要約をするときに、迷うことの一つに「省く」事ではないでしょうか。
要点をまとめるときに、どこまで省いて良いのか、迷うのだと思います。一つの目安は、要旨に沿って要約文を作ろうとするときに、ある部分を省いたときに、要約文としての意味が通じなくなる場合があります。
それは省いてはいけない部分という事です。これが一つの目安になります。大事な部分に見えていたとしても、その部分を借りに省いてみたときに、要約文の意味が成立しているのなら、省いても良いという目安が出来ます。
当記事で取り上げる「具体例」はまさに省いて良い部分です。
要約では具体例は省くのが正しい
小論文やレポートなどを要約して文章を作成しようとするとき、また言葉(口頭で)で上司に業務報告や状況報告等をするときに、具体例がある場合、ついつい書きたくなります。また口頭報告でも加えたくなります。
しかし、具体例は相手から必要性を求められたときに、説明すれば良いことなのです。
要約は要点をまとめるもの
小論文やレポートでは、多くの場合次のような構成になっています。最初に結論(主張)があって、次にその理由があります。そして、理由の根拠となる具体例があり、最後に結論のまとめがあるのが一般的な文章構成の形です。
要約とは、以上の文章の中から、主張(要旨)に沿って要点を見つけ、要点をまとめて短く編集したものです。一般的には文章のボリュームが多い部分に要点がありますが、調査結果や研究結果や経緯などの具体例にスペースが割かれている場合もありますので、注意が必要です。
多くの場合は、章ごとに要点があると考えて、要点を絞り込むのが良いです。
要約は要旨・要点ではない情報は省く
要約によって文章作成をする場合などは、文字数が制限されていることが多いです。
制限された文字数に編集するために、原文から情報を省いていきます。基本的には、要旨・要点ではない情報は省くのが正しいです。
前述したように、文章ボリュームが多く割かれていると、重要度が高い文章として意識させられますが、要点ではないなら省くことです。
具体例は要点でない
小論文やレポートでは、主張に対する理由の根拠として、具体例がたくさん書かれている事はよくあることです。しかし具体例とは、理由の根拠として補完する説明として書かれている文章です。
具体例とは、主張(結論)と理由が正しいことをわかりやすく根拠づけるために書かれている文章です。試しに、冒頭に紹介した見分ける目安の方法を当てはめてみると分かります。
具体例を省いた文章にしても、要約文の内容は変わらないはずです。
この考え方は、上司から業務状況等について質問があって、口頭で説明する場面でも同じです。口頭説明の場面はまさに要約文を瞬時に作成して言葉で報告する場面です。
やはり具体例は省いて良い情報になります。口頭説明の場合、要約する原文がありませんので、頭の中で全体像を考え、5W1Hにそって報告することで、上司にとってわかりやすい説明となります。
最初の報告時点では、具体例などの詳細情報は省いて良いのです。補完説明だが、伝えるべき重要要素があると考えるときは、2次報告として「補完説明があります」としてから伝えることです。
まとめ
要約して伝えるときには、具体例は省くのが正しいです。要約文に、具体例が混じると、伝えるべき要点が埋没して分かりにくくなってしまいます。
具体例は、主張や理由を分かりやすくするための情報です。最初に要約として伝える情報の中には、いらない情報です。相手から詳しく知りたいなどと聞かれた場合につたえる情報です。
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