要約にはコツがある|文章による違いを解説

要約 まとめ

要点をまとめることや、簡潔に表現することなどに、「要約」という表現が度々使われます。

会社では書類の作成や話し方にも「要約して」と言われます。社会人は、文章でも言葉でも要約しないといけません。

もちろん学生にも、「要約」をする場面は「要約」をする場面は論文対策や、英文の要約やら、当記事ではさまざまな要約の場面に関しての「要約のコツ」をまとめて紹介しています。

目次

要約にはコツがある要約にはコツがある|文章による違いを解説

要約の意味については、すでにご存知だと思います。文章の要点をまとめて整理し短くすることや、短くしたもののことを指します。

最近では、小学生から要約を勉強するようになりました。

要点は3年生、要約は4年生、要旨は高学年で勉強が始まるようです。要約は文章の流れや内容を変えないで短くした文章という学び方をします。段落ごとに要点を見つけて、要約では短く、まとめることを学びます。

当たり前ですが、高校・大学の要約と基本形は同じです。社会人になれば、報告書などの文章を書くときは、もちろんですが、社内での仕事に関する会話については、常に相手に要点を要約して伝える話し方が基本になります。

つまり、社会人の話し方は、普段から、なるべく短く要約して話すことが基本になります。社会人になって、要約ができないままの人もいます。要約されていないということは、整理されていない状況ですので、「で、結局は、何をいいたいのですか?」という上司や先輩からの洗礼を受けることもあるでしょう。

一般的な要約の書き方・やり方について次の記事をご参照ください。社会人は本よりも文章を要約する機会が多いはずです。

要約のコツには基本と手順がある

要約は元の文章の意味を変えずに、自分の意見を加えずに簡潔にすることです。中には、10万文字のビジネス書を3行の文章にまとめたりなどの例もあります。要約の課題が出た場合は、何文字に要約するのかを必ず確認することです。

また本の文章の形態によっても変わります。要約の完成イメージを後で聞かされて、作業が徒労になってしまうことがあります。作業開始する前に、確認をしておきましょう。

要約のコツには、基本的な手順を覚えておくと良いです。文書の形態が変わっても基本的な手順は応用できるはずです。

要約の基本的手順(文字数の条件を確認しておく)

1)本や文章を読む(要点と思われる部分にマーキング)
2)要旨を見つける(本の場合は最初か最後に書かれている)
3)マーキングした要点を要旨に関連するものに整理
4)要点の順番を変えず、キーワードとキーワードセンテンスに注目し、つなげて文章化する
5)文章化するときは自分の言葉遣いにするが、主観的表現にならないように注意する

小論文の要約のコツ

小論文の要約は試験問題としても出されます。自分の意見を述べる場合は別ですが、要約問題の場合、採点の基準は明確です。要約の基本的な手順は前述の通りです。小論文の要約では、特に注意すべきは次の2点です。

1)課題文・テーマを理解しているか
2)文章の表現を正しく書けているか

つまり重要なのは、読解力と文章力ということになります。やってはいけないことにも注意しておきましょう。

次の3点については減点される可能性がありますので、注意しましょう。

1)単に要点をつなげただけの文章になっている(自分の言葉遣いで読みやすく仕上げる必要があります)
2)原文と意味が変わってしまっている
3)要点ではない部分を使っている(具体例などは省くのが基本)

現代文の要約のコツ

現代文の定語を確認すると、現代日本語で書かれた文章であり、講義では明治以降に書かれた文章ということになります。

現代文の要約を行う時のコツは以下の通りです。基本的な手順は前述の通りです。

1)段落で分ける(意味段落で分けます)
2)段落ごとに要点を見つけます
3)要点の順番は変えません
4)要点を自分の言葉遣いでまとめて文章化します

物語を要約するコツ

物語の要約をするときのポイントは、あらすじとは違うということです。

あらすじとは、物語の大まかな道筋です。つまり、あらすじには物語の展開があります。

要約にはそれがありません。

究極的には、10万字の物語であろうと、ごく少ない文字数で表せば、1行の文章に要約することができます。ですので要約では何文字に要約するのかが鍵となります。

究極的な基本形は、5W1Hで表現できます。

要約は要点をまとめることです。まとめるとは、要点を整理して文章のキーワードやキーワードセンテンスを残して、要点を合成して文章化することです。整理するとは、整えることと、切り捨てることです。

物語を要約するコツは、規定の文字数まで、切り捨てるということです。

何文字にまとめるのかが最も重要なポイントです。

要約のやり方がわからない人は要点を見つけられてない

要約が難しいと感じている人に共通するのは、要点を見つけられていない可能性があります。

課題図書や要約する文章を読んでいるうちに、どの部分も重要に思えてくるのかもしれません。

要点を見つける上で、重要であり、ポイントとなるのは、著者や文章の発信者が全体を通じて最もいいたいことは何かを見つけることです。著者の意図であり主旨です。

要点は、この主旨に沿っている必要があります。重要そうに思えた部分が、単に重要な補足説明であるという場合もあるでしょう。主旨は、タイトルと文章の最初か最後の部分に書かれているはずです。主旨に関連する要点を絞り込んでください。

要約の書き出しは序文

一般的に要約文の文章構成は、「序文」「本文」「結論」で書くことがほとんどです。

要約の書き出しとは、見た目の順番で言えば「序文」になります。序文では、これから本文・結論で伝えようとする内容の概要について触れておく必要があります。つまり全体をまとめた一文で書き出していくことになります。

具体的な作業手順として書きやすいのは、本文>結論>序文と書く順番です。

要約文を書く前に、全体の構成を考える段階で、それぞれ何を書くべきなのかは決まっているはずです。しかし、本文から結論へと書き進める中で、細かな表現の変化がある場合などに対応しやすいのが、序文を書くのは後回しにするのがおすすめの方法です。

要約では具体例は省いて

要約では、主旨に直接関係性がない部分は、原則削ります。迷うのが、要点を支えている具体例かもしれません。

しかし原点に戻って考えると、要約とは要点をまとめた文です。ですので、要点を根拠づける具体例は重要部分に思える可能性があります。しかし、具体例は要約でもないし要点でもありませんので、省いていい部分です。

要約の文字数の目安は

多くの場合、要約文の課題が出る場合には、文字数が指定されています。

しかし中には、字数制限なしという課題もあります。字数制限がない場合に、軟文字の要約文を作成すれば良いのか悩む方もいるかもしれません。ネット上の情報では、「本の文章の何割です」と書いている声がありますが、その考え方は少し乱暴と言えます。

元の文章にも構成があり、文字数が同じ10万文字でも、全く異なる場合があるからです。もし元の文章が、「章」や「節」などで、区切られた構成になっているのであれば、その構成に応じて要約されていくのが正しいです。

要約の書き方|大学生の具体例

大学生だからといって、要約の書き方が特別に変わるわけではありません。先に紹介した書き方で手順はわかるが、もっと具体的に知りたいという声もありましたで、「要約の書き方|大学生の場合」として、書き方の手順について、もう少しリアルに具体的な要素も入れて書き直しました。

重要なことは、要約の書き方そのものではなく、要約文を書き始める前の準備にあります。

要約練習を繰り返すと要約以外に読解力と文章力が強化される

要約練習を繰り返すのは、当然要約がうまくできるようになるためです。

しかし実は要約力を鍛える練習を続けていると、読解力と文章力も強化されます。

そもそもなぜ高校生や大学生に要約の課題が出されるのかといえば、課題の本や文章の理解度が試されているのです。読書感想文は個人の感想ですので、全体の理解が浅くとも、部分的に書き出すことはできます。

しかし要約は全体を読んで理解していなければ、要点を抽出して整理しまとめることはできません。要点は自分が重要と感じる部分ではなく、何度も繰り返されるキーワードを含んでいたり、全体を通して著者が主張する意図に直接関連している重要ポイントです。

ですので、繰り返すことで、要約力の他に読解力が強化されるのです。

また抽出した要点を合成して文章化する際に、文章力がない段階だと、いかにもコピペで作られたツギハギ感が残る文章になってしまいます。徐々に日本語として自然な表現の要約文を書けるようになってくると、文章力も強化されています。つまり要約力をつける練習をすると、社会人に必要な国語力が強化されることになります。

まとめ

要約の書き方のコツに関連する記事をまとめて紹介しています。

要約を書く方のヒントになれば幸いです。

詳しくは、それぞれの項目の詳細ページからご覧ください。

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  5. 要約にはコツがある|文章による違いを解説*当記事
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  7. 要点の意味がわかれば要約もできるようになる
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  10. 要約の書き出しは具体的にどう書けばいい
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  13. 要約では具体例は省くのが正しい
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この記事を書いた人

社会人経験約40年。仕事において強い必要性があり読書に目覚め、その後年収も急上昇。上場企業にキャリア入社し、50代に入り独立起業し会社経営。自分自身の読書に救われた経験から、読書によって人生が変わることを伝えたい。

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