読書レポートを始めとして、様々なレポート等では議論などの根拠として示すために、他者の成果物を引用することがあります。
ただし引用をするには、明確なルールがあります。
定められているルールに従わずにむやみに引用をした場合には、著作権侵害となり、盗作の疑いを持たれてしまいます。
後に無益な紛争とならぬように、ルールにしたがって引用することです。
レポートに引用する際の書き方
大学生がレポートの作成において、考察を書く場合などに、客観性を得るために参考文献から引用する方法が一般的です。しかし参考文献は他者の成果物であり、引用の書き方ルールに沿っていない場合、盗作と言われてしまう可能性があります。
著作権侵害について当サイトの「本の要約は著作権侵害にあたる場合がある」でも紹介していますのでご参照ください。
レポートに引用するとき|書き方の基本ルールを守る
レポートに引用する際には、基本ルールを守ることです。基本ルールに沿っていない場合、悪意がなかったとしても、著作権者に告訴をされると犯罪となります。被害者から民事請求を受け、犯罪として罰則を受けることになります。
そうならないためには、引用ルールを守って利用することです。
レポートに引用するときの書き方ポイント
1)引用が主になってはいけない
2)引用した部分が文章のオリジナル部分と区別されて見えなければならない
3)引用の必要性が明らかであること
4)出典元が明記されていること
5)無断で文章を変更してはならない
引用が主になってはいけない
主と従の関係性がわからないほどの引用をしてはいけません。レポートでありがちなのは、文字数を稼ごうとして引用文字数を増やすことです。これはいけません。大学のレポートの場合、引用については細かく規定されています。例えば、複数の資料からの引用であることや、文字数と全文との割合などが、決められています。参照した文献が1つだけの場合、元の資料のコピーという評価をされる可能性があります。
引用した部分が文章のオリジナル部分と区別されていること
ひと目で引用だと分かるように、区別されて表示することが必要です。オリジナル文章と誤認させるような表現はNGです。区別する表現方法は複数あります。例えば一般的に多いのは、下記のような方法です。
・引用部分をダブルコーテーション(” ”)やカギカッコ(「 」)ではさむ(最も一般的)
・文字を太字にする・色を変える
・文字の背景の色を変える
引用の必要性が明らかであること
何かを説明するために十分に根拠がある必要があります。例えば、画像や動画を引用する場合には、画像や動画がなければ説明ができないなどの強い必要性が必要です。
出典元が明記されていること
出典元は必ず明記しなければなりません。具体的に(本のタイトルや、Webサイト名・URLなどの記載)示す必要があります。出典元はオリジナルでなければいけません。孫引きはNGです。出典元が不明瞭だったことで、著作権侵害となる事例があります。かなり重要な要素です。
無断で文章の変更などの改変をしてはならない
引用はオリジナルの著作物をそのままの形で引用することがルールです。編集をしたりなどの手を加えるとNGです。
レポートの引用の書き方|文中に引用する場合
レポートの引用に関しては、文中に行う場合、出題者から詳しく規定されている場合が少なくありません。当記事で紹介するのは、あくまでも一般論であります。当然ながら、自分の大学の引用ルールが最優先ですので、確認することです。
例えば、直接引用・間接引用・著者が複数の場合・要約して引用する場合・原文を短く引用する場合・原文を長く引用する場合などについて、表記の方法について詳しく規定されています。
直接引用の場合であれば、引用符(” ”)で囲う方法が一般的です。また引用元の著者名だけではなく、出版年を明記する必要があります。引用部分が長い場合は適切に省略する必要があります。
間接引用の場合であれば、まず自分の言葉で引用内容を述べます。次に引用元を明記する必要があり、著書名の他に出版年やページ数も明記すると良いです。
レポートの引用の書き方|webネットから引用する場合
ネット検索で引用したい文献や情報に巡り会うことがあると思います。しかしネット上の情報をレポートに引用できるかどうかは、よく吟味する必要があります。
ポイントは誰が書いた論文なのか、信頼性が高い機関を通して発表されているのか、というポイントです。一般的によく言われているような物事で、海外の大学の論文らしいと分かっても、出典元までたどり着けない情報というものも存在するからです。
つまり引用する情報の出所を明確に示すことが重要なのです。次に出典元のwebサイトのURLとアクセス日も明示する必要があります。またそもそもその引用情報が著作権法に違反していないことも大事です。引用は著作権法に基づいて行う必要があります。
レポートに画像を引用する書き方|図・写真
画像(図・写真・グラフなど)を引用する場合も、文献を引用する場合と同じように、出典元を明示しなければなりません。必ずオリジナルの出典元を明示することです。
サイトを参照して引用する場合、オリジナルであることが確認できたら、著作権者名・サイト名・URL・Webを参照した日を明示します。ただしレポートがネットで情報公開される場合は、事前に著作権者の許諾を得ておく必要があります。
許諾が得られない場合は、使用しないことです。そのまま公開すると、違法行為になってしまいます。
図の引用の場合なら、図中に含まれる情報についてわかりやすく解説する文章を書く必要もあります。またキャプションや図の位置やサイズも適切に調整した書き方に注意することです。
写真を引用する場合もまた、出所を明記することはとても重要です。著作権法に従って引用しましょう。
レポートで引用する書き方は最後に参考文献をまとめる
引用が少ない文章の場合は、文中に記載するだけでも問題はありません。
しかしレポートの場合、「考察」という性質上、通常は複数の参考文献や引用元があるはずです。ですので、引用した文章の後ろに注番号を振っておき、最後にまとめた参考文献のリストと称号させる方法が一般的です。
特にwebからの引用の場合、引用元の正確な記載が必要です。安易な引用は著作権法を違反してしまう可能性があり、他人の知的財産権を侵害してしまう可能性があるのです。
まとめ
レポートは個人の主観で書くものではなく、複数の文献や資料からの引用を根拠として、客観的に考察し意見を述べるものです。
ただ引用の仕方を間違うと、著作権侵害となり盗作の疑いを持たれることになります。ですので、各大学では引用について、かなり細かく規定しています。
当記事で紹介するのは、あくまで一般論としての「引用の書き方」です。まず、大学の資料を確認することをお勧めします。
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