読書感想文の書き方で意外に難しいのは、実際の書き出しです。
感想文の全体については、構成を考えることで書きやすくなります。
深く考えずに、「私がこの本を読んだキッカケは〇〇〇です」や「私がこの本を読む前に感じていた印象は〇〇〇でした」でもNGではありません。
しかし、読み手は膨大な数の感想文を読みますので、印象に残らないだけではなく、斜め読みをされる可能性すらあります。
書き出しで好印象から高評価につながるヒントを紹介致します。
読書感想文の書き出しは重要|書き出し例も紹介
読書感想文の書き出しは、実はかなり重要な役目を果たしています。
読書感想文は書く側も大変なのですが、実は読み手は書き手の想像以上に大変なのです。短い期間に膨大な数の読書感想文を読んでいるからです。
読み手がたくさんの読書感想文を読む中で、自分の感想文を印象の良い読書感想文としてみてもらうには、読書感想文の書き出しには工夫をしておく方が良いです。定番の書き出しである「この本は〇〇〇について書かれた本です。」や「この本を読んだキッカケは〇〇〇でした。」という書き出しは、小学生なら良いのかもしれませんが、中学生以上では、もう少し工夫をする方が、高評価につながります。
読書感想文の書き出しにはインパクトをもたせるパターンを紹介
特に目立つほどのインパクトは必要ないにしても、先に紹介した定番の書き方は、恐らく高校生でも半数かそれ以上の方が利用しているはずです。同じようなパターンで書いている読書感想文が非常に多く、読み手の先生は、数10回読む事になります。
本は違っていても、書き出しの形が同じような感想文が沢山あるのです。読み手のことを少し想像すると分かると思います。10件も似たような書き出しが続けば、せっかく苦労して書いた読書感想文を斜め読みされてしまう可能性があるでしょう。
その結果、書き出しの読み始めから先入観を持たれてしまい、低評価される可能性があります。ですので、読書感想文の書き出しで少しでも心に残るように一工夫するのがおすすめです。以下に紹介致しますのは、ヒントとなるポイントです。
読書感想文の書き出しはセリフから|心に残ったセリフを絡めて書く
例えば「主人公が〇〇〇の場面で発した□□□という言葉心に残りました」と書くのもありです。読み手は「少し変わってる」と感じて、印象に残ると感じつつ読み進めてくれることになります。
何故心に残ると感じたのか、等について、数行書き込み、その後に「この本は〇〇について書かれた本です。」とつなげていっても良いです。他の人の読書感想文とは明らかに違い、好印象から始まっていくことになります。
読書感想文の書き出しを面白い場面をポイントにして書く
あらすじの一部から書き始めるのも、古典的な方法です。つまり他の人と大いに被る書き方です。
その発想を少しアレンジしてみても良いです。本書(題材となる書籍)のあらすじから発想させて、例えば「本書の最大のヤマ場は主人公が〇〇〇した場面です。」等と、アレンジしていく書き方もおすすめです。
読書感想文の書き出しを問いかけで始める
問題提起や疑問を問いかける書き出しも有効です。
例えば、「〇〇〇の場面での主人公の□□□という言葉(考え方)には少々疑問を感じてしまいました。この物語を読み終わり最初に、その点に違和感を感じました。」などと書き始めるのも目に止まる可能性があります。
読み終わった直後の感想から始める
本を読み終わって直後に感じた感想が強くあるなら、そこから始めるのも良いです。
「これで終わってしまうの」
「この先、主人公〇〇はどうなっていくのか」
「泣いてしまった」
「自分も〇〇〇したい」・・・
感想の一言から始めると、際限がないほどバリエーションがあります。
読書感想文の読み手には、印象深く残る事と思います。
読書感想文の書き出しを一工夫する効果|マネでも良いがアレンジをすること
定番の書き出しで書くと、実態はどうであれ読み手には、よく練られている感は薄く感じてしまいます。つまりありがちのパターンであり、印象的ではないということになってしまいます。
読書感想文の書きだし部分が、その他大勢と違うだけで注目されます。次に読み手には、書き手が真剣に読書感想文に向きあい、シッカリと考え作成された印象が残ります。実際の努力量よりも効果が大きい好感度につながりやすいです。
ただ、あまりにも凝りすぎて考えすぎてしまい、時間だけを無駄にしてしまうリスクもあります。その結果、結局面倒になって定番の書き出しで書いてしまうのでは勿体ないです。
先に紹介したような書き方をマネして応用して考えてみることをおすすめします。マネが良くないのはそのままのコピペです。読書感想文に限らないことですが、何かを上手になろうと思えば、[マネをして上手になっていく」を避けて通ることは出来ません。
そのままコピペはよくありませんが、マネをして応用するのは、うまくなるコツでもあります。マネに自分のオリジナリティを加える工夫をしてみましょう。
読書感想文の書き出し例を紹介
紹介するのは、中学生と高校生のケースです。小学生でも基本は同じですので、参考になると思います。
大学生と社会人でも読書感想文を書く事がありますが、読書レポートを書く機会の方が増えるはずですので、読書レポート関連の記事を紹介します。
読書感想文の書き出し例|中学生
書き出しは、「印象に残ったセリフ」を基にして書く事をおすすめします。自分にも同じような経験があったので印象に残った、あるいは共感できたでもいいでしょう。
また、その逆でもいいです。自分にはない経験なので、強く印象に残ったという書き方でも良いでしょう。どちらにしても、自分の心に残ったセリフ、響いたセリフを基にして書くことをおすすめします。
例えば
「・・・・・・・(登場人物のセリフの抜き書き)」じつは私にも同じような経験があり、とても印象に残りました。(自分の経験を続けて書く)
読書感想文の書き出し|高校生の例
高校生の場合は、中学生よりも大人の感じで書きたいものです。
例えば、本を読んだことで学んだことがあると感じられたことがあるのなら、それをもとにする書くのが良いでしょう。
例えば
「〇〇〇は□□□ということです。」私はこの本を読んで、このことを学びました。それは・・・・
読書感想文の書き出し例|他にもまだまだあります
読み手の先生に印象づける書き出しは他にもたくさんあります。中学生や高校生にこだわらずに、例を参考にして自分なりの書き出しを工夫してみてください。
読書感想文は、要約やレポートのように採点基準が明確にあるものではありません。何をどう感じたのかを印象的に表現することで、読み手には高評価をとして残るものです。何を感じたのかも大事ですが、どのように表現するのかで、印象はまるで違うものになります。
印象的な書き出しを目指してみてください。
・書き出しを「否定」から始める→ネットニュースやユーチューブのサムネイルにも多用される方法です。わざと否定から入り、後に称賛につなげる書き出し方です。
・自分の読書スタイルの紹介から書き出し→やや定番的な書き出しかもしれないが、紹介した後に得られた気づきを紹介する
・体言止めで書き出し→通常の文章は、「〜です。」「〜である。」という用言で止めるものです。あえて体言止め(単語で止める)で書き出しをすることで、印象づける方法です。
・自分の変化から書き出し→前述の感想にも近いが、読了後に自分自身に変化を感じたなら、その変化に注目して書き出しをする方法です。
・書き出しの中に数字を入れる→本文の中で印象に残った数字や本書に関連する自分の体験の中の数字に注目してもよい。かなり強い印象が読み手に残ります。
・本から学んだ結論から書き出し→学んだことから書き始める方法です。強いインパクトを残します。
まとめ
読書感想文の書き出しでは、つい定番とも言える書き出しを使ってしまいます。
「この本は〇〇について書かれた本です」「この本を読んだキッカケは〇〇〇でした」のようなパターンです。決して、ダメということではありません。しかし、かなり多くの方が使う書き出しですので、埋没してしまう可能性があります。
特に、中学生高校生では、先生一人で数10件もの読書感想文を読む事になります。先生も人間ですので、同じような文章が続くと、先入観で流して読んでしまう可能性もあります。
せっかく苦労して読書感想文を書くのですから、目に止まるように書いてみましょう。
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