新書を要約しようとしても、「どこが重要なのか判断できない」「結局、全文を写したような長い文章になってしまう」と悩む方は少なくありません。
新書は情報が凝縮されているため、闇雲に読み始めても要約は完成しません。大切なのは、「情報の捨て方」と「構成の型」を知ることです。この記事では、初心者でもプロ級の要約が書けるステップ別の手順と、そのまま使えるテンプレートを公開します。
1. 失敗しない新書要約の「3ステップ・プロセス」
質の高い要約を作るには、読む前の準備から勝負が始まっています。
① 「はじめに」と「おわりに」で結論を先取りする
新書の著者は、最も伝えたい主張を「はじめに」と「おわりに」に凝縮しています。ここを先に読み、著者が「何を問い(Q)」、それに対して「どう答えているか(A)」を把握します。この「Q&A」こそが要約の背骨になります。
② 見出し(目次)を構造化して捉える
目次は本の設計図です。全10章あっても、実はメインの主張を支えているのは2〜3の重要章であることが多いです。目次に優先順位をつけ、要約に盛り込むべき「核」となる章を特定しましょう。
③ 「接続詞」をマーカーにして論理を追う
本文を読む際は、「しかし(逆説)」「つまり(換言)」「したがって(結論)」といった接続詞に注目します。特に「しかし」の後は著者の独自の見解が出やすく、「つまり」の後は要約に使いやすい簡潔な言葉が並んでいます。
2. そのまま使える!新書要約の黄金テンプレート
文章構成に迷ったら、以下の3段構成テンプレートに当てはめてみてください。
【構成1】概要・背景(全体の20%)
その本が何をテーマにしており、なぜ今その問題が重要なのかを簡潔に示します。
- 例文: 「本書は、〇〇という社会問題に対し、▲▲の視点から解決策を提示した一冊である。」
【構成2】著者の主張と根拠(全体の60%)
本のメインとなる主張を3点程度に絞って書き出します。具体的なデータやエピソードは思い切って削り、論理の筋道だけを残します。
- ポイント: 「まず第一に……」「次に……」と構造化すると読みやすくなります。
【構成3】結論・自分の見解(全体の20%)
著者の最終的な結論をまとめ、それに対して自分はどう感じたか、どう活かせるかを一言添えます。
- 例文: 「著者は最終的に□□と結論づけている。この視点は、現代の我々にとって……」
3. 大学生必見!レポートで評価される要約のコツ
大学のレポート課題などで新書要約が求められる場合、単なる「あらすじ」では不十分です。
「引用」と「要約」を明確に区別する
著者の言葉をそのまま使う場合は「」で囲み(引用)、自分の言葉でまとめる場合は文末を「〜と論じている」「〜と述べている」とします。この区別が曖昧だと、最悪の場合「パクリ(盗用)」と見なされるリスクがあります。
批判的吟味(クリティカル・シンキング)を加える
評価の高いレポートは、要約の後に「著者の主張には〇〇という課題が残されているのではないか」といった独自の考察が続いています。要約はあくまで「自分の意見を述べるための土台」として活用しましょう。
専門用語を「自分の言葉」で噛み砕く
新書特有の難しい用語をそのまま使うのではなく、中学生でもわかるような言葉に置き換えてみてください。「自分の言葉で説明できる」ことこそが、真に理解している証拠として高く評価されます。
4. 要約の質を高める「推敲」のチェックリスト
書き上げた後に、以下の3点をチェックするだけで、文章のキレが格段に変わります。
- 一文が長すぎないか?: 句点(。)までの長さは40〜60文字程度が理想です。
- 主観が混じっていないか?: 「著者の主張」をまとめる部分に「私は〜と思う」が混ざらないよう注意します。
- 初見の人が理解できるか?: その本を読んでいない友人が読んで、内容が伝わる内容になっているかを確認します。
基礎から復習する: 要約の意義や基本的なメリット、おすすめの要約サイトについて再確認したい方は、「新書を要約するコツと方法:効果的な書き方の基本」をあわせてご覧ください。
まとめ:要約力は「思考の整理力」である
新書の要約は、単なる作業ではなく、膨大な情報から本質を見抜く「思考のトレーニング」です。最初は時間がかかるかもしれませんが、テンプレートに沿って練習を繰り返すことで、情報処理能力は飛躍的に向上します。
まずは手元にある一冊の新書から、「はじめに」と「おわりに」だけを要約することから始めてみませんか?
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