理解力がない部下への対処法はどうすればいい

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理解力がない部下に悩まされていない上司はいないものと思われます。

理解力がない部下とどのように対処していけばよいのか。これは上司の課題です。

時間をかけて接していくのです。その結果、何割かの人は成長してくれます。

目次

理解力がない部下への対処法はどうすればいいか

すでに体験しているとは思いますが、理解力がない部下への対処はどうされているでしょう。

知ってのとおり、理解力がない部下は実際に結構な割合で存在します。

そして理解力がないことに対して、本人に自覚があるかどうかには個人差が有り、自覚がない人も少なくは有りません。

すでに試していて分かる通り、普通に注意や指摘をしても、改善はされません。

理解力がない部下はいる

日本は他の先進諸国と比べても読書率が低い国です。読書に関する様々な調査結果から総合的に判断すると、月に1冊の本も読まない人が世の中の約半分いるのが現状です。

理解力とは読解力に限定されるものでは有りません。しかし理解力には言葉が強く関係しています。さらに理解できるかできないかは過去の経験に強く関係しています。経験とは実体験に限りません。追体験と疑似体験も含まれます。

しかし本を読まない人は、実体験しか持っていないので、理解できることは当然少なくなります。ですので中小企業であろうと上場企業であろうと、それぞれの職場には本を読まないので理解力がない部下はいるのです。本の読み方を理解せずに字面だけを眺める読書をしている人は、結構な量を読んでいるのに、理解力がないという人もいます。

現状改善したい人としたくない人がいる

上司が理解する必要があるのは、理解力がない部下は実在するということの他に、部下全員の理解度レベルが同じようになるような未来はない、ということです。

諦めるのでもなく、見捨てるわけでもなく、事実としてそうなのです。価値観も皆それぞれ違います。理解力を改善したいと考える気持ちがある人なら50歳でも可能性があるのです。

部下全員が昇進昇格を望んでいませんし、給料が増えることも望んでいません。昇進・昇格・昇給をするには、一般的に仕事量や役割や責任が増えますが、それを望んでいない人たちがいます。

仕事が大変になるなら、給料は上がらなくてもいいし、役職もなくてもいいと考え人たちもいるのです。つまり現状を改善しなくても良いと考える人達です。人はロボットではありませんので、そう考える人をなんとしても理解力がある人に変えることはできません。

自分の価値観を前提に部下に対応していくと、いずれ上司の方が疲弊します。色々なタイプの人がいるのだと考えておく必要があります。中間管理職やチームリーダーになって、熱くもえるような理想を持っている人は、自分の価値観で部下と接ししてしまいますので注意しましょう。

現状改善したい部下ならば、理解力がない状態から脱するために、「理解力を高める方法の本」をプレゼントするだけでも変われる可能性があります。

理解力がない部下といかに接するかは上司の課題

上司の課題は、理解力がない部下全員の理解力を上げることでは有りません。前述したように、理解力アップを望んでいない人が何割かいます。

その違いは、少し話した程度ではわかりません。もしかすると、当人も分かっていない可能性があります。

上司の役割は、強すぎる期待を持たずに当人の気づきとなるヒントを投げ続けることです。部下に対して、「成長の期待を持たない」ことに関して異論を持つ方はいると思います。筆者も含め多くの指導者・管理者・経営者は、ともに成長することを願い努力しているはずだからです。

しかし働くことに関する価値観には、働く人それぞれに価値観があります。前述したように、昇進昇格昇給を望まない人もいるということです。

上司の課題は、気づきのヒントは平均的に平等に発信し、フォローは各個人の希望に合わせることです。

理解力がない部下への対処方法

何を話しても話が通じない部下に対して、どうしたらいいのか悩んでいる上司に対処方法を解説します。

おすすめする対処方法は、強い期待をせずに淡々と指導対応することです。どの部下が、気づきを感じ奮起して努力してくれるようになるのかは、外側からは見分けがつかないからです。

部下全員が奮起して理解力ある人になることはないと受け入れることです。「やる気があれば何でもできる」と考えるのは、自分自身の課題についての場合です。この場合、部下自身にその気づきが生まれなければ実現できません。

以下に紹介する方法で、上司は部下に気づきややる気が生まれるまで淡々と繰り返していくことです。

理解力がない部下は時間をかけて育成

当人が気づいてくれるまで、何日かかるか、数ヶ月なのか、数年なのかは、わかりません。個人差があります。重要なのは、時間がかかる前提で接することです。いつになったらできるようになるのだ、と考えてはいけません。理解力がない部下への対処法は、それを前提に始めることです。

理解力がない部下には否定や指摘はNG

「理解力がない人なんだ」と気づいたあとの対処です。何かトラブルが発生した時に、否定や批判・指摘となるような指導はするだけ無駄です。捻じ曲げて理解する可能性があります。また理解力がないとしても、自己肯定感はあります。曲解したあとは、攻撃的な人に変わってしまう可能性があります。

理解力がない部下に対する時は、ミスや間違いを指摘するのではなく、一緒に考えるというスタンスが望ましいです。

理解力がない部下と主語述語を明確にして5W1Hで話す

理解力がない部下の話は、感情的であったり、主語がなかったりします。そのため、話の途中から何を言いたいのか、理解できなくなっていきます。

ですので上司自身が、主語と述語を明確にして話すことと、5W1Hを基準にした話し方をすることです。自分がしていない話し方を部下に望んでも実現しません。

理解力がない部下に指示をする場合は物事を分解して説明

業務の内容が複合的な場合は、そのままだと何もできないか、複合的内容のうち1つだけしかできないということが発生します。業務単位に分解して、一つずつ分解して話すことです。

理解力がない部下とは専門用語・カタカナ英語・慣用句・ことわざは使わないで話す

理解力がない部下と話すときには、専用用語・カタカナ英語・慣用句・ことわざは、使わないで話すことです。それらの言葉は、理解力がない部下にとって、聞いたことはあっても意味は知らない可能性が非常に高いからです。

「わかりますか」と聞けば「はい」と答えますが、実際には理解していません。本来は言語力(読解力・語彙力・要約力・文章力)の教育をすべきですが、そこまで時間が取れる企業は少ないのだと思います。

理解力がない部下との対応にイライラしない

理解力がない部下との接し方で重要なのは、イライラしないことです。多くの場合、「何故こんな事もわからないのだ」と発してしまいそうになる事もあるはずです。それを言っても全く改善されません。むしろ関係性が悪化する可能性もあります。

対処する上司の方が、理解力がないことを理解して、淡々と接するのです。イライラして、大きな声を出してしまうようでは、上司の接し方は失敗してしまいます。

仕事の配置変更する

手を尽くしても、改善の見込みが見られない場合は、トラブルやミスの影響が少ない部署へ配置変更をすることを検討すべきです。厳しいようですが、成長したいという考えがない人で理解力がない人の場合、成長のために教えることはできません。

だからと言っても、理解力不足のまま、社外との関係性がある業務についている場合、いずれ会社は損失を被る可能性があるからです。

まとめ

理解力がない部下への対処は、上司の役割です。

まず理解しておくべきことは、理解力がない部下は実在するということと、誰もが優秀な部下になって、昇進昇格昇給を望んでいるわけではないということです。

成長や改善に関心を持っていない人も実在します。各人の価値観に応じて対応をしないと余計なトラブルを生みます。

前向きな気持ちがある人材なら、理解力を高める方法を紹介してあげる事も改善のヒントになります。

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