社会人の中には、文章力は、一定の年齢になったら自然と身につくものだという勘違いをしている人がいます。
当然ながら、社会人の文章力は意識を強く持って、少なくとも本を読んだり、文章をまとめる要約の練習をしていかないと、身についてくるものではありません。
つまり文章力をつけたいと思うなら、トレーニングをしないと身につかないということです。特に社会人なら尚更です。
文章力にはトレーニングが必要|社会人には必須
冒頭の勘違いの人は、実在の人です。彼は当時20代半ばの社員でしたが、積極的な勉強や、トレーニングをしない人でした。
その後も社会人としての気づきを得ることがなく、そのレベルから脱することができず、文章力を身につけることなく、会社をさりました。
文章力とは何をする力か
そもそも、社会人にとって文章力とは何かということを調べて整理すると、文章や言葉をつかって、言いたいことを表現する能力のことだとわかります。
意味が似てる言葉には、語彙力(ごい力)があります。語彙力とは、どれだけ多くの言葉を知っていて、使いこなすことができるか、という能力です。
つまり語彙力が不足していれば、使える言葉の数に限りがあり、よい文章は作れないということになります。
文章力をつけるトレーニング|社会人の自分には必要
文章力とは、前述の通り、文章を書く力だけではなく、文章を使って相手に伝えたいことをわかりやすく表現する能力なのです。具体的な目的がなく、文章だけを書いていても文章力が身につくことはありません。
社会人になったのに、文章力がないと気づいたあなたは、これまで過ごしてきた何年もの体験の結果なのだと理解しましょう。つまりこれから社会人に必要な文章力がある自分になろうとするならば、数日やそこらでなる事はできないと理解してください。一応の形になるだけでも、数ヶ月のトレーニングは必要です。
社会人としての文章力をつけるトレーニングを整理すると次のようになります。
1.本を読む。複数のジャンルを読む。小説・ビジネス書・自己啓発など
2.本を読んで、心に響いた文章を「抜き書き(抄録)」する。何を感じたなどの意見は交えずに抜き書きする。
3.本を要約する。要点を抽出して、わかりやすく短くまとめる。
4.可能であれば、完成させた文章を誰かに読んでもらい、意見をもらう。
社会人の文章力のトレーニング|まず本を読む・できるだけたくさん読む
文章力がない人は、そもそも本を読む量が少なすぎです。ですので、語彙力が不足しています。語彙力が不足しているのですから、文章で表現する言葉を知らない状態です。
この状態を改善しなければ、言いたいことや伝えたいことを適切に表現できません。まず、漫画や写真集以外の本を、毎月3〜4冊読むことです。
社会人の文章力のトレーニングのために抄録する
抄録するとは、原文をそのままの形で抜き書きすることです。良い文章の表現や形について、肌感覚で慣れ親しむために、抄録してください。読書ノートに抜書きというアウトプットをするのです。
本を読んでる途中で、「これは大事」と思う部分があれば、ノートにアウトプットしてください。文章力のトレーニングのために抄録を続けることで、読解力もレベルアップしていきます。
社会人の文章力をつけるトレーニングには要約力も必要
要約とは、要点をまとめて短くまとめることです。
短くまとめて相手にわかりやすく伝えるのです。要点を選び出し、要点を理解しやすく合体することがまとめることです。
文章の表現力に、直結する要素です。
要約する原文の種類によって、要約のコツは多少異なりますので、次の記事をご参照ください。
文章力のトレーニングの確認で第三者に読んでもらう
文章力がないことがトレーニングのきっかけでしょう。社会人なら、顧客や取引先との連絡文書・報告書・計画書・総括やレポートなどを書く場面でお困りなのかもしれません。
前述のように、文章力は数日間でマスターできるものではありません。
トレーニングの最後は、書き上げた文書を上司か同僚に読んでもらい、意見をもらうことです。
文章力のトレーニングにはアプリも有効
社会人にはスマホアプリを使うのも良い方法です。アプリを使って文章力をトレーニングするには、「読む」・「言葉の意味を知る」・「文章構成を意識して文章を書く」などに特化したアプリを使ってみると良いです。
1)i読書(読む・著作権が切れてる本を無料で読む)
2)Kindle(ビジネス書を読むならKindle)
3)語彙力診断(言葉の意味を知って語彙力を上げる)
4)note(書いて発信)
5)Day One(文章を書く)
6)Twitter(要約する練習)
7)ライトレ(即興的に文章を作る文章力)
詳しくは次の記事でアプリのリンク先を紹介しています。
文章力のトレーニング|社会人は講座の力を借りる
前述したような個人的なトレーニングで成果が出せるタイプの人もいます。文章力のトレーニングでは社会人の方なら講座を利用した方が、トレーニングが進むという人もいます。さまざまな資格試験などと同様に考えて良いです。
基本的にはオンライン講座で学んでいく方法と通信教育型の添削指導で学んでいくものがあります。
どちらが優れているというよりも、諸条件を比べて取り組みしやすい方を選ぶのが良いです。
上記の他に、現役ライターの方が「ビジネス文章力トレーニング講座」など、社会人の方をイメージした講座もあります。
オンラインには、ライブの良さがありその場で教わる感覚がありますし、添削中心であれば、自分の思考のスピード感に合わせて、指導を受けられる良さもあります。
期間は概ね2〜3ヶ月で、ひと月に2回ほどの添削スピードですが、それぞれで少しずつ違いがありますので、それぞれのリンクから確認をしてみてください。
文章力をつけるトレーニングの本を読む
実は、文章力をつけることに特化した本が、意外にたくさん出版されています。
しかし数冊読んでみるとわかるのですが、実際の社会人が困っているビジネス文書(メール文・報告書)に特化された内容については、ほんの数ページしか該当しないのです。
文章力のトレーニングとして、一般論として書かれているページが多いので、ビジネス文書の書き方としては、それほど役には立ってくれませんでした。
むしろ職場にいる文章力について定評のある先輩や上司から、手本となる文章をお願いして見せてもらって、分解し分析した上で、真似をさせてもらう方法の方が、自分のオリジナル文書が書けるように、文章力のトレーニングができていくように思われます。
まとめ
文章力は、年齢とともに高まるものと誤解をしている人もいます。
実際には、本を読んだり、文章を書くことで、徐々に高まっていくものです。特に、日頃から読書に縁がないという人は、文章力をつけるトレーニングをしなければ、身につくことはありません。
運動やスポーツと同じです。練習しなければできるようにはならないことです。
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