられる。

考察型レポート

本レポートでは、【テーマ】について【検討する内容】を考察した。【主な利点・問題点】を整理した結果、【結論・必要な対応】が重要であると考えられる。

※以下は書き方を説明するための架空例です。

文字数別のレポート要旨例文

100字程度の例文

本レポートでは、家庭の食品ロスの原因を資料から整理した。主な原因は、買いすぎ、作りすぎ、期限表示への誤解である。削減には、購入前の在庫確認と適切な保存が重要である。

200字程度の例文

本レポートでは、家庭で発生する食品ロスの主な原因と削減方法を明らかにするため、行政機関や研究機関の資料を整理した。その結果、買いすぎ、作りすぎ、期限表示への誤解が主な原因として挙げられた。食品ロスを削減するには、購入前に在庫を確認し、食べ切れる量を購入・調理するとともに、食品に合った方法で保存することが重要である。

400字程度を書くときのポイント

400字程度では、背景や方法を少し詳しく書けます。

ただし、事例や細かな数値を増やすのではなく、目的、方法、結果、結論の説明をそれぞれ補足してください。

指定文字数がある場合は、内容を水増しせず、本文の重要点を優先します。

よくあるQ&A

レポートの要旨には何を書けばよいですか?

一般には、レポートの目的、調査や検討の方法、主な結果、結論を書きます。ただし、考察型レポートなどでは方法や結果を明確に分けない場合もあります。

レポート要旨の良い例にはどのような特徴がありますか?

テーマ、調査方法、主な結果、結論が具体的で、それぞれが自然につながっています。要旨だけでレポートの全体像を把握できることが重要です。

レポート要旨の悪い例にはどのような特徴がありますか?

テーマが広すぎる、調査方法が分からない、結果が抽象的、感想が中心、本文にない結論を加えているなどの特徴があります。

レポート要旨は何文字で書けばよいですか?

一律の決まりはありません。100字、200字、400字など、授業や提出先から指定された文字数に従ってください。

レポート要旨に背景は必要ですか?

研究や調査の目的を理解するために必要な範囲で書きます。背景説明が長くなりすぎないようにし、目的へ直接つながる内容に絞ってください。

レポート要旨に感想を書いてもよいですか?

通常の要旨には、「勉強になった」「興味深かった」などの感想は書きません。目的、方法、結果、結論を中心にまとめます。

数値は要旨に入れた方がよいですか?

主要な結果を理解するために必要な数値は入れます。ただし、本文中の数値をすべて並べる必要はありません。

「可能性がある」「傾向がみられた」は悪い表現ですか?

必ずしも悪くありません。調査結果から因果関係まで断定できない場合は、結果に合った慎重な表現として適切です。

要旨の例文を自分のレポートに使ってもよいですか?

構成や言い回しは参考にできますが、内容や数値をそのまま使ってはいけません。自分のレポート本文に合わせて、目的、方法、結果、結論を書き直してください。

まとめ

レポート要旨では、目的、方法、主な結果、結論を中心にまとめます。

良い要旨は、何について調べ、どのような方法を使い、何が分かり、最終的に何がいえるのかが具体的です。

一方、テーマが広すぎる、結果が「多くの課題が分かった」だけで終わる、感想が中心になる、本文にない結論を加えると、内容が伝わりにくくなります。

例文を分析するときは、各文を目的・方法・結果・結論に分け、足りない情報や不要な説明を確認しましょう。

ただし、レポートの種類によって必要な構成は異なります。授業や提出先から形式や文字数の指定がある場合は、その指示を優先してください。

レポート要旨の基本的な書き方を確認したい方は、「レポートの要旨の書き方を例文つきでわかりやすく解説」も参考にしてください。

要旨に書く背景の範囲を詳しく知りたい方は、「レポート要旨の背景はどこまで書くべきか範囲と書き方のポイント」も参考にしてください。

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