社会人が企業で働く場面において、最初に必要性を感じることは「読解力」です。
読書の必要性を理解しないままに、社会人になってしまった人は、特にそう感じるはずです。
社会人になると、業種と職種に応じた専門用語も覚える必要があります。しかし専門用語以外に、コミュニケーションの中でやり取りされる文章(書いてる文章と話す文章)の意味が理解できないことに悩む人も少なくありません。
本を読んでなかったために、一般常識の知識が不足しているからです。
一方では様々な本を読んできた人は、意味がわからない言葉の意味を都度調べて、語彙力が高まり読解力のある人に成長しています。当記事では、読解力のある人の特徴を紹介いたします。
読解力がある人の特徴|自分の言葉で言い換えができる
まず知っておくべきことは、読解力は生まれつきの才能ではないということです。
語彙力がない、文章力がないなどと並んで、自分には生まれつき読解力がないという方がいるとすれば、勘違いをしています。読解力も語彙力も文章力も、生まれつきの才能ではなく、生まれたあとの生活の中で学んで身につける能力です。
本を読むことや、話(文章)を読んだり聞いたりして、考えることを繰り返して身についていく能力です。本人には悪気がなく、「自分は読解力に自信がありません」などと発言する人がいます。
これは謙虚ではなく、読書などをして読解力を高める努力をする気がないと受け取られる可能性が高いです。
読解力とは
読解力とはどんな力なのか、改めて確認をしておきましょう。読解力と並んで使われる言葉に、理解力があります。その違いを確認しておきましょう。
理解力とは、様々な物事の内容について把握していることです。読解力とは、文章について内容を把握していることです。
以前は書かれている文章を読んで内容を把握するという意味でした。しかし現在、社会人の仕事においては、人が話す文章についても読解力を働かせて理解する必要があります。つまり読解力がある人は、資料を読んだりメール文を読んで内容を理解する他に、相手の話を聞いて何を言いたいのかを理解する人なのです。
読解力がある人の特徴
実際に読解力があるのかどうかを判断する方法はいくつかあります。
まず一般的には本や文章を読んで、その内容の要約やあらすじを書けるかどうかで判断できます。話す文章に対しても同様です。何が書かれている文章なのか、相手は何を言わんとしているのかを理解し、文章や言葉によって解説することができます。
文章力がない人が苦労するのは、話の途中まで聞いて分かったつもりになってしまい、全体を見失ってしまうことです。解説しようとしても、断片的でしかなく、全体としては間違えていることも多いです。
さて読解力がある人の特徴は、自分自身の中にあるでしょうか。下記の点についてチェックしてみてください。どのくらい読解力があるのか、自分で気づくことができます。
1)文章を自分の言葉で言い換えができる
2)文章を5W1Hで理解している
3)行間を読み取れる
4)文章の不足点を補足できる
読解力があると自分の言葉で言い換えができる
読解力がある人は、文章を読んだ後、話を聞いた後で、自分の言葉で言い換えることができます。あらすじや要約を書いたり、話したりできるということです。
読解力がない人は、文章を正確に読み取っていません。一部分しか聞いていないとも言えます。分からない部分は自分で作ってしまう癖があります。
社会人なら上司の指示を言い換えができていれば読解力があることに
上司によっては、仕事の指示をした後に、「今何を話したのか、あなたの言葉で話してください」と言われることがあります。読解力がある人は、自分の言葉を使って言い換えすることができます。
この時にきちんと言い換えができないと、上司は「この社員は話を聞いていない」か、「文章の意味を理解していない」と考えます。どちらにしても、いいことはありません。
語彙力ある人は言葉の言い換えができ、読解力がある人は文章全体の言い換えができる
実は言い換えができるという言葉は、語彙力でも使われます。語彙力は単語や言葉に係る意味を知っているか、使いこなせるかという能力です。
語彙力があるのかどうかを判断する方法も言い換えができるかどうかです。ただし言葉単位です。読解力の場合は、文章全文が対象です。文章全体として、何を言いたい文章なのかを理解し、言い換えができるのです。
読解力がある人は5W1Hで理解している
読解力がある人は、文章を5W1Hに置いて読み取って理解しています。
書いてある文章なら、5W1Hにあたる部分(誰が・いつ・どこで・何をする・なぜ・どのように)に、マークをして読み取るのです。話し言葉による文章を聞いている時も同様です。
5W1Hで読み取っているため、発信者の文章の骨組みを理解し、文章の発信者が伝えたいことを正確に理解するのです。
読解力があると行間を読めるので発信者の意図を汲み取り明言されてないことも察する
読解力がある人は、書き手が言葉で明言していないことでも、行間を読めます。はっきりと言葉にしていないが、こういうことを伝えたいのだろうという行間の意味を汲み取ることができます。相手に対する想像力があるとも言えます。
読解力がない人は、明確に言葉で表現されていないことを読み取ることができません。逆に想像力がないために、はっきりと言葉にされていることしか理解できないのです。
読解力がある人は発信者の文章を分析し不足の補足ができる
読解力がある人は、発信者の文章について分析ができるので、クリティカルに読み取ることができます。クリティカルシンキングとは、批判的思考と訳される言葉ですが、否定的な意味ではありません。
矛盾していることはないか、不足点はないのかを事実を前提に思考する方法です。クリティカルに文章を理解し、発信者の不足点を補足し、より良くすることができます。
まとめ
読解力がある人の特徴は、読んだ文章や聞いた文章を、自分の言葉で言い換えができることです。
そのために、5W1Hに当てはめて文章を読み取っています。
行間を読むこともできますし、クリティカルに分析し、不足点を補足することもできるのです。ですから相手の文章が、完全でない場合でも、相手が言いたいことを読み取ることができます。
これは才能ではなく、読書習慣と努力の結果、身についた能力です。
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