本を読む人の割合|複数の調査結果から読み取る

本を読む人,割合

本を読む人の割合が少ないと聞いたことがあると思います。

具体的にどのくらいなのか知ってるでしょうか。

ここで2つの選択があります。

「やっぱり読書は暇な人がするものだ。自分もまあいいかな」という選択。

もう一つは、「本を読む人は収入も高いと聞く。2人に1人しか本を読む人がいないなら、これから自分も本を読む人になったら、収入が上がるかもしれない」という選択です。

読書量と収入の関係性は他の記事にも解説しています。もちろん、読むだけではなく、行動が伴うことが条件ですが、明確に関連性があることです。

目次

本を読む人の割合|複数の調査結果から読み取る

本を読む人と言われるのは、どの程度を指すのかで、リサーチ結果は大きく変わります。

当記事では、本読む人は一月に1冊以上読む人とし、各データを参照しています。

ただ当サイトに掲載している他の記事中に登場する、「本を読む人」は本をよく読む人のことで、読書でつけた能力を仕事に生かして、高収入を得ている人です。彼らは、少なくとも1ヶ月に4冊以上は読んでいる人たちです。

本を読む人の割合|社会人を対象にネット調査20代〜70代

本を読む人,割合 (1)

2015年10月掲載のカカクコムの読書に関するリサーチ(雑誌・コミック・写真集を含む)を参照しています。対象は、価格.comの登録ユーザー2,607名です。

1ヶ月に1冊以上の本を読む人の割合
・本を読む人・・・70.7%(うち1ヶ月に4冊以上読むと答えた人は56%)
・本を読まない人・29.3%(うち1年間に1冊も読まない人が44%)

社会人の読書状況は、職業や忙しさ、興味関心などによって影響を受けることがありますが、一般的な傾向をお伝えします。

まず、社会人の読書割合は、職種によってばらつきがあります。専門職や知識を深める必要がある職業の人々は、仕事に関連する書籍や専門書を積極的に読むことが多い傾向があります。また、クリエイティブな職業に従事する人々も、インスピレーションを得るために幅広いジャンルの本を読むことがあります。

一方で、忙しい日常が読書の時間を制約することもあります。特に長時間労働や家庭の責任を抱えている社会人は、読書の時間を確保することが難しい場合があります。こうした人々にとっては、通勤時間や休日などのちょっとした時間を活用して、手軽な読書スタイルが重要となることでしょう。

最近では、デジタル技術の進化によって電子書籍やオンライン記事が広く利用されています。社会人の中には、スマートフォンやタブレットを使って通勤中や休憩時間に読書を楽しむ人も増えています。これによって、時間や場所に制約されずに本を楽しむことが可能になりました。

社会人の読書割合は個々の状況によって異なりますが、興味やニーズに合わせて多様な読書スタイルが選ばれていることが分かります。将来においても、仕事やライフスタイルの変化に合わせて、読書の在り方も変わっていくことでしょう。

本を読む人の割合|高校生

一般的には小学生中学生は読書をする人は多いとされ、高校生以降の不読率(本を読まない)が話題になっています。以下に、3件の調査結果を記しています。

3つ目の全国学校図書館協会の調査では、読んだ本の名前も調査されています。漫画・コミックが調査結果に含まれていたかは定かではありませんが、調査結果の数値比較をすると、全国学校図書館協会の調査は漫画・コミックを含んでいないと推測されます。

2021年1月に行われたLINE高校生ユーザーに対するリサーチでは以下のとおりです。対象数は1045サンプルです。(漫画・コミックを除く)

1ヶ月に1冊以上の本を読む人の割合
本を読む人・・・64%(男子69%、女子61%)
・本を読まない人・36%

2021年8月に実施された学研教育総合研究所の全国の高校生377万人から600名を対象に行なってた調査の結果は以下の通りです。

1ヶ月に1冊以上の本を読む人の割合
本を読む人・・・50.3%(男子52.3%、女子48.3%)
・本を読まない人・49.7%

2021年に実施された全国学校図書館協議会で行われた調査の結果は以下のとおりです。2021年5月の読書について、4902名の高校生を対象におこわなれています。

2021年5月に1冊以上の本を読んだ人の割合
本を読んだ人・・・50.2%
・本を読まなかった・49.8%

本を読む人の割合|小学生

2つの調査結果を参照していますが、対象学年の違いためか、結果に大きな違いがあります。その点を考慮しても小学生の本を読む人の割合が高いことに驚きます。

逆に、高校生になると本を読む人の割合があまりにも減少することは衝撃的です。

2021年8月に実施された学研教育総合研究所の全国の小学生の保護者465万人から1200名を対象に行なってた調査の結果は以下の通りです。

1ヶ月に1冊以上の本を読む人の割合
本を読む人・・・70.7%(男子66.2%、女子75.2%)
・本を読まない人・29.3%

2021年に実施された全国学校図書館協議会で行われた調査の結果は以下のとおりです。2021年5月の読書について、1994名の小学4年生〜6年生を対象におこわなれています。

2021年5月に1冊以上の本を読んだ人の割合
本を読んだ人・・・94.5%
・本を読まなかった・ 5.5%

本を読む人の割合|文化庁の調査

文化庁の調査の結果では、高校生の調査結果に近い数値になっています。

つまり、最近の若者は本を読まない説は怪しくなってきます。高校生以降の社会人全般が本を読まない事がわかります。

文化庁の調査は、全国16歳上の男女1960人(有効回答)が対象となった調査結果です。

1ヶ月に1冊以上の本を読む人の割合
・本を読む人・・・52.7%(うち1ヶ月に3冊以上読む人28%)
・本を読まない人・47.3%

本を読む人の割合|内閣府の調査

内閣府が公開している2016年と1979年の「読書と公共図書館に関する調査」があります。1979年の調査は全国15歳以上の3000名を対象に面接調査が行われた結果です。(1979年の結果は公表されていない)

2016年は全国20歳以上を対象に、ネット調査で945名、面接調査で4000名を対象に行われています。

2016年ネット調査|1ヶ月1冊以上の本を読む人の割合
・本を読む人・・・51.8%
・本を読まない人・48.2%

2016年訪問面接調査
・過去1年で本を読んだことがある・・・64.1%
・月に1冊以上読んだ・・・69.7%(数値の違いからこの質問には0冊が含まれていないことがわかる)

本を読む人の割合|日本人と世界諸国との違い

民間調査期間GfK(Growth from Knowledge)が世界17ヵ国の22,000名を対象にネット調査を行った結果を参照しています。

2016年ネット調査|世界17ヵ国 本を読む人(毎日かほぼ毎日・週に1回・月に1回)を頻度で調査した結果です。

ネット調査であるため、ネット環境があるユーザーが対象になっています。ですので、多少の偏りはある可能性があります。しかし、驚くのは日本の読書率が低いことです。しかし、合計値では本を読む人の割合は60%なので、他の調査よりも高い数値になっている可能性があります。

順位国名毎日・ほぼ毎日週に1回月に1回本を読む人の合計
1中国36%34%16%86%
2スペイン32%25%16%73%
2イギリス32%24%16%72%
4イタリア30%26%19%75%
4アメリカ30%25%16%71%
6ロシア29%30%24%83%
6カナダ29%22%16%67%
8フランス27%21%19%67%
9アルゼンチン26%27%20%73%
9ブラジル26%27%18%71%
11ドイツ25%25%18%68%
12オーストラリア23%19%20%62%
13メキシコ22%30%24%76%
13オランダ22%20%15%57%
15日本20%24%16%60%
16ベルギー19%18%20%57%
17韓国13%24%22%59%

まとめ

最後の世界との比較をみると、日本の本を読む人の割合がかなり低いことがわかります。

小学生では非常に高い読書率なのに、高校から急落し、そのまま社会人は高校と同じ水準なのです。

逆に言えば、毎日30分でも本を読む人になり続けることで、周りの見る目が変わり、評価が上がり、給料も上がるチャンスがあると思いませんか。

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