課題図書のあるレポートを楽に書く|重要なのは準備

読書レポート

「読書レポートの課題が出た。課題図書が指定されている。どうやって書けばいいの?」というケースが多いのだと思います。

読書レポートといえば、課題となる図書が自由に選択できる場合もありますが、課題図書が指定されている場合もあります。

当サイトでも読書レポートの書き方について、記事を紹介してきました。ネット上にも多くの情報が掲載されています。

書き方の知識情報を知って、うまく書ける人もいますが、苦労している人も少なくありません。課題となる図書が指定されている場合の読書レポートがなかなか書けないというもいるかもしれません。それは書く前の準備が整っていないからなのです。

書く前の準備とは、「読む・考える・調べる」ことです。この準備ができていると、もっと簡単に楽に課題図書のある読書レポートを書けるはずです。

目次

課題図書のあるレポートを楽に書く|重要なのは準備

多くの人が苦労している読書レポートですが、苦労している人のほとんどが、課題図書の本を読んで、いきなり読書レポートを書こうとして、壁にぶつかっています。多くの人は、なんと書き出していけばいいかを悩みます。

そこでネットで情報を調べて、手がかりに書き始めます。しかし、その段階でスムーズに書いていける人は、おそらく一部分の人でしょう。書くべき内容についての解説が、ネット情報では一般論にならざるを得なく、読み手によっては抽象的に感じるのだと思います。

そこで当記事では、課題図書のある読書レポートの具体的な書き方というよりも、何を書けばいいのかの書き方の前の準備をすることにフォーカスし、解説します。

課題図書があるレポートでは書き始める前が大事

読書レポートを書くことで大事なのは、実際にレポートを書くことよりも、その前の準備です。その準備をすることで、何を書けばいいのかが決まります。

多くの人が、課題図書を1度読んで、レポートを書き始めようとしますが、それでは準備不足です。実際にパソコンに向かっても文章を打ち始めることはできないでしょう。

読書レポートを書き始める直前には、ノートにメモ程度で良いので、レポートの骨子ができてる状態を目指しましょう。骨子とは骨組みであり、どういう順番で、どこにどんな事を何文字程度で書くのかを設計図のようなものです。

課題図書のレポートで重要なのは「きちんと読むこと」|読み方が大事

最初に取り掛かることは、課題図書である本をきちんと読む事です。普段から毎月何冊かの本を読んでいる方なら、マーカーや付箋を持って要点らしきポイントをチェックしながら読みます。そして、マーカーや付箋をつけることが、のちの要約の下準備になります。

一度の精読と要点チェックでも内容をきちんと理解できれば、それでも良いです。しかし普段の読書量が少ない人は、1回の精読では理解できない可能性があります。読書量が少ない方におすすめするのは、3回は読むことです。例えば1度目は通読し、2回目は考えながら読む精読をします。3回目は要点をチェックしながら重要箇所だけを読むのです。

読書量が少ない方は、1度精読しただけでは20〜30分もすると、半分以上忘れてしまいます。短期記憶と言ってすぐに消えてしまうからです。これは普通のことです。記憶に残すには長期記憶に定着させる必要があります。長期記憶に定着させるには、何度も読む必要があるのです。

また読み方は、クリティカルに考えながら読む必要があります。「なぜ?」と考えながら読み進める感じが理想です。

課題図書のレポートは「考察」が肝|考えること・調べることが重要

そもそも読書感想文と読書レポートの違いは、感想文が主観的な感想であることに対し、読書レポートは参考文献を根拠して引用し、客観的な意見として考察を述べるものです。

ですので読書感想文では、「私は、・・・・と思います。」が基本形になり、読書レポートでは例えば「・・・によれば、・・・は・・・と考えられます。」などとやや断定的な表現になります。読書レポートに「私は」と「思います」は登場しないのです。

特に課題図書がある読書レポートの肝となるのは、考察の内容です。先に紹介したクリティカルな読み方をして、考えることが重要です。著者の主張に漏れや偏りはないのか、主張の前提に不十分なところはないのかなど考えるのです。問題提起をする部分はないのか。あるいは問題がなく共感できるのか。などについて、考えながら読むのです。

そして問題提起すべき点や批評・評価すべき点を確認できたら、根拠づけるために書籍や論文等から参考文献を探して調べます。問題提起にしても批評・評価にしても、読書レポートでは主観的な意見は求められていません。根拠がある客観的意見とする必要があります。

意見の裏付けとなる根拠として、参考文献から引用します。引用はルールがあります。ルール通りに出典元として明示することで、著作権侵害対策にもなりますし、意見や批評の権威性が増します。

関連テーマの書籍や論文などを資料として調べます。根拠づける資料は、少なくとも3つ以上用意しましょう。読書レポートの最後に参考文献として紹介します。

課題図書のあるレポートの書き方は骨子を決めることから

先に述べましたように、骨子を決めることは設計図を書くようなものです。骨子が決まると、読書レポートは7割完成したと思って良いです。

ノートにメモするようにして、骨子を作ります。

読書レポートの文章構成にはいくつかのテンプレートがありますが、最も一般的なものが「序文・本文・結論」です。文章構成のテンプレートの内容は当サイトの「読書レポートはテンプレートで書くと読み手が分かりやすくなる」で紹介しています。

ノートを開いたら、十分な余白スペースを取って「序文」「本文」「結論」と書いて、骨子を作っていきます。

それぞれの余白スペースに、読む・考える・調べるで分かった事を元にして、何を書くのかを考え、具体的にメモして骨子を完成させます。

課題図書のあるレポートで書くこと自体は3割程度の労力でしかない

序文・本文・結論にそれぞれ何を書くのかが決まれば、読書レポートを書くためのレールが完成したも同然です。あとはレールの上を着々と走るだけです。

読書レポートに書くべき方向性や内容を、具体的に決めることができていれば、レポートを書くこと自体は作業的になり、苦労はかなり少なくなるはずです。

重要なのは、本をきちんと読む(3回)こと・問題点や評価を考える・根拠となる文献を調べることで、準備をすることです。そしてノートに骨子を作れたら、骨子に沿ってパソコンのキーボードを打つだけです。

まとめ

課題図書がある読書レポートが苦手で、苦労している方も多いと思います。

当記事で紹介している書き始める前の準備に注力すれば、かなり改善するはずです。

重要なのは、読んで・考えて・調べて、骨子を作ることです。

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