要点のまとめ方|社会人と学生の違い

要点 まとめ方

要点をまとめるといえば、要約の手順の一つです。

ただ立場が変わると、言葉は同じでもやることは違います。

学生の場合には、主に本が要約の材料となります。しかし社会人の場合、要点をまとめて要約するという作業は、学生のように「本を読んで」という場合はごく少ないものです。

実際には、仕事に関する日々の行動と思考全てが要約や要点の対象になります。日々の業務について、プロジェクトの進捗について、何かの計画の準備について等々、キリがありません。

相手の希望に合わせて、対象となる物事から、関連事項を抽出し、さらに要点を抽出し、要約して相手に伝えるということになるのです。

社会人になって間もない方や、業務上のコミュニケーション(上司や取引先や顧客)で困っている方のヒントになれば幸いです。

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要点のまとめ方|社会人と学生の違い

要点 まとめ方1

「要点をまとめて」といえば、学生でも社会人でも、同じ様に使いますが、実際の意味は少し違います。

実際に携わる人は、「全然違う」というかもしれませんが、基本からすれば「少しの違い」です。

学生の要点は本の中にある

学生がまとめるべき要点は、本や論文などの文献の中にあります。著者が最も主張している要旨は何かを見つけることから始めます。

要旨は多くの場合、タイトルにも表れていますし、文章の最初か最後に書かれています。

次に、要旨に沿って本文の段落や章ごとに、要点を抽出します。要点は要旨に関連することです。そして、次に要点をまとめます。抽出した要点には、繰り返し登場しているキーワードやキーワードセンテンスがあるはずです。

要点のまとめ方は、キーワードやキーワードセンテンス以外の部分は、自分の言葉に置き換えて、主語・述語の関係や5W1Hをベースにして文章化します。そうしてできたものが要約となります。

社会人の要点は報告者の頭の中にある

社会人の場合も、前述の通り、学生のように本や文献を読んで、要点をまとめる場合があります。しかし、ケースとしてはかなり少ないものです。圧倒的に多いのは、実務上におけるあらゆる行動や思考が対象になります。

つまり抽出すべき要点は、頭の中にあるということです。そして、上司や取引先・顧客が知りたいと希望していることが要旨にあたるものになります。

「○○○○について要点をまとめて報告してください」などというケースがほとんどです。

相手に伝える方法は、言葉の場合もありますし、文章や報告書などの文書としての形態をとる場合もあります。それは相手が決めることです。

要点のまとめ方は、文章化して要約とする場合もありますし、書面で示す場合は要点を箇条書きして、あえてまとめない形で示す場合もあります。口頭やメールで報告する様に指示を受けた場合は、要約文が一般的です。内容が多岐に渡ると想像される場合は、相手から書面で見たいという希望があるはずです。

社会人の要点のまとめ方は相手が知りたいことがベース

本や文章の要点のまとめ方では、要旨を間違えて判断してしまうと、まるで違う要点を抽出してしまうことになります。

これは、社会人の場合も同じです。上司(あるいは取引先担当)が何を知りたいと言っているのかの判断がとても重要です。

上司によっては、曖昧な指示を出す人もいます。結果的に「そういう意味じゃないんだよ」という上司もいます。

要点をまとめる要旨にあたる部分は、互いの認識のずれがないように、確認する必要があります。

その上で、要点を書き出し数行の要約文としてまとめるか、数行の要約文ではまとまらない場合は箇条書きで列挙する方法が相手にわかりやすいと受け取られます。

要点のまとめ方が上手いと仕事ができる相手だと感じる|わかりやすさが重要

求められていることを正確に読み取り、わかりやすい要点のまとめ方ができていると、相手から信頼できる人だという評価を受けることになります。

その後は、仕事のしやすさが格段に楽になります。

「仕事ができる人」という認識は、相手の心の中に、安心感を生み出します。

人は、安心感を感じる相手と関係性を持ちたいと考えるものです。

当然、上司の場合なら直接自分に対する評価につながります。

取引先や顧客が相手であれば、契約締結等へ進んで行きやすくなります。

要点のまとめ方が上手いと感じてもらうポイントは、「分かりやすさ」「理解のしやすさ」です。

本の要点のまとめ方が上手くなれば信頼度が上がる

安心感を感じる相手との関係性が繰り返されると、相手のマインドは安心感から信頼を感じてくれるレベルへ上がります。

そのためには、常に「分かりやすさ」を基準に、要点をまとめることです。信頼度が上がるチャンスとなります。

例えば、要約文よりも箇条書きの方がわかりやすいことがあると、前述しました。

箇条書きにしてみると2行にしかならない場合は、要約文として文章化し、まとめる方が良いです。

また、箇条書きが6〜7行以上になるのであれば、グルーピングして、箇条書きを2つ(あるいは3つ)のグーぷに分けると相手は理解しやすくなります。

要点のまとめ方で失敗するケース

要点のまとめ方や要約の仕方で、失敗するケースがあります。

それは、求められていないことをすることです。例えば、要点や要約の中に、自分の意見を入れてしまうことです。これは相手にとって不要な要素です。社会人の要点をまとめる場面で、意外によくある失敗のケースです。

ですので、要点のまとめや要約の段階では、「私は・・・と思います。」は、NGだということです。

ただし客観的なデータを根拠として、要点に追記する形で、「○○○のデータに基づくと、□□□の可能性が予測されます」は有益と判断されます。明確な第三者の根拠がない場合、私見として捉えられます。

相手に伝えた方が良いと考えられる場合、マーケティングデータや別件の調査データを探してみることです。

これは、営業マンが顧客との商談で接する場合も同様です。

まとめ

社会人の場合の要点のまとめ方は、毎日の仕事の中の各場面で、使われるものです。

当記事をヒントに、上司や取引先との関係性の中で、要点のまとめ方を意識したコミュニケーションを取ってみると、関係性が改善し、信頼関係が構築できるきっかけになるかもしれません。

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この記事を書いた人

社会人経験約40年。仕事において強い必要性があり読書に目覚め、その後年収も急上昇。上場企業にキャリア入社し、50代に入り独立起業し会社経営。自分自身の読書に救われた経験から、読書によって人生が変わることを伝えたい。

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