先にお断りをしておきますが、文章力を上げる方法に、「これだけやっておけば簡単にできる」というものはありません。
ただ一つ一つは簡単なことばかりです。簡単なことの積み重ねが文章力を上げる方法になります。
一時的な方法として即効性が有る方法として、「マネる」ことを当サイトで以前紹介しました。しかし、それだけでは一時しのぎにしかなりません。
いくつかの簡単にできる方法を積み重ねていくことが、文章力を上げる方法になります。
文章力を上げる方法と本|読書・小説・新聞
文章力を上げる方法には、この方法一つで簡単に文章力が上がるということはありません。
どちらかといえば、地味なことを積み重ねていった先にあるものです。以下に紹介する方法を毎日繰り返していくことで、文章力は上がっていきます。
文章力の基本・ゴールを確認
どんな文章を書けるようになれば、文章力が高くなったと言えるのかを確認しておきます。
単純に文章力といえば、文章を書く能力になります。しかし一般的に仕事上で求められる文章力とは、相手が分かり易い文章を書ける能力ということです。ですので、相手によって文章の書き方は変わることになります。
そして、もう一つ大事な要素が、書き手が伝えたいことがきちんと伝わる文章であることです。
これらの要素が満たされている文章が、良い文章であり、文章力がある人が書いた文章と見なされるのです。
文章力を上げる方法は本を読み真似をする
文章力を上げる方法は、良い文章の「型」を知って、真似をすることです。良い文章のポイントとなることを覚えて真似を繰り返していくことで、文章力は身についていくものです。
1)本・文章を読む(分かりやすい文章の構成(言葉の順番)を分解して読む)
2)論理的構成とされるPREP法で書く・話す
3)相手に分かりやすいために相手の理解度(専門性)に注目する
4)知らない言葉はスルーしないで調べる
5)文章力のある人の文章の特徴を真似する
6)文章力を上げるトレーニングを毎日繰り返す
文章力を上げる方法は分かりやすい本や文章を分解してみる
本や文章を読んだ時に、わかりやすいと感じた本や文章を分解してみるのです。
文章は段落や見出しによって区切られています。その上で、大まかにいえば何について書かれている部分なのかを考えながら分解してみるのです。文章がどんな構成で書かれているのかを確認してみて下さい。分かり易い文章の「型」が見えてくるはずです。言葉の順番に注目してください。
文章自体の「型」にも注目して下さい。すると以下のようなことに気がつくはずです。
・分かりやすい文章は、文字数が短めに書かれている。
・接続詞は多用されていない。
・一つの文章では、一つの意味を伝えるように書かれている。
・主語と述語が明確になっている。
・句読点がちょうど良いところにあって、意味がわかりやすい。
文章力を上げるには論理的構成(PREP法)型を利用して書く・話す
一般的には論理的な構成になっている方が分かりやすいとされます。代表的とされるのが、プレップ(PREP)法で書かれた文章です。「結論・理由・具体例・結論」という文章構成です。
論理的思考による構成では、最初に結論(主張)を伝え、その結論に至る理由を述べて、その根拠として具体例を示し、最後に再度結論を書く(話す)という型になります。
普段から、誰かと話す場面や書類を書く場面では、プレップ法を意識して日々積み重ねてみて下さい。結論から話し、その理由・そして根拠を話す(書く)という繰り返しを行うことで、文章力は必ず上がっていきます。
社会人は、読書量が多い人や文章力が高い人の方が成功します。学歴が高くとも読書をしていない人は文章力がないし仕事ができません。
文章力は相手にとってわかりやすいことが重要
相手にとって分かりやすいことが、良い文章の条件です。自分が「書きたいこと書く」「話したいことを話す」では、相手には伝わりません。ここがとても重要なポイントです。文章力があるかどうかを決めるのは、文章を読んだ相手だということです。
人は自分が関心ある物事には興味を示すものです。また物事に対する理解度・専門度レベルは、人によって違います。折角相手が興味を持っているはずの話題でも、専門度が低い相手には専門用語を使わない方が無難ですし、逆に専門度が高い相手にかみ砕いた書き方をすれば、こちらの理解度が低いと誤解をされてしまいます。
事前に、相手に関する理解度・専門度について、可能な限り調べておく必要があります。もちろん発信する相手が社内か社外なのかによっても全く違います。
文章力を上げるには知らない言葉を放置せずに調べること
文章と言葉は密接な関係にあるものです。言葉の意味(語彙)を知らずに、文章力を上げることは不可能です。前述の「相手」にも関係してきます。
言葉の表現が不適切であったり、言葉の意味の捉え方に間違いがある人がいます。さらに「言葉づかい」には敬語の扱いが関係してきます。一見、丁寧そうに書かれている間違った敬語は、かなり多いです。
過去に、政治家の漢字の読み間違いがニュースになった事もあります。商談の場面に同席した部下が、有り得ない敬語を使って、上司が青ざめる等というケースも現実に起きています。
相手が社内の場合なら、間違いを指摘をしてくれますが、社外の人は指摘せずに思うだけです。日本語の理解が低い人・残念な人・頭が悪い人です。当然、商談の成功はないです。
分からない言葉・知らない漢字に出会ったら、都度なるべく早く調べることです。誰かに聞くのはやめた方がいいです。手間でも自分で調べることです。その方が正しく覚えられます。人から聞いた説明は間違いが多いです。
敬語の言葉づかいも同じです。この場合は「どの言葉を使う」のかを覚えるのです。読みにくい文章・わかりにくい文章は、語彙力がないことと、敬語が間違えていることから生まれます。
自分で調べて「語彙力」を高めることと、ただしい「敬語」を覚えることです。スマホのアプリで毎日ゲームのようにして覚える方法も有効です。
文章力を上げる方法はプロ(文章力ある人)の特徴を真似する
文章力に限りませんが、一つのスキルを上達させようと思えば、真似から入るのが上達する秘訣です。音楽や美術やスポーツも上達するにはプロの真似をします。文章力も技術ですので、真似をすることから上達していきます。
プロの作家の文章の特徴や周りにいる文章力が高い人の特徴を真似することで、上手くなります。単純に真似をするよりも、理屈がわかって真似をすると、文章力は早く上達します。
文章力を上げるにはトレーニングが必要
文章力という能力を上げることと、体力や筋力を上げるためにトレーニングすることは、基本は同じです。ただ、文章力の場合、鍛えるのが「脳」だということです。
体力と同じように、地道にトレーニングを繰り返し行うのです。毎日行うのが理想です。次のようなトレーニングが代表的です。
・本を読む。複数のジャンルを読む。
・良い文章に出会ったら、ノートに抜き書きする。
・本や文章、ニュースなどを要約してみる。文章をわかりやすくまとめる練習になる。
・書いた文章を誰かに読んでもらう。ブログに書いたりTwitterに書く。
文章力を上げる方法に最適|小説の読書や新聞を読む
文章力を上げる方法に最適なのは、良い文章の形を知って真似をすることと前述しました。文章力を上げるために最も最適な材料となるのは、読書をすることであり、特に小説を読むことです。またビジネス文書である計画書や企画書などの文章力を上げるには新聞を読むことも、相手に伝わる文章の型や構成を覚えるには最適です。
小説と新聞を読む場合は、文章の構成に意識をおいて読むと、その違いがよくわかるはずです。社会人が仕事に直結する文章力を上げると考えると、新聞の記事やコラムなどを読むことが、文章構成を知る上で非常に参考になります。
小説は物語の展開が重要な要素であり、物語やブログを書く場合の文章力を上げる目的がある方には、参考になります。ただしビジネス文章を書く場合においても、小説を読むことは相手の心模様を察知しながら書くことができるようになるヒントになります。
総じて、文章力を上げる方法には「書く」ことの前に、良い文章を「読む」ことが文章力を上げる重要な方法の一つになります。
文章力を上げる方法の本を紹介
文章を書くという場面は学生に限らず社会人になっても続きます。特に社会人においては電話で話す以上に、文章でのコミュニケーションが日常的に必要になっています。
契約書や計画書や企画書などを作成するような場面が少ないとしても、業務連絡でメールやメッセージやLINEによって社内や社外に伝える場面が多くなっているはずです。
前述したそれぞれのポイントを重視して文章力を上げ、関連する本も読んだ方が良いです。文章力に関する本は、たくさん読むというよりも、1冊か2冊を選んで、読みながら実践することを繰り返すことが効果的です。当記事では、有益な本として下記の本を紹介します。
文章力を上げる方法の本|世界一ラクにスラスラ書ける文章講座
文章を書くときの文章構成(型やテンプレートともいう)に沿って書けば相手にわかりやすい文章が書けるという内容が書かれています。ビジネス文書に限らず、相手にわかりやすい文章とは、TwitterやSNSやメール・チャットにも現れます。相手にわかりやすいかどうかは文章が長くても短くても、重要なことです。自分の書いてる文章を相手が理解してくれないのは、文章構成が分かりにくいからということがよくあります。
文章力を上げる方法の本|人を操る禁断の文章術
最近はマスメディアへの露出が少なくなった最近はマスメディアへの露出が少なくなったメンタリストDaiGoさんの著書です。タイトルは怪しげにも感じますが、実際にはかなり実践的な内容です。実は文章は映像や音声と比べると情報量は少なく、相手の理解度によって誤解もさせてしまうツールでもあります。たったの一行の文章によって結果が大きく変わることもあります。一行の重要性のヒントを感じられる本です。
文章力を上げる方法の本|読みたいことを書けばいい
相手に伝わりにくい文章の特徴としてあるのが、書き手が書きたいことを書いているというケースがあります。書きたいことを書いて相手に受け入れられるのは、小説などの特殊なケースだけです。一般的なビジネス系の文章や友人知人へのSNSなどのコミュニケーションなどにおいて、最重要なことは「相手にとって」が重要ポイントです。相手が読みやすい・分かりやすいということであり、それが相手が読みたいことであれば、より伝わりやすくなるのです。
まとめ
文章力を上げる方法は、「型」「相手」「言葉」に注目した方法を毎日繰り返して積み重ねる事です。
一般的には、簡単にできる方法を知りたがる人が多いですが、既にある自分の能力(文章力)が平均以下にあるので、蓄積して能力値を上げる必要があるのです。
文章力は才能ではありません。生まれた後から蓄積して出来た能力です。本を読んだり文章を書いたりすることで、高まっていく後天的能力です。
文章力を上げる方法は、読むこと書くことを繰り返し脳に刷り込んでいく作業を繰り返して蓄積していく方法です。
こうして、読書を重ねて、社会人として読み書きレベルを上げていけば、ある日チャンスがやってきます。その時には、なかなか気づきませんが、数年後振り返ると、自分の人生はあの時に変わったのかも知れないと思うときがやってきます。
関連記事一覧はこちら
文章力を上げる方法|社会人は文章力がないと仕事ができない*当記事
コメント