要約を書こうとして、いきなり「書き出し」で手が止まってしまった経験はありませんか?
親記事の「要約の書き出しは具体的にどう書けばいい」では、書き出しのバリエーションや、「書き出しは最後に書く」という重要なテクニックについて学びました。しかし、実際に書き出しを最後にするためには、その前段階で「本文をどう整理し、どう要点を抽出するか」という具体的な手順=作業の型が不可欠です。
この記事では、迷わず要約を完成させるための具体的な要点抽出の方法と、章ごとのまとめ方をステップバイステップで解説します。
要約作業をスムーズにする「3つのステップ」
要約は、ただ文章を短くすることではありません。情報の「取捨選択」を仕組み化することで、誰でも質の高い要約が作れるようになります。
1. 「骨組み」を見つけるための構造把握
まずは全文を流し読みし、全体がどのような構成(序破急や起承転結など)になっているかを把握します。この段階では細部にこだわらず、筆者が「最終的に何を言いたいのか」というゴール地点だけを見定めます。
2. 「肉付け」を削ぎ落とす作業
具体的なエピソード、繰り返される比喩、数値データなどは、主張を補強するための「肉」です。要約においては、これらを思い切ってカットし、結論を支える「骨(主張)」だけを残す意識を持ちましょう。
3. 文字数に合わせた「再構成」
抽出した骨組みをつなぎ合わせます。ここで初めて、親記事で解説された「書き出し」のテクニックを使い、全体を一つの滑らかな文章に整えていきます。
章ごとに要約する「ユニット法」のやり方
長文を一度に要約するのは困難です。そこでおすすめなのが、章や段落といった小さな単位(ユニット)ごとに要約を積み上げる方法です。
ステップ1:章ごとの「一文要約」を作る
各章(h2見出しごとなど)を読み、その章が伝えたかったことを「一文」だけで書き出します。
- 例: 第1章は「電子書籍の普及背景」について述べている。
ステップ2:キーワードのピックアップ
その章の中で、どうしても外せないキーワードを3つ程度抜き出します。これらが要約の「核」になります。
ステップ3:ユニットを連結し、論理関係を整える
各章の一文要約をつなげます。この際、「しかし(逆接)」「さらに(追加)」「したがって(結果)」といった接続詞を適切に使うことで、バラバラだった要約が論理的な一本の線になります。
失敗しない要点抽出の具体的な基準
何を「要点」とし、何を「不要」とするか。その判断基準を明確にしましょう。
採用すべき情報(要点)
- 筆者の主張: 「~と考える」「~が必要だ」といった断定表現。
- 定義: 「~とは、……のことである」という概念の説明。
- 変化の結末: 調査や実験の結果、最終的にどうなったか。
削るべき情報(不要点)
- 具体的すぎる事例: 「例えば、私の友人のA君は……」といった個人的なエピソード。
- 一般的すぎる常識: 読者がすでに知っているであろう前提知識。
- 過剰な修飾: 「非常に」「驚くべきことに」といった感情的な形容詞。
書き出しを劇的に楽にする「まとめ」のコツ
親記事で推奨されていた「書き出しを最後に書く」を成功させる秘訣は、本文の要約を終えた時点で「一言でいうと何の話か?」というタイトル案を仮で作っておくことです。
この「仮のタイトル」こそが、書き出しの核となる「本稿では〜について述べる」という一文に直結します。本文の整理(型)ができていれば、書き出しに迷うことはもうありません。
本文の要点が整理できたら、いよいよ要約の「顔」となる書き出しを整えましょう。
読者の興味を惹きつける具体的な書き出しのパターンや、なぜ最後に書くのが効率的なのかについては、以下の記事を参考にしてください。
まとめ:手順を定型化して要約の精度を高める
要約の質は、書き出しのセンスではなく、そこに至るまでの「手順(まとめ方)」で決まります。
- 全体を構造化する
- 章ごとに一文でまとめる
- 不要な肉を削ぎ落とす この「作業の型」を繰り返すことで、どんな長文でも短時間で正確に要約できるようになります。
要約の「型」が整ったら、仕上げとして親記事のテクニックを使い、魅力的な書き出しを完成させましょう。
関連記事一覧
