先にお断りをしておきますが、文章力を上げる方法に、「これだけやっておけば簡単にできる」というものはありません。
ただ一つ一つは簡単なことばかりです。簡単なことの積み重ねが文章力を上げる方法になります。
一時的な方法として即効性が有る方法として、「マネる」ことを当サイトで以前紹介しました。しかし、それだけでは一時しのぎにしかなりません。
いくつかの簡単にできる方法を積み重ねていくことが、文章力を上げる方法になります。
文章力を上げる方法のテクニック|読者に伝わる文章を書く秘訣
説得力のある文章を書くことは、ビジネスやコミュニケーションにおいて不可欠なスキルです。
しかし、文章を書くことは誰にでもできますが、本当に読み手に伝わる文章を書くことは簡単なことではありません。そこで、本記事では、誰でも実践できる文章力向上のテクニックについて解説します。読者が納得し、共感し、行動に移すことができる文章を書く秘訣を学びましょう。
文章力を上げる方法には、この方法一つで簡単に文章力が上がるということはありません。どちらかといえば、地味なことを積み重ねていった先にあるものです。以下に紹介する方法を毎日繰り返していくことで、文章力は上がっていきます。
文章力上げる方法|文章力を向上させる考え方
文章力を向上させるためには、まず文章を書くという行為に対してのマインドセットを変えることが重要です。
読み手の視点に立つ
読み手がどのように受け取るかを常に意識することが大切です。
読み手にとって有益である情報を提供することが目的であるため、読み手の立場になって文章を書くことが重要です。具体的には、読み手が知りたいことや疑問に思っていることを理解し、それに対して分かりやすく答えることが求められます。
簡潔で明確な表現を意識する
文章を短く簡潔にまとめることで、読み手にとって読みやすく、理解しやすい文章になります。
長々とした説明や冗長な表現は読み手にとって負担となるため、不必要な言葉を省くことが大切です。また、曖昧な表現や二重否定などの使い方も避け、明確で分かりやすい表現を心がけることが重要です。
伝えたいことを明確にする
文章を書く際には、自分の意見を明確に主張することが求められます。
ただし、自分の意見を書くだけでは読み手にとって有益な情報とはなりません。自分の意見を根拠を示しながら説明し、読み手に納得してもらえるようにすることが大切です。
文章力の基本|目的を明確にする
文章を書く際には、明確な目的を持つことが求められます。
文章の目的が明確であれば、必要な情報を効率的にまとめることができます。また、読み手に対して何を伝えたいのか、どのような反応を期待するのかを明確にすることが大切です。目的を明確にすることで、文章の焦点が定まり、読み手にとって分かりやすくなります。
文章力を上げる方法|読み手が理解しやすい文章の書き方
文章力を上げる方法は、良い文章の「型」を知って、真似をすることです。良い文章のポイントとなることを覚えて真似を繰り返していくことで、文章力は身についていくものです。
1)本・文章を読む(分かりやすい文章の構成(言葉の順番)を分解して読む)
2)論理的構成とされるPREP法で書く・話す
3)読み手の理解度(専門性)に注目する
4)知らない言葉はスルーしないで調べる
5)文章力のある人の文章の特徴を真似する
6)文章力を上げるトレーニングを毎日繰り返す
文章力を上げる方法は分かりやすい本や文章を分解してみる
本や文章を読んだ時に、わかりやすいと感じた本や文章を分解してみるのです。
文章は段落や見出しによって区切られています。その上で、大まかにいえば何について書かれている部分なのかを考えながら分解してみるのです。文章がどんな構成で書かれているのかを確認してみて下さい。分かり易い文章の「型」が見えてくるはずです。言葉の順番に注目してください。
文章自体の「型」にも注目して下さい。すると以下のようなことに気がつくはずです。
・分かりやすい文章は、文字数が短めに書かれている。
・接続詞は多用されていない。
・一つの文章では、一つの意味を伝えるように書かれている。
・主語と述語が明確になっている。
・句読点がちょうど良いところにあって、意味がわかりやすい。
文章力を上げるには論理的構成(PREP法)型を利用して書く・話す
一般的には論理的な構成になっている方が分かりやすいとされます。代表的とされるのが、プレップ(PREP)法で書かれた文章です。「結論・理由・具体例・結論」という文章構成です。
論理的思考による構成では、最初に結論(主張)を伝え、その結論に至る理由を述べて、その根拠として具体例を示し、最後に再度結論を書く(話す)という型になります。
普段から、誰かと話す場面や書類を書く場面では、プレップ法を意識して日々積み重ねてみて下さい。結論から話し、その理由・そして根拠を話す(書く)という繰り返しを行うことで、文章力は必ず上がっていきます。
社会人は、読書量が多い人や文章力が高い人の方が成功します。学歴が高くとも読書をしていない人は文章力がないし仕事ができません。
文章力は相手にとってわかりやすいことが重要
相手にとって分かりやすいことが、良い文章の条件です。自分が「書きたいこと書く」「話したいことを話す」では、相手には伝わりません。ここがとても重要なポイントです。文章力があるかどうかを決めるのは、文章を読んだ相手だということです。
人は自分が関心ある物事には興味を示すものです。また物事に対する理解度・専門度レベルは、人によって違います。折角相手が興味を持っているはずの話題でも、専門度が低い相手には専門用語を使わない方が無難ですし、逆に専門度が高い相手にかみ砕いた書き方をすれば、こちらの理解度が低いと誤解をされてしまいます。
事前に、相手に関する理解度・専門度について、可能な限り調べておく必要があります。もちろん発信する相手が社内か社外なのかによっても全く違います。
文章力を上げるには知らない言葉を放置せずに調べること
文章と言葉は密接な関係にあるものです。言葉の意味(語彙)を知らずに、文章力を上げることは不可能です。前述の「相手」にも関係してきます。
言葉の表現が不適切であったり、言葉の意味の捉え方に間違いがある人がいます。さらに「言葉づかい」には敬語の扱いが関係してきます。一見、丁寧そうに書かれている間違った敬語は、かなり多いです。
過去に、政治家の漢字の読み間違いがニュースになった事もあります。商談の場面に同席した部下が、有り得ない敬語を使って、上司が青ざめる等というケースも現実に起きています。
相手が社内の場合なら、間違いを指摘をしてくれますが、社外の人は指摘せずに思うだけです。日本語の理解が低い人・残念な人・頭が悪い人です。当然、商談の成功はないです。
分からない言葉・知らない漢字に出会ったら、都度なるべく早く調べることです。誰かに聞くのはやめた方がいいです。手間でも自分で調べることです。その方が正しく覚えられます。人から聞いた説明は間違いが多いです。
敬語の言葉づかいも同じです。この場合は「どの言葉を使う」のかを覚えるのです。読みにくい文章・わかりにくい文章は、語彙力がないことと、敬語が間違えていることから生まれます。
自分で調べて「語彙力」を高めることと、ただしい「敬語」を覚えることです。スマホのアプリで毎日ゲームのようにして覚える方法も有効です。
文章力を上げる方法はプロ(文章力ある人)の特徴を真似する
文章力に限りませんが、一つのスキルを上達させようと思えば、真似から入るのが上達する秘訣です。音楽や美術やスポーツも上達するにはプロの真似をします。文章力も技術ですので、真似をすることから上達していきます。
プロの作家の文章の特徴や周りにいる文章力が高い人の特徴を真似することで、上手くなります。単純に真似をするよりも、理屈がわかって真似をすると、文章力は早く上達します。
文章力上げる方法|説得力を高めるテクニック
文章の説得力を高めるには以下のようなテクニックが必要です。
- 具体的な事例を挙げる:読者が共感しやすい具体的な事例を挙げることで、文章の説得力を高めることができます。
- 根拠を示す:主張に対して根拠を示すことで、読者に信頼性を与えることができます。
- 言葉遣いに気をつける:敬語や丁寧な言葉遣いを心がけることで、読者に好印象を与え、説得力を高めることができます。
- 論理的な展開をする:文章の論理的な展開をすることで、読者にわかりやすく説明することができ、説得力を高めることができます。
- 感情を揺さぶる:読者の感情に訴えることで、共感を得ることができ、説得力を高めることができます。
中でも以下の3つのテクニックは有効です。複合的に使うことで説得力はより高まります。
説得力のある文章の構成
説得力のある文章を書くためには、論理的な文章構成で書くことが効果的です。
- 序論:テーマを明確にし、読者の興味を引くような導入を行います。
- 問題提起:問題点や課題を明確にし、読者の共感を得るような表現を用います。
- 論点の提示:論点を明確にし、自分の意見を主張することができるようにします。
- 根拠の提示:自分の意見を裏付ける根拠を提示します。専門家の意見やデータ、統計などを用いることができます。
- 反論の対応:反対意見を予想し、それに対する反論を行います。自分の意見をさらに強固なものにすることができます。
- 結論:自分の意見をまとめ、総括します。読者に自分の意見を共有してもらうことができます。
このような構成を使って、自分の意見を説得力のある文章にまとめることができます。
エビデンスの使い方で根拠を示す
エビデンスとは、事実やデータ、専門家の意見など、自分が主張する立場を支持する材料のことを指します。エビデンスを効果的に使うことで、自分の主張をより説得力のあるものにすることができます。逆に言えば、エビデンスがなければ、個人的な想像の上で意見や思惑と思われてしまいます。
事実や客観的な裏付けがあることで、自分の主張に客観性が生まれます。
エビデンスを使う際には、以下のポイントに注意しましょう。
- エビデンスの信頼性を確認する
エビデンスを使う前に、その情報源の信頼性を確認することが重要です。信頼性の高い情報源から得られたエビデンスを使うことで、自分の主張がより信頼性の高いものになります。
- エビデンスを分かりやすく伝える
エビデンスを使う際には、その内容を分かりやすく伝えることが大切です。専門用語や難解な表現を避け、読者が理解しやすいように説明することがポイントです。
- エビデンスを適切に配置する
エビデンスを効果的に使うためには、適切な場所に配置することが重要です。自分の主張を支持するエビデンスを、主張を述べる前後に配置することで、より説得力のある文章にすることができます。
エビデンスを使うことで、自分の主張をより説得力のあるものにすることができます。しかし、エビデンスを使いすぎると読み手を疲れさせることにもなるので、適切な量を使うことが大切です。
ストーリーテリングを使って感情を揺さぶる
ストーリーテリングとは、物語を使って情報を伝える技術のことを指します。ストーリーテリングは、単なる情報の羅列ではなく、情報を結びつけて説明することで、人々に魅力的で理解しやすいメッセージを伝えることができます。
物語性を感じさせることで、読み手の感情を揺さぶることができるからです。
ストーリーテリングの重要性は、以下のようになります。
- 興味を引く
ストーリーテリングは、読者や聴衆の興味を引くのに非常に効果的です。物語は人間が古くから持っている本能的な興味を刺激し、心に響くものになります。
- 記憶に残る
物語は、情報を脳に定着させるのにも効果的です。記憶に残る話は、長期的なインパクトを持つことができます。単なる情報の羅列ではなく、物語を使って情報を伝えることで、人々の記憶に残りやすくなります。
- 情報を理解しやすくする
ストーリーテリングは、情報を理解しやすくするのにも役立ちます。物語は論理的な展開を持ち、情報を結びつけて説明することができます。これにより、複雑な情報でも読み手が理解しやすくなります。
ストーリーテリングは、情報を伝える上で非常に有効な手段です。しかし、ストーリーテリングをする際には、物語の内容が伝えたい情報と結びついていることが重要です。ただ単にストーリーを語るだけでは、読み手が得られる情報は限られてしまいます。
文章力を上げる方法の本を紹介
文章を書くという場面は学生に限らず社会人になっても続きます。特に社会人においては電話で話す以上に、文章でのコミュニケーションが日常的に必要になっています。
契約書や計画書や企画書などを作成するような場面が少ないとしても、業務連絡でメールやメッセージやLINEによって社内や社外に伝える場面が多くなっているはずです。
前述したそれぞれのポイントを重視して文章力を上げ、関連する本も読んだ方が良いです。文章力に関する本は、たくさん読むというよりも、1冊か2冊を選んで、読みながら実践することを繰り返すことが効果的です。当記事では、有益な本として下記の本を紹介します。
文章力を上げる方法の本|世界一ラクにスラスラ書ける文章講座
文章を書くときの文章構成(型やテンプレートともいう)に沿って書けば相手にわかりやすい文章が書けるという内容が書かれています。ビジネス文書に限らず、相手にわかりやすい文章とは、TwitterやSNSやメール・チャットにも現れます。相手にわかりやすいかどうかは文章が長くても短くても、重要なことです。自分の書いてる文章を相手が理解してくれないのは、文章構成が分かりにくいからということがよくあります。
文章力を上げる方法の本|人を操る禁断の文章術
最近はマスメディアへの露出が少なくなった最近はマスメディアへの露出が少なくなったメンタリストDaiGoさんの著書です。タイトルは怪しげにも感じますが、実際にはかなり実践的な内容です。実は文章は映像や音声と比べると情報量は少なく、相手の理解度によって誤解もさせてしまうツールでもあります。たったの一行の文章によって結果が大きく変わることもあります。一行の重要性のヒントを感じられる本です。
文章力を上げる方法の本|読みたいことを書けばいい
相手に伝わりにくい文章の特徴としてあるのが、書き手が書きたいことを書いているというケースがあります。書きたいことを書いて相手に受け入れられるのは、小説などの特殊なケースだけです。一般的なビジネス系の文章や友人知人へのSNSなどのコミュニケーションなどにおいて、最重要なことは「相手にとって」が重要ポイントです。相手が読みやすい・分かりやすいということであり、それが相手が読みたいことであれば、より伝わりやすくなるのです。
まとめ
文章力を上げる方法は、「型」「相手」「言葉」に注目した方法を毎日繰り返して積み重ねる事です。
一般的には、簡単にできる方法を知りたがる人が多いですが、既にある自分の能力(文章力)が平均以下にあるので、蓄積して能力値を上げる必要があるのです。
文章力は才能ではありません。生まれた後から蓄積して出来た能力です。本を読んだり文章を書いたりすることで、高まっていく後天的能力です。
文章力を上げる方法は、読むこと書くことを繰り返し脳に刷り込んでいく作業を繰り返して蓄積していく方法です。
こうして、読書を重ねて、社会人として読み書きレベルを上げていけば、ある日チャンスがやってきます。その時には、なかなか気づきませんが、数年後振り返ると、自分の人生はあの時に変わったのかも知れないと思うときがやってきます。
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