学生の頃には、本を読むときに、マーカーでマーキングしていたと思いますが、社会人になってからはどうでしょう。付箋でしょうか。
あるいは直接書き込み?
本の内容を記憶に残す方法はさまざまですね
本の読み方はマーカーか付箋?効果があるのは別の方法?
本の読み方でマーカーを引く人がいます。
また、付箋を貼る人もいます。
どちらのタイプの人も「ここは重要だ」と感じ、忘れないための方法としてマーカーを引いたり付箋を貼るのだと思います。
あるいは、本に「直接書き込む」と言う人もいます。脳科学者も行っているとして、マーカーや付箋よりも書き込むことで、脳に刺激を伝え、忘れにくくするという説を信じて、筆者も実行していたことがあります。
マーカーが良いのか、付箋の方が向いているのか、当然個人差もあります。
本の読み方の目的によって適切な方法に違いがある
その本をどういう目的で読むのかによって、記憶に残したい方法には違いがあります。
例えば、大学受験や資格試験のために本を読む場合と、実用書で何かの方法や注意点を学ぶときに読む場合、ビジネスマンとして新しい知識情報を得たいと思って読む場合、映画を楽しむように小説を読む場合、等々では「ここは重要」と感じることがあっても、記憶に残すのに最適な方法は違います。
それぞれ本や文章の種類の違いや読み方の目的によって、メリットのはずのマーカーがデメリットになってしまう場合もあります。
むしろ、何も書かない方が良い読み方の場合もあります。読み方の違いによる最適なツールは何が良いのか検証してみます。
ただ、個人の感じ方によっては、「違うなあ」と感じることもあるかも知れません。
本にマーカーやペンで線を引く|メリットとデメリット
本にマーカーで線を引く方法は、学生時代にはおそらく経験していいない人はいないのではないでしょうか。
数10年前から、そして今でも学生を中心に使われる方法です。色に自分で意味をルールづけて使い分ける。マーカーではなく3色や4色のボールペンのアンダーラインで使い分けをしている人もいます。
ビジネス書を読む場合にも学生時代と同様に使っている人がいます。
本に線引きマーカーを使うメリット
マーカーを使うメリットは、読み返ししたときに確認しやすいことです。理解力が高まる気がします。
マーカーがペンのアンダーラインに変わっても同様です。重要な部分を指でなぞったかのような感覚もあり、記憶に取り込みやすいメリットがあります。
マーカーやペンの色を分けて、重要度の違いやルールづけ(意味づけ)を自分独自のものにすれば、効果は一層増す可能性があります。
本にマーカーを使うデメリット
最近の参考書やビジネス書では、マーカー効果を先取りし、新品状態ですでにマーキングしている本があります。
このときに、気づかれたことがあるかも知れませんが、マーキングしていない部分を習慣的に重要じゃない部分と認識して、スルーしてしまいがちになる可能性があります。
同じことが、自分でマーキングした本を再読するときにも起きてしまう可能性があります。確かにマーカーで線を引いた部分は重要部分ではありますが、線引きしてない部分に意味がないわけはありません。
その結果、見落としてしまう可能性があります。
また、全文を読み通して、他に要点はないか、と思って再読するときに、マーカーやペンの線引きが、どうしても目に入りますので、邪魔をしてしまうのです。
その防止のために、マーカー色を消すシートも販売されています。
本にマーカーや線をひきたくない人は付箋|メリットとデメリット
マーカーやペンでアンダーラインの線を引くと、単純に本が汚れて見えると感じる人もいます。これもマーカーやペンのアンダーラインのデメリットかも知れません。
再読する際のデメリット対策で、マーカーやペンではなく、付箋を使う人もいます。付箋ならば、本を汚したり傷めてしまうこともなさそうです。
本に付箋をつけるメリット
付箋は今ではさまざまな大きさやから・形・罫線付きなど、使う方のさまざまなニーズに合わせるように、実にたくさんの種類が販売されています。
大きさが大きい付箋には、たっぷりメモを書けるサイズや罫線付きのものがあり、使い分けしやすいこともメリットです。
また、再読するときに、付箋を全部外してしまえば、新品状態になりますので、意識を素の状態にして、読むことも可能です。このこともメリットです。
付箋にメモをして、最後に本の裏表紙や別のノートに、付箋を貼り替えると、ポイントだけに目を通すことができるのもメリットです。
本に付箋をつけるデメリット
デメリットは、マーカーやペンに比べるとコストがかかることです。また付箋は、剥がれやすくできていますので、何かの弾みで、剥がれ落ちてしまうリスクがあります。ついつい沢山の付箋を貼ってしまいがちになるということもあります。結果、本は分厚い状態になり、持ち歩きや収納するときに、本を傷めるリスクがあるのと、見た目が美しくない状態になります。
不要になったと感じたら、部分的に付箋を剥がすなどの作業をした方が良いかも知れません。
本に直接書き込む方法も記憶に残す効果は高い
貼り付けた付箋に書き込む人の他に、本に直接書き込むという方法をとる方もいます。
記憶に残るという点においては最も効果がある可能性があります。
本に書き込む勇気がないとか、抵抗があるという方もいると思います。ハードカバーの単行本なら1500円〜2000円前半という価格が一般的です。
本に直接書き込むメリット
買ってきたばかりの本を読み始めるときには、片手にペンを持ち、「ここが重要」とか、「心に響いたこと」など、に対して感じたことや、自分の日常にどう活かすなどということを書き込んでいきます。
慣れないうちは抵抗を感じることもありますが、自分だけのテキスト化してしまうつもりになれば、書き込む勇気が出てきますし、読みながら書くということが、脳を刺激します。記憶にも残りやすくなります。
本に直接書き込むデメリット
本に直接書き込むデメリットは、再販不可になることです。
読書記録をつけていない読書家がたびたびやらかすことですが、同じ本を買ってしまうというミスを時々してしまいます。
しかし、本に直接書き込んで、数ページ進んでいくと、記憶が蘇ってきます。しかし、数ページに、ペンで書き込みをしてしまった後であれば、Amazonやブックオフで売ることもできません。
読書を記憶に残すもう一つ方法
マーカーや付箋を使わず、本をなるべく汚さないで読む方法で、記憶に残す方法を紹介します。
この方法は、社会人経験40年の中で、筆者が個人的に生み出した方法だと思っていましたら、印南敦史さんという作家(書評家)の本を読んだときに、「同じような方法で読んでる人がいた」と気づいた本です。
特別の方法ではありませんので、すでに行われている可能性もあります。
手順は以下の通りです。
・本を読みながら、「ここが重要」と感じた部分をノートに抜き書きします。
・抜き書きは、部分的に原文のまま、ノートに書き出します。
・本の中のエッセンスだけを搾り取るようにして、いいところだけを探すようにして読み進みながら、抜き書きします。
・結果、本一冊からかなりの量の抜き書きが生まれることもあれば、ほんの少しだけということもあります。ほんの少しの場合は、残念ながら、その本には知ってることしか書かれてなかった、ということです。
・最後に1行から2行の要約にまとめます。
・そして、要約文に対して、自分の感想も1行か2行書いて終了です。
この方法のメリットは、読みながら書くことで、脳を刺激し、記憶に残りやすくなります。出来上がったノートは、個人的な本のダイジェストです。コストは、ノート代とペンのインク代だけです。読み終わった本は綺麗な状態です。
手元においても仕方がないと判断すれば売ってしまいます。
デメリットは、当初は手書きで進めていましたが、後日ノートを読み返したい時の検索ができないことです。
その方法で始めてから数ヶ月後には、PCやスマホで記録して、検索できるようにしました。
印南氏の方法とは、全く同じではありませんが、かなり多くの点で類似しています。
また、一般的な読書方法とは少し異なり、読書というよりもエッセンスの抽出作業という感じに近いです。
まとめ
本の読み方で、最も記憶に残しやすい方法は、といいますと結局個人のやりやすさに左右されるということになります。
また、目的が味わいながら読みたい読書と、エッセンスだけを搾り取ろうなんていう読み方では違いも大きいです。
似ているのは、本を読みながら、手を動かすという点です。
ご自分なりに検証をしていただき、自分なりのベストな方法を見つけていただけると幸いです。
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