要約を書こうと準備を終えたあと、「ここからどう書き始めればいいのか」で手が止まってしまう人は少なくありません。
要旨も把握し、要点も絞れているのに、最初の一文が書けないという状態です。
要約の書き始めで迷う原因は、内容理解ではなく、文章化の順番が見えていないことにあります。
この記事では、論文や課題文を要約する際に、どのような流れで文章にしていけばよいのかを整理し、書き始めをスムーズにするための考え方を解説します。
→ 大学生向けに、要約全体の流れや準備段階からの手順を整理した記事はこちらです。
要約の書き方|大学生の手順とコツ
要約の書き始めで迷う理由とは
要約の書き始めで迷う理由は、理解不足ではなく、文章に変換する手順が頭の中で整理されていないことにあります。要旨や要点を把握していても、それをどの順番で、どの粒度で文章にすればよいかが決まっていないと、最初の一文が書けません。
特に要約では、説明を足してはいけない、主観を入れてはいけないという意識が強く働き、書き始めのハードルが上がりがちです。その結果、完璧な一文を書こうとして手が止まってしまうのです。
内容を理解していても文章化は別の作業
要約が書けないと感じるとき、多くの場合は「理解できていない」のではなく、「どう文章にすればよいか分からない」状態にあります。
要旨や要点は頭の中にあるものの、それをどの順番で並べ、どの言葉でつなげるかが定まっていないため、書き始めで止まってしまうのです。
要約は理解力だけでなく、構成力と文章化の手順が必要な作業です。ここを意識しないまま書こうとすると、最初の一文が書けなくなります。
要約を書き始める前に確認しておくこと
要約を書き始める前に大切なのは、「もう書ける状態かどうか」を自分で確認することです。要約は、読みながら考える作業ではなく、準備を終えたあとに文章化する作業です。
要旨が一行で言えるか、要点がいくつかに絞られているか、この二点が曖昧なままでは書き始めても手が止まります。書き出しで迷わないためには、頭の中にある情報を一度整理し、材料がそろっている状態を作ることが重要です。
要点を「文」ではなく「材料」として見る
書き始める前に大切なのは、要点を完成した文章として考えないことです。
付箋やメモで拾った要点は、まだ文章ではなく「材料」にすぎません。
この段階では、
・どの要点が最初に来るか
・どの要点が後ろに続くか
という並びを考えることが先です。
いきなり整った文章を書こうとすると、書き始めで手が止まります。
要約の書き始め方|文章化の基本手順
要約を書き始めるときは、いきなり整った文章を作ろうとせず、文章化の順番を意識することが重要です。要約は、要点を並べ替え、それをつなげていく作業であり、自由に書く文章とは手順が異なります。
最初に何を書くか、次に何を補足するかを決めておくことで、書き始めの迷いは大きく減ります。この見出しでは、要約を文章に変える際の基本的な流れを整理し、無理なく書き進めるための考え方を確認します。
最初は「結論に近い要点」から一文を作る
要約の書き始めは、著者の主張に最も近い要点から一文を作るのが基本です。
それは、序文や結論で示されていた内容、あるいは全体を一行で表せるポイントになります。
この一文は、きれいな文章である必要はありません。
まずは主語と述語が対応した、意味が通じる一文を置くことを優先してください。
要点同士を「つなぐ意識」で書き進める
最初の一文が置けたら、次は理由や背景となる要点をつなげていきます。
このとき重要なのは、新しい情報を足さないことです。
すでに拾い出した要点を、
・因果関係
・説明の補足
という形で並べ直し、文章としてつなぐだけで十分です。
ここで説明を増やすと、要約ではなく解説文になってしまいます。
論文要約を文章にするときのコツ
論文要約では、内容を正確に伝えることが最優先になりますが、その一方で文章としての読みやすさも求められます。要点を並べただけでは不自然な文章になりやすく、原文に引きずられすぎると要約としての簡潔さが失われます。
論文要約をうまく文章化するためには、原文との距離感や、どこまで整えるべきかの判断が重要です。ここでは、要約の質を落とさずに文章をまとめるための基本的な考え方を整理します。
原文の表現に引きずられすぎない
要約を書くとき、原文の言い回しをそのまま使おうとすると、文章が不自然になりがちです。
キーワードや専門用語は残しつつ、それ以外の部分は自分の言葉で組み立てる方が、要約として読みやすくなります。
意味を変えない範囲で言い換える意識が、文章化をスムーズにします。
完成形を意識せず書き進める
要約の書き始めでは、最初から完成度を求めないことが大切です。
多少ぎこちない文章でも、最後まで書き切ったあとに整えれば問題ありません。
書き始めの段階で完璧を目指すほど、手が止まりやすくなります。
要約の書き始めでつまずかないために
要約の書き始めは、「理解」と「文章化」を切り分けて考えることで、ぐっと楽になります。
親記事で整理した手順を踏んだうえで、この記事の考え方を意識すれば、書き始めで迷うことは減っていくはずです。
まずは一文置くこと。
そこから少しずつ整えていく意識で進めてみてください。
