読書で人生は変わる|社会において学歴よりも役立つシーンがある

社会人,読書 (1)

読書をする人の数が少ない事は、色々な場面で取り上げられているのでご存じの人も多いはずです。

民間の調査機関でも、文化庁の調査(国語に関する世論調査)でも、ほとんど同じ数値が出ています。約半分の人が1ヶ月に1冊の読書もしていません。つまり毎月1冊以上の読書をするだけで、世の中の上位50%側の人に入るということです。

実は社会に出ると、学歴よりもどれだけ読書をしているかが、仕事に大きく影響します。

良いと言われる大学を卒業し、上場企業や大手企業に就職しても、読書をしていない人は企業の中で落ちこぼれていきます。社会人としての能力評価は学歴とは関係がないからです。

社会人として評価され伸びていく人は、読書量が多く行動する人です。

目次

読書で人生は変わる|社会において学歴よりも役立つシーンがある

社会人,読書 (2)

文化庁の平成30年の調査結果では、3〜4冊読む人が8.6%、5〜6冊読む人が3.2%、7冊以上読む人が3.2%です。つまり、3冊以上読む人は、合計しても15%しかいません。(平成20年、25年と徐々に割合が減少しています)3冊以上読めば、上位15%の中に入ります。

さらに、興味深いのは、「人が最も読書すべき年齢」という質問で最も多い回答が「10代」(約40%)と答えていることであり、20代以降については多くの人が、読書すべき年齢とは感じていないことです。

読書がもたらすメリットは人生や仕事に大きく影響する

一般的に読書をすることを娯楽や趣味と考える人は多いです。しかし現実には、読書は、単なる娯楽だけでなく、様々な能力を身につけることができる活動です。例えば、読書をすることで語彙力が向上し、共感力や創造力が養われます。これらの能力は、社会において非常に重要で役立つ能力です。

さらに継続的に読書をすることは、脳を常に刺激し脳トレをしている状態に繋がり、頭の回転も早くなります。逆に読書をしない人は、これらの能力や脳への刺激が少ない状態にあるのですから、社会人として仕事をするシーンで苦労することになるのです。仕事や人生を変えたいと考えるなら、読書することは必須です。

読書には、多くのメリットがあります。以下は、科学的な研究結果から読書がもたらすメリットを説明しています。

1)語彙力の向上

様々な研究によると、読書をすることで、語彙力が向上することが示されています。特に、小説を読むことは、単語や表現の多様性を増やし、新しい言葉を学ぶきっかけを提供することがあります。語彙力が低いと相手が言っていることを正確に理解できていません。理解不足は仕事のミスを招きます。

2)創造力の向上

読書は、創造力を向上させることができます。小説や詩を読むことで、読者は新しいアイデアや視点に触れ、想像力を刺激されることがあります。また、読書によって得られた知識や情報を組み合わせて、独自のアイデアを生み出すこともできます。

3)共感力の向上

小説を読むことは、他人の視点や感情を理解することを促し、共感力を向上させることができます。また、実際に他人との交流を通じて共感力を高めることもできますが、読書は、人々が他者の視点を理解し、感情を共有することを学ぶのに役立ちます。

4)ストレスの軽減

研究によると、読書は、ストレスの軽減に役立つことが示されています。読書は、リラックスした状態で行われるため、心身ともにリフレッシュすることができます。

5)脳の機能改善

読書は、脳の機能改善につながることがあります。研究によると、読書は、脳の前頭葉と呼ばれる部位の活性化を促し、思考力や決断力を高めることが示されています。

読書と学歴の違い

いわゆる良い大学を卒業し大きな企業へ入社すれば、人生は安泰と考える風潮は今もあるのだと思います。

しかし現実社会のビジネスシーンからすると、出身大学の優位性を感じることは瞬間的でしかありません。学歴は、学校での教育を通じて習得した学問的知識や技能、学位を指します。一方、読書は、書籍や文書を読むことによって得られる知識や情報を指します。

学歴は、一定の学問的水準を保証し、社会的地位や就職の選択肢を広げるというメリットがあります。しかし、学歴だけで人生が成功するわけではありません。良い学歴と仕事ができることは別物だからです。

むしろ読書によって得られる情報や知識は、個人の成長につながります。特に、自己啓発書や専門書を読むことで、自己啓発やスキルアップにつながることがあります。また、小説やエッセイを読むことで、社会や人間の本質について理解を深め、共感力や思考力が向上します。

さらに、前述の通り、読書にはビジネスシーンに必要な様々なメリットがあります。読書は語彙力の向上につながります。語彙力が高い人は、意見を表明する際に表現力が豊かであり、他人とのコミュニケーションもスムーズになります。また、創造力も向上します。小説を読むことで、想像力や創造力が刺激され、自分自身の創造性を高めることができます。

これらの能力がビジネスシーンで成果を出し評価を得るために、必要なのです。

読書が役立つ人生やビジネスシーンの実例

社会人となり働き始めると、分からないことや上手くいかないことなど、大小様々な問題にぶつかります。

多くの人は、上司や先輩に質問をして解決していこうとします。しかし上司や先輩が正確な答えを持っているのは、かなり限定的であることを知ります。正確な答えを返してくれるのは、経験値から知り得たことについてのみなのです。

その他の知識や情報には、多くの場合上司や先輩の憶測が混じっていて、情報というよりも意見を聞かされることになります。正確な知識や情報は、読書をしたり調べる事によって、得られるのです。

読書が人生や仕事に役立つ代表的なシーンには以下のようなシーンがあります。

仕事での提案やプレゼンテーション

ビジネス書や自己啓発書を読むことで、ビジネススキルを向上させることができます。

例えば、プレゼンテーションの技術を磨くために、プレゼンテーションについて書かれた書籍を読むことで、良いプレゼンテーションの技術を身につけることができます。また、ビジネスにおいて成功するために必要なリーダーシップやマネジメントの知識を身につけることもできます。

コミュニケーション能力の向上

小説やエッセイなど、フィクションやノンフィクションを読むことで、他人の視点や感情に共感する力が高まります。

それにより、コミュニケーション能力が向上し、人間関係を築くことができます。また、社会問題について考えることができる本を読むことで、自分の意見をはっきりと持つことができ、議論の場で自信を持って発言することができます。

自己成長やストレス解消

自己啓発書や心理学書などを読むことで、自分自身を客観的に見つめ直すことができます。

自分自身の問題点に気づくことで、自己成長につながります。また、小説や詩集などを読むことで、ストレス解消につながることが知られています。読書は、リラックスした状態で行うことができるため、疲れた心を癒すことができます。

読書を月3冊以上毎月読んでいけば上位15%の人になり人生は変わる

冒頭で紹介しましたように、月3冊以上読めば、上位15%の人になります。

上位15%の人は、管理職として評価され給料も高くなった人たちです。読書量と給料は比例するという言葉すらあるのです。

もちろん、読書で得られた知識や経験を自分のものにして、行動に生かしていくようになるには一定の時間(数ヶ月から1年ほど)がかかります。そして、いずれ気づくときには、本から学んだ借り物だったはずの知識や経験が、自分自身の言葉となって語っているはずです。

真剣に取り組めば、早ければ数ヶ月後には、人生が変わりはじめていることを実感することが少しずつ増えていくはずです。

読書で人生が変わる|4つの基本スキルを高めること

実は社会人としての「読み・書き・聞く・話す」という4つの基本的能力に関係する「読解力・語彙力・文章力・要約力」が不足している人は、多いです。

社会人として仕事で成果を出すという役割がうまくできない原因は、読解力・語彙力・文章力・要約力という基本スキルがないことが原因になっている事例がたくさんあります。

これらの基本スキルを身につけるために、最初にやるべきことは読書なのです。読書をして、知らない言葉を覚えて、文章全体の意味を理解するのです。自分以外の誰かに分かりやすく話す言葉や文章で伝えるのです。

最初は読書から始まります。社会人になって読書量を増やし、実践していくことで人生が変わります。

読書で人生を変えるには語彙力を上げること

大学受験までは本を読んでいた人も大学に入ると読書の頻度がぐんと落ちます。社会人になる頃には、語彙力はすっかり低下しています。上場企業にしても大手企業にしても、あるいは中小企業にしても、新入社員の学歴に興味を持っているのは、せいぜい入社2〜3ヶ月の間くらいのものです。

もちろん読書で人生が変わると言いましても、単純に本を読むだけで、評価と給料が上がるわけではありません。

読書をして知らない言葉があったら、面倒がらずにスマホアプリで調べるのです。かかる時間は数秒です。言葉を覚えたら、使いましょう。それを地道に繰り返します。

ついでに、本に書いてあった知識情報も仕事や生活に役立てましょう。行動に役立てるのです。ここが大事な点です。

読書をして知らない言葉を調べることで語彙力が上がる

語彙力とは、たくさんの言葉を知っていて使いこなす力です。本を読んでない人は知らない言葉が多いです。会社の中でやり取りされる言葉の中に、意味がよく分からない言葉があった時に、スルーしてませんか。

社会人は基本的に自己責任です。語彙力不足は、仕事で恥をかき、青ざめることになります。当然語彙力不足の社員の評価は下がります。

出世は厳しいし、給料も下がる可能性が大です。前述の15%の人たちが管理職になっているはずです。

現実社会では、10代よりも社会人になってからの方が読書料が必要なはずなのです。仕事で成果を出すための基礎的なスキルである読解力・文章力・要約力は、読書をしていないと身につかないからです。

人生を変えるには語彙力の次に読解力そして文章力を上げます

言葉の意味が分かるようになると、上司が何を言っていたのかが分かるようになります。また書類に書かれている文章の意味も分かるようになります。つまり、読解力が上がったということです。

すると、読書をしていて更に本に書かれていることも理解出来るようになります。

文章力のある人は、良い文章をたくさん読んでいます。良い文章を読み慣れてくると、読解力もついてきて、良い文章も書けるようになります。

仕事で使う書類の読み書きや、顧客や取引先とのコミュニケーションに使う文書を書くのが、下手な人が多いです。そういう社員に読書量の質問をすると、ほぼ100%、毎月1冊以上本を読むという人はいません。

読書の重要性に目覚めて、読書をする社会人に変わっていける人も、ときにはいます。しかし、残念ながら、目覚めないまま30代40代を迎える社員も少なくありません。

読書で人生を変えるには何歳からでも遅くない|毎月3〜4冊を読んで仕事と人生に活かせばいい

現在の年齢が、30代40代でも遅いことはありません。50代の方の耳に届くかは分かりませんが、本気で自己改善すれば、50歳からでも自分の評価や給料を変えられるはずです。(筆者の目覚めは40代になってからでした)

また、読書のジャンルに迷う人もいます。漫画と写真集以外であれば、文字を読み続けることで脳は刺激を受けますので、変化はあります。

小説でも良いですが、手堅いところではやはりビジネス書や自己啓発本がおすすめです。

読書で人生を変えるには要約力をつけるべき

読書をするようになってくると、少しずつ読解力や文章力がついてくるようになります。

顧客や取引先とのコミュニケーションに文章力は必要ですから。ただ、大事な点=要点をまとめる要約の力が不足していると、文章が書けるようになってきても、成果に結びつかない可能性があります。

日頃の業務についての相談や連絡・報告にしても、要点が整理されてまとめられていないと、気になることを次々と口にすることになり、結局何を言いたいのか分からない、と言われてしまいます。

要約ができるようになると、相手に話が分かりやすく伝わるようになり、仕事がうまくいくし、成果も上がるという具合になっていきます。

まとめ

読書をするかしないかは、当然個人の選択です。しかし、社会人になって、なぜ同期は評価され出世もしたのに、自分が会社に評価をされないのか、わからないでいる人も何人も見てきた経験から、本記事は読書によって人生が変わることをまとめたものです。

当然ケースバイケースですが、最も多いケースでは、社会人としての重要基礎スキルである読解力・文章力・要約力・語彙力が不足していることに原因があります。しかも、そのことに自覚していません。チャンスが与えられないと思い込んでいます。

読書量不足によって、社会人として勉強不足になっているのです。

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