速読とは、文章を早く読むことです。
速読の効果とは、早く読めるようになったことで得られる変化ということになります。一般的には、読書量が増えることや知識情報が増えることとが、速読の効果として得られるはずです。
実は、いわゆる◯◯式速読法でなくとも、脳内音読を止めるだけでも、速読は実感できます。しかしどれほどの効果があるのでしょう。
速読は効果なし効果あり|読書量が増え知識情報も増える?
速読法と言われる方法は、世の中にたくさんあります。
中には、1ページを1秒で読むというような本格的(?)な速読法もあります。しかし、速読の効果については、実は大学の研究が行われていて、結果は微妙なものです。
速読は効果なし?効果あり?
速読によって、読書量が増え、思考時間が増える効果があるとされる一方で、あまりに速い速読には、効果なしと思わせるような研究結果があります。
日本の早稲田大学、また米国カリフォルニア大学で、読書速度と内容理解の関係についての実験が行われ、その研究結果が報告されています。
その結果によれば、どちらの研究結果でも、速読のスピードが速くなるほど、内容理解が浅くなるというものでした。こういう研究結果から、「速読は嘘」などとする意見もあります。
また、同様の速読についての研究がマサチューセッツ工科大の認知科学者によって行われており、速度と精度(内容理解度)は両立しないとの結論が出されています。
つまり、速読の速度が速すぎると、内容が理解されにくいということです。逆に、理解度を重視して本を読む場合には、音読などの方が適しているということになります。
速読で音読する効果
速読に音読を組み合わせることで、高速音読の効果があることが分かっています。
高速音読の効果とは、脳に刺激を与え来たることができるという効果です。高速音読を行うことは、読む・聞く・話すの動作を同時に行うことになり、脳はフル回転をすることになります。
当サイトでは何度か取り上げている東北大学の川島隆太教授が、自ら行った実証データをもとに、高速音読によって脳の回転が速くなり、前頭葉が大きくなった事例をMRIで確認したとしています。
音読は左脳・右脳で読めば速読効果
一般的な読書を行うとき、人は左脳で読んでいることはご存知でしょうか。
実は、黙読といいつつ、脳の中では音読をして読んでいる人が多いのです。そして、その方法では、読書速度は遅くなるのです。それは、口でこそ発声していないものの、脳の中で音読をしていることが原因です。文章を読むときに、脳の中で音読していることに気づいたことはありませんか。
音読をするために、1文字ずつ発音しているので、遅くなるのです。一般的には、1分間に400文字〜600文字と言われます。
左脳は言語脳と言われ、通常の会話や読み書きでは、左脳が使われているのです。よほどの早口でない限り、脳の中で音読している限り読書スピードには限界があるのです。
早く読むには、左脳で音読するのはやめて、右脳で文字をイメージとして画像認識するように読むと、読書速度は一気に速くなります。
速読は脳内の音読をやめるだけで早く読めるようになる
右脳は、五感や想像力・感情をコントロールしています。そして情報はイメージで記憶されます。
方法は簡単です。
脳内の音読をやめて、指先で文字の横をスライドさせていき、視点は指先を追いかけるように、進めていきます。このときに、脳の中での音読がやめられていて、指先の動きをスムーズに追いかけていけると、1分間に2000文字ほどのスピードまで上がることを体験できるはずです。
脳内音読をせずに読めるようになると、1文字ずつではなく、単語ごとの塊で読みとれるようになります。ここまで慣れると、速度はさらに速くなります。
紹介した方法は、本格的な速読法ほどの効果はないかもしれません。ただ、脳の理解度の損なうほど速い速度ではありませんので、ちょうど良い感じの速読感は実感できるようになります。
個人差はあると思いますが、本格的な速読法のようなトレーニングまでせずとも、わずかに慣れるまでの時間があれば、誰でも現在の2倍以上程度の速度では読めるようになるはずです。
速読の効果は読書量が増える・思考の時間が増える
速読によって得られる効果は、まず読書スピードが上がっていますので、読み込む本の数が増えます。本の数が増えるということは、読書量が増えることになり、読書量が増えれば、読解力・知識量も高まります。
もう一つは、読書が完了するまでの時間が短縮化しますので、思考に充てられる時間が増えますので、総合的な学習量が増えることになります。
勉強や仕事に役立つはずです。読むのが遅いことを悩んでいるのなら、一度速読にチャレンジしてみてもいいかもしれません。
まとめ
世の中には、速読法とされる方法がたくさんあります。
確かに、1ページを1秒間で読み込む方法が実用的であれば、素晴らしいのですが、日本やアメリカの大学の速読と理解度の研究結果からすると、あまりに速い速読は、脳の処理がついていけない可能性が感じられます。
現在の読書速度を2〜3倍にするだけでも、かなりの効果を実感できるようになるはずです。もし現在1ページを1分間ほどで読書をしている方なら、当記事で紹介した方法で、同じく1分間で2〜3ページは読み込み可能となるはずです。どうぞお試しください。
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