通読で効率的に学ぶ方法|精読との違いは

通読

通読とは、一通り読むことであります。

日常的な使い方では、きちんと読んだ場合は「精読」、浅く読んだ場合は「一読」などの方が登場する場面、使い分ける場面が多そうです。

意味の違いと、敬語で使う場面での使い分けについて紹介をしています。

目次

通読で効率的に学ぶ方法

通読は「つうどく」と読み、その名の通り、最後まで通して読むことです。ざっと読む、一通り目を通すという意味合いで使われます。

通読とは何か?意味について

繰り返しですが、通読とは一字一句を深く理解するというよりも、本や文章全体に対して目を通すという意味合いが強くあります。辞書に書かれている通読の意味もまた、同様です。

そのため精読のように、線を引いたり、細かく注釈をつけたりはしません。細部の理解にこだわらずに、全体の大まかな内容や流れを把握することが目的です。

通読するメリット

最初から最後まで一通り読み進める通読という読み方には、どんなメリットがあるのかを解説します。

通読のメリットとして一つ目にあるのは、本や文章の全体の流れや構造を把握しやすくなることがあります。大事なポイントを見つけやすくなりますし、のちに復習することで理解を深めやすくなります。また要約をする場合には必須の本の読み方でもあります。

通読の2つ目のメリットとしては、右脳の活性化があります。音読や素読などのように発声しながら読むとさらに活性化は進みますが、通読でも右脳を適度に刺激することができます。結果、記憶力や理解力の向上が期待できます。

3つ目のメリットにはストレスレベルを低下させ、彼による認知力の低下を防ぐことも期待できます。脳の神経細胞間の繋がりを強化することにも影響しますので、老化による衰えの防止にもつながります。

4つ目のメリットには、知識や語彙が増えることが期待できます。コミュニケーション力や表現力の向上も期待できます。知識が増えることは、自分の視野の拡大や考え方の拡大にもつながります。語彙が増えれば相手に対してわかりやすく言葉を言い換えるなどの表現力も高まります。

通読のやり方と具体的なステップについて

通読のやり方については次の4つのポイントに注意しておきたいです。

通読のやり方のポイント|読み進める前に全体像を把握する

まず目次を見て全体の構成を確認します。章立てがどうなっているのか、どのような内容が含まれているのかを把握しておきます。理解しやすくなります。

通読のやり方のポイント|集中力を高める

最初から最後まで一気に読み進めるために、集中力を高める必要があります。読書の環境を整えることが大事になります。静かな場所を選ぶことやスマホの電源をオフかマナーモードにするなどの準備をしておくのがおすすめです。

通読のやり方のポイント|覚えることはメモに残す

通読では全体に目を通すことが優先されますので、内容を完全に理解し覚えることは後回しになります。途中で重要だと気づいた点があれば後で復習するためにメモに残す方法がおすすめです。

通読のやり方のポイント|復習することで理解度を高める

初めて読む本の場合、通読をすると理解できない部分が出てくることが考えられます。しかしその部分の理解を優先しすぎると、全体像の把握が遅れてしまう可能性があります。素読のように、理解できない部分を完全に飛ばしてしまう必要はありませんが、ある程度の理解で次に進めます。詳しい理解は後回しにします。

1度の通読で全てを理解するのではなく、何度か読むことと前述のメモから復習をすることで、理解を深めるように通読を進めるのです。

通読の具体的なステップ

通読をする具体的なステップは以下のように行い、継続的に行うことで読書スキルは向上させることができます。

1)本や文章を読む目的を明確する
2)読み進める前に概要を確認する
3)読書を進める環境を整える
4)なるべく一気に読み進める
5)大事な部分や理解が浅い部分はメモに残す
6)通読は1度ではなく理解のために数回繰り返す。メモを活用した復習をする

精読と通読の違い

通読も精読も全体を通して読むことですが、ニュアンスは違います。

精読は細かいところまで、丁寧に読むことですので、基本的には一字一句を理解しながら読み進めていきます。単語や文法の意味だけではなく、作者の意図や背景についても考えます。

精読することは時間はかかりますが、本や文章の理解度を深めるには最適の読み方です。

通読は、前述の通り、全体の流れや大まかな内容を把握するために、読む方法です。全体を読み通すものの、精読のように細部について丁寧に読み込むニュアンスはありません。

例えば、「会議の前日までに配布された資料を会議の前までに通読をしておくようお願いします。」などと使われます。

精読と比べると、通読は浅い感じがします。

さらに通読の類語である「一読」となると、通読よりもさらに、理解度は浅くなります。さっと目を通す、という意味になります。精読と通読のメリットとデメリットは、互いに相反します。精読は、詳しく読み込むことで詳細な知識を得ることができますが、時間と労力が多く必要になります。

逆に通読は全体の流れを把握する際には最適ですが、細部の理解や感想を得ることは難しいという傾向があります。

通読の使い方|敬語で使う場合

通読について相手にしてもらう場合と自分が通読すること(したこと)を伝える場面では使い方は違います。通知をする相手の中に、社外の人がいれば当然敬語になります。

社内の人しかいない場合でも、通知する相手の中に上席者がいれば、やはり敬語になります。敬語は、尊敬語と丁寧語、謙譲語に分かれます。

この場合、通読する人が誰なのかによって、敬語の表現が変わります。会議前に会議の通知とレジメを配布するメールを送る時に、言葉遣いに気を使う場面があります。

相手に対して通読してもらいたい場合

相手の言動に対して、敬語を使うときに、尊敬語と丁寧語では、直接的な表現は避けますので、通読の類語である「一読」を使います。

通読の意味である、初めから最後まで目を通してください、という意味で、「ご一読ください」という表現をします。

ただし、明らかに通知を送る相手がチーム員のみへの通知の場合などは、「事前に資料を通読をし、会議に参加くださいますようお願いします。」で十分です。

社外の人や社内の上席者がいるのかどうかがポイントです。

自分が通読したことを伝える場合

自分の言動に対しての敬語は謙譲語になります。

自分は通読しましたという内容で伝える場合は、「拝読させていただきました」となります。これから通読するのであれば、「拝読させていただきます。」になります。

まとめ

通読するという使い方は、普段使いの言葉であり、「読む」「読みました」に近いレベルの使い方になります。

本や文章を、一通り読んだことについての使い方についてもきちんと読んだことを伝える場合は、「精読」という表現を使うように思います。

読み込みが浅い場合は、「一読」の方が、使う場面が多い気がします。

ただし、言葉の意味と使い方については、確認をしておきたいものです。

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