本を読む人の中でも、特に読書量が多いと言われる人には様々な特徴があります。
本を読む人の特徴を持つものと持たないものでは、持ってるほうが明らかに「得」に感じることが多くあります。幸いなことに、日本人は本を読まない人が世界的に見ても多い(先進国の中で不読率がかなり高い)ので、毎月4冊読むだけで、十分に読書量が多い人の仲間入りが可能です。
1週間に1冊読む人と、そうではなかった人は数カ月後から数年以内に、人生が変わったことを感じるはずです。
本を読む人の特徴
本を読まない人は、読書量の違いが年収の違いに表れているとは信じていません。
そして自分には「運がなかった」「誰かのせい」「生まれた家のせい」にして、そのまま晩年までを過ごす可能性があります。
日本人の読書頻度は世界の中で低い
GfKの読書頻度に関するグローバル調査によれば、日本は先進国の中ではトップクラスに本を読まない人の割合が多いのです。残念なことですが、日本の本を読む人の割合は世界の平均から見ても少ないということなのです。
さらに、この調査は所得層の違いに触れており、高所得層のほうが低所得層よりも本を読む人の割合が多いことに触れています。つまり本を読む人のほうが高年収であることは、世界的にも同じ傾向にあることが分かります。
世界の方々の方が、本を読んで現状を変えたいと願う人が多いのかもしれません。
詳しくは後述しますが、文化庁の調査でも本を読む人の割合は少ないことがわかっています。本を読む人の割合は約半分ほどしかいません。
本を読む人と読まない人の違い
筆者が自分の社会人生活40年間を通じて感じた、本を読む人と本を読まない人の違いは、以下の通りです。
1)年収の違い〜評価されることが増え年収の差は開いていく
2)会社員なら出世の違い〜責任ある役職にステップしていく
3)考えかた・行動と表情の違い〜顔つきが違う、論理的に考え、不安が減っていくから
5)知識量・情報量の違い〜知識量の違いは大きなアドバンテージ
6)会話力・文章力の違い〜語彙力・話し方が違う文章が分かりやすい
7)読解力〜相手の文章と言葉から相手の言わんとすることを正確に理解出来る
8)50歳以降の人生の差〜50代以降、全く別の人生
以上のことは、筆者の40年間の社会人体験で出会った人たち(上司・同僚・部下)を観察してきた経験と事実に基づいています。
まとめますと、残念ながら、
本を読まない人の年収は高くない。
本を読まない人は、なかなか出世しない。
本を読まない営業は、成績が上がらない。
本を読まない人の行動は感情的で、いつも不安がある。
本を読まない人は、知識情報不足で、ビジネスチャンスを逃している。
本を読まない人は、文章力が低い。
本読まない人が50才以上になった時、なかなか大変な人生が待ってる。
本を読む人の特徴|本を読む人だけが手にするもの
本を読む人だから、下記のような特徴や性格なのか、そのような性格だから本を読むのかは分かりません。ただ本を読む人の特徴は、本を読む人だけが手にするものという特徴があります。
本を読む人の考え方・行動・表情が、感情に任せたものではなくなります。論理的に、体系的に、物事を考え行動できるようになります。本を読むこと以外でこれらの特徴が身につくことは、かなり難しいことです。
元々の性格にも、すでにあったかもしれませんが、本を読むと、不安なマインドが減少し自信を持てるようになるだけではなく、しっかりと整理された考え方に基づいて行動できるようになります。
あなたの周りにいる同僚や上司を観察すると、わかると思います。彼らの中に、本を読む人と本を読まない人がいると思います。本を読まない人の行動は、感情的で感覚的ではありませんか?
1)本を読む人は知識量が多い
2)本を読む人は読解力・語彙力が高い
3)本を読む人は知的好奇心が強い
4)本を読む人は他人の言動に左右されない自信を持っている
5)本を読む人と読まない人は話せばわかる
6)本を読む人は女性も男性も印象が変わる
7)本を読む人は人間関係が良くなっていく
8)本を読む人は論理的思考ができる
9)本を読む人は顔つきが違って見える
10)本を読む人は頭がいい
1)本を読む人は知識量が多い
本を読むのですから当たり前かもしれません。個人の本の選び方によりますが、浅いけども広く知識が豊富な人もいますし、自分の好きなことに集中して読書をしている人は、専門家と変わらない深い知識をもつ場合もあります。
人が平等に持っているのは時間です。その時間を何に充てるかの違いですが、読書で得た知識がすごいところは、何度でも再利用できることです。
むしろ思い出して読み直したりすることで、確かな知識に形成されていきます。脳の能力は集中力や語彙力など分野にもよりますが、40代が60代がピークとされる能力がたくさんあります。
肉体の体力が10代でピークを迎えることと比べると、インプットされた知識の有益性は非常に高いということになります。
2)本を読む人は読解力・語彙力が高い
本を読む人は、文字を読むという作業を繰り返し行っています。文章を読んで作者の言いたいことを理解する能力が高くなっていきます。
また、最初は知らなかった言葉も覚えていくことになりますので、語彙力も高くなります。
本を読むと何がいいのか、という疑問を持つ人がいますが、読解力と語彙力が身につくだけでも社会人としては大きな違いがあります。
読解力は読むだけでは不足がありますので、読んだあとに要約して文章に書くという努力をすると大きくパワーアップします。
ただ、単純に本を読むだけであっても、読解力と語彙力は一応のレベルにはなります。裏返せば、本を読まないで社会人になってしまう人は、とても多いですが、言葉が理解できずに苦労をしています。
3)本を読む人は知的好奇心が強い
本を読むことを習慣的にしている人は、知識・情報を得ることが習慣になっています。ですので、知りたいという気持ちが、常に強くあります。
知りたい気持ちとは、つまり好奇心が強い、ということです。「何故だろう?」と考えることが癖になっています。それは、知識欲にもつながることです。
社会人になって、業務を行う場面で、好奇心の少ない人は、言われたことしか、しないという人になってしまいます。
本を読まない人は、好奇心や知識欲が高くありません。気になることがあっても、スルーしてしまうことが多いです。その結果、チャンスロスをしてしまうのです。
4)本を読む人は他人の言動に左右されない自信を持てる
読書家=本を読む人は、他人の目・無責任な言動を気にしません。読書で、知識と情報を得ることで、自分の価値基準・判断基準・自信を持つことになります。
心が安定することで、他人の目を気にしなくなります。もちろん、悪い意味ではありません。いつも漠然とした不安を持っている人は、自分の無知を知っているのに、放置していることで、不安が解決されずにいます。
本を読んで無知が完全になくなるわけではありませんが、知らないことを知ることにより、知らないことによる不安が減少していくのです。
人の性格には、根拠のない自信を持つという場合もありますが、本を読むことで得た知識や安心は、根拠のある自信になります。
自分の中に、しっかりとした軸を持てるので、不安や他人の意見に右往左往することがないのです。良い意味で、マイペースということです。
5)本を読んでいる人だと相手にはわかります
誰かと話をしていると、「この人は本をよく読んでいる人だ」または「本を読まないのだろうな」と分かります。
その推測が確定するのは次の質問です。
「かなりの読書家ですね」または「最近読んだ本でなにかおすすめはありますか」と質問をしてみます。
ほぼ外れることはありません。本を読んでいる人かどうかは話せばわかります。言葉遣いや話の仕方でわかってしまいます。
問題なのはその人との関係性です。単なる知り合いという関係から発展しないのであれば、何も気にすることはありません。
しかし「この人は本を読んでない人だ」と分かった時に、もし仕事の取引相手やパートナーとなる相手だった場合には、とても困ったことになります。使う言葉がワンパターンで語彙数が少ない人だと、知識や経験値(実経験と本から得た追体験)がない人だと考えられるからです。仕事を任せていいのかを不安に思うことになります。
また、もし自分に与えられる仕事が、同期の誰かと違うとすれば、言葉を知らなさすぎることに原因がある可能性があります。上司は大きなミスをされるのが怖いのです。
6)本を読む人は印象が変わる
後述する顔つきに関係することです。もちろん知らないことがゼロになることはありませんし、すべてのことを正しく知ることも簡単にできることではありません。
しかし、正しい知識情報が増えて不安が減少していく中で、自分の中に平和な気持ちや安心が位置するようになります。
人は感情的な生き物といいますが、その原因には恐怖があります。恐怖の原因の一つが知らないことの不安が原因となるものです。知らないことが恐れとなり、更に進むと感情が高ぶった状態へと進んでしまいます。
心の中心に平和や安心の状態が増えれば、やはり人の印象は大きく変わることになります。
7)本を読む人は人間関係がよくなっていく
本をたくさん読む人は、ジャンルにこだわらず、色々な本を読みます。その結果、知識や情報が増えるだけでなく、考え方にも影響が出てきます。読解力が鍛えられていきます。
読解力には、文章を読んで理解できるだけではなく、相手が言うことがわかるようになるというメリットもあります。小説であれば、登場人物に自分を重ねて追体験することもあります。
他の人物の心の動きにも気がつくようになります。追体験も併せて、現実の自分の世界の中の人の気持ちにも気遣いができるようになり、配慮ができるようにもなります。
その結果、コミュニケーションが良くなり、人間関係が良くなっていきます。
8)本を読む人は論理的思考ができる
読書をする人は、論理的思考ができるようになります。論理的的思考とは、ロジカルシンキングの事です。
本を読む人は、ロジカルシンキングができ、物事の表現が定量的になります。定量的な説明ができるようになると、組織と共有しやすくなります。
仕事の成功も失敗も、論理的思考で、定量的な説明をする事で、評価されやすくなります。
本を読まない人は、何故失敗したのか、成功したのかの説明が感情的な範囲を超えることができません。
読書をする人は、感情的な説明では、組織の壁や評価・共有は、得られないことを知っています。論理的思考ができるようになると、人生も変わっていきます。
何故なら、人との共有や評価によって、人生が変わるからです。
9)本を読む人は顔つきまで変わるって、本当?
本を読む人が、顔つきが変わるという説。
本当なんだろうか?
そして、顔つきが変わるとしたら、何故なんだろう。
本を読んで知識情報が増え知的な顔つきに
本を読む人は、周りの人よりも確実に知識・情報が増えます。
人の心は、本来、ネガティブで不安定なものです。
しかし、自分の言葉や思考に感じている不安要素が、本読む人には、本を読む事で得られた知識と情報が、裏で支えてくれる事で、不安要素が減少します。
そういう時間が増えることで、顔つきが変わって来ます。
自信を持った表情が、顔に染みついていきます。
当然、本当に顔が変わるわけではありません。
しかし、内面が変わることで、表情が変わり、余裕があり、知的な顔つきになっていきます。
対して、本を読まない人は、知識・情報が少なく、不安なことだらけになってしまいます。
本を読む人は雰囲気も変わり信頼へとつながる
本から得た知識や情報が自信へと繋がり、知的な表情になると前述しました。
実は表情が知的になるだけではなく、言動も落ち着いたものに変わります。
つまり全体の雰囲気が変わるのです。
周りにいる人は雰囲気が変わった当事者に向ける視線が信頼へと変わります。これは自分自身が信頼できる人だと認識している人を思い起こすと気がつくことです。
信頼できる相手は、知的な雰囲気を持っていることが多いです。
10)本を読む人は頭がいい
本を読む人は、本を読むのだから、その分知識や情報を多く持っているというイメージがあります。
実際、学校のテストでも知識がある方がテストの点数も良いのですから、頭がいいイメージがあります。しかし、それだけではないことがわかってきました。
東北大学の川島教授は脳トレで知られている先生です。読書と脳の関係についての研究で、小中高の生徒7万人の実証データを取り上げています。その研究によれば、読書によって脳の血流が増え活性化し、集中力・記憶力・思考力が高くなり、頭の回転が速くなることが分かったのです。
MRIで、脳の前頭前野の体積が増加したことも確認されたとのことです。つまり頭が良くなったということです。
本を読む人の割合は年収の割合とよく似てる
実は、本を読まない人の割合が、圧倒的に多いです。
ですから、今からでも本を読む人に変身すれば、貴方の人生は変わります。
本を読む人の割合と読書量
平成30年の文化庁のデータ(第Ⅳ 読書について)によれば、「1ヶ月に1冊読まない」という人が47%もいるのです。
平成20年25年のデータと比較しても、1%ほどの変化しかありませんので、この割合は安定的な数値だと認識できます。
1冊も読まない人は、平成20年には46.1%、平成30年には47.3%です。更に複数の調査結果からも検証しています。
大まかな言い方をすれば、本を読む人は10人に5人ということです。
また本を読んでいる人の読書量で最も多いのが月に1冊〜2冊読むという人です。3冊以上読んでいるひとは15%しかいません。10人に2人までは、いないということになります。つまり毎月平均3冊以上の読書量になれば、本をたくさん読んでいる人と言えそうです。
個人差はありますので約束できることではありませんが、半年から1年間、毎月3冊以上の本(マンガ以外)を読むことを続けてみてください。読んで覚えたことを仕事や生活の中に実践してみてください。1年後には人生がかなり変わっているはずです。
本を読む人と高年収の人の割合がよく似てる
読書をよくするという人は、月に5冊以上、中には10冊ほど読む人もいます。読書家と言われる人たちは、実に良く読書をしているのが分かります。
文化庁のデータによれば、前述しましたように、月に5冊以上読む人は、6%〜7%です。国税庁の「民間給与実態統計調査」の結果を見ますと、読書量と年収に相関関係は無いとは言えなくなります。
2018年の国税庁のデータを見ますと、分かることがあります。一般的に、高年収と言われるのは、年収1000万円以上です。
国税庁のデータでは、年収1000万円以上の割合は、約5%です。また、逆にワーキングプアといわれる年収が300万以下の人は、54%です。
読書量と年収の相関関係が、国税庁のデータで、完全に証明されているわけではありません。しかし、実によく似ていることに驚きます。
総務省の正規・非正規の職員の年収データも、ほとんど数値を示しています。これだけ近い数字を示しているのですから、月に5冊上の本を読み続ければ、年収アップする可能性が高いと考えて良いのだと思います。下記の記事には、政府のデータを掲載していますので、ご参照ください。
本を読む人は孤独?
本を読む人は孤独になるかもしれないです。昔、太宰治が「本を読まない人は孤独ではない」といったことがあります。自分自身が孤独感を感じていたのかもしれません。
ただし、太宰治が言ったことの逆説には確かにその傾向がありそうです。つまり、本を読む人は孤独ということです。これは、本を読む人が成功しやすい傾向があり、成功者は孤独でいる傾向があることからも正しいと言えそうです。
会社員の場合なら、本を読むことで仕事のやり方が改善され評価され出世を続けていくと、最後は経営者になります。経営者の悩みは経営者にしかわからないとも言います。ただ、本を読む人が皆社長になるわけではありませんので、孤独を感じるのはだいぶ先のことです。
本を読む人は何を読むのか|どんな本を読めば良いのか
読書家と言われる人や仕事に成功している人が、何を読んでいるのか気になりますね。自分が読むべき本の参考にしたいと考えます。
ビル・ゲイツ(マイクロソフトの創業者)のような著名な経営者が、「読んでいる本のリスト」「勧める本リスト」を公開している場合があります。いつも意外に思うことは、特定したジャンルがないことです。さらにSF小説が好きな経営者もすくなくないことです。
あえて言えば、ジャンルにこだわらず、目についた本は何でも読むということです。
本を読む人は小説もよく読む
小説は娯楽だから意味がないという思い込みをしている方もいると聞きます。
しかし本を読む事には、知識情報を得ること以外に、文字を読むことで脳を鍛える(刺激します)という意味があります。ビジネス書等ではないから意味がないと考えるのは早計です。
また読書家として知られる経営者(例えばビルゲイツ)が読んでいる本の何割かは小説を含めています。小説には、ビジネス書とは違う要素があるからです。言葉の表現の言い換え(語彙力)や人物の心理を思うことで想像力も鍛えられます。これはビジネス書にはあまりないことです。
むしろビジネスばかり読んでいる人は、相手の心を想像する力が弱い気がします。営業マンなら当然読むべきですし、社内のコミュニケーションにも、相手への想像力は大事ですね。
本を読む人は本代を惜しまない
本を読まない人にとって、本にかかるお金は割高なものとして、認識されているかもしれません。
確かに読書家と自負している人の中には月に10冊以上読むという人もいます。単行本の平均価格が1400円、新書が1000円前後、文庫本は800円前後というデータから考えると、本代に月1万円以上のコストをかけてることになります。
しかし実際には毎月3冊以上の読書を1年間継続することで、自分の変化を実感するはずです。つまり毎月3千円から5千円の自己投資ということです。
1年間続けると、合計で3万6千円から6万円ということになります。しかし自分の変化が仕事の成果を変えるようになると、会社からの評価は給料や賞与に反映されます。年功序列が形骸化している現代においては、会社にとって重要な存在と思われると、成果を示した後に昇給や昇格に反映されるはずです。
まとめ
当記事では、本を読む人と読まない人との違いや、その理由、そして、本を読む人になる方法について、解説しています。
本を読む人だけが幸福になるわけではありません。
しかし、本を読まない人の方が、苦労することが多いという事実があります。
人生をもっと楽に生きる方法として、読書をすることを、おすすめするのです。
文化庁や総務省のデータからも、年収と読書量には、客観的な因果関係があるのは明白なのです。
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