「本を読んでも忘れてしまう」「記憶に残らない」「覚えられない」と悩んでいる人や、読書をしても意味がないと思っている人はいないでしょうか。
それは普通のことなのです。個人差はありますが、基本的に人間は忘れるようにできているのです。今日覚えたことの7割以上のことを明日には忘れるのです。
また本を読んでも忘れてしまうという人に共通するのは、「本を1回しか読まない」「ノートも書かない」ことです。
同じ本を何度も読むことで理解度が深まり読解力がアップする
人は、20分後には約40%のことを忘れ、1日経過すると約75%、1ヶ月には80%を忘れることが分かっています(エビングハウスの忘却曲線)。
しかも忘却曲線によれば、覚えた直後から急速に忘れていきます。ですので本を1回しか読まない人は、1日経過すると大部分を忘れてしまうのです。
そして忘却曲線によりますと、復習を繰り返すたびに忘却率は減少します。つまり復習を繰り返す人は記憶を忘れる部分がなくなっていき、復習をしない人の記憶は数日後には2割程度しか残っていないということです。
同じ本を何度も読む効果は復習効果
同じ本を何度も読むと、復習効果があります。復習効果とは、一度学んだ知識を繰り返し思い出すことで、その知識をより深く理解し、記憶に定着させる効果のことです。
同じ本を何度も読むと、最初に読んだときには理解できなかった部分や、忘れていた部分を思い出すことができます。また、同じ本を読むたびに、自分の知識や理解が深まっていくことを実感することができます。
復習効果は、学習の効率を上げるために非常に有効です。特に、新しい知識を学んだばかりのときは、復習をすることでその知識をより深く理解し、記憶に定着させることができます。
本の読み方には、乱読や多読というたくさんの本を読む読み方があります。多読は、文字通り読書量を増やすことです。乱読は、手当たり次第に読むことです。どちらも広く浅く知識情報をインプットする読み方です。
一般的にはたくさんの本を読むこと、様々なジャンルを読むことが良いとされています。しかし、当記事で解説していますように、多読と乱読だけでは忘れてしまうことが多いので、再読することが良いのです。
同じ本を何度も読むと理解度が上がり記憶に定着する|読解力アップ
本によって学びが多いと感じることや、気づきが多いと感じる一冊に出会うことがあります。その際は、是非、翌日には再読することがおすすめです。同じ本を何度も読むことは、知識を定着させやすくなります。
これは、復習効果によるものです。復習効果とは、一度学んだ知識を繰り返し思い出すことで、その知識をより深く理解し、記憶に定着させる効果です。
同じ本を何度も読むと、最初に読んだときには理解できなかった部分や、忘れていた部分を思い出すことができます。また、同じ本を読むたびに、自分の知識や理解が深まっていくことを実感することができます。
復習効果は、学習の効率を上げるために非常に有効です。特に、新しい知識を学んだばかりのときは、復習をすることでその知識をより深く理解し、記憶に定着させることができます。
同じ本を何度も読むのは、面倒に感じるかもしれませんが、復習効果を考えると、非常に効率的な学習方法と言えます。
同じ本を何度も読むタイミング
エビングハウスの忘却曲線によれば、人の記憶は1日経過すると約7割を忘れる事が分かっています。 しかし復習を繰り返すことで、忘却率は減少し定着します。
人間の脳は、学んだことをすぐには忘れてしまう性質があります。これは、忘却曲線と呼ばれる現象で説明できます。忘却曲線とは、学んだことを覚えている割合が、時間の経過とともに減少していくグラフです。
忘却曲線を見ると、学んだ直後には多くのことを覚えていますが、時間が経つにつれて忘れていってしまうことがわかります。しかし、2回目、3回目と繰り返して読むと、覚えている割合が徐々に増加していきます。
そのため、同じ本を何度も読むと、より多くのことを覚えることができるのです。また、同じ本を何度も読むと、理解が深まり、より楽しめるようになります。
同じ本を何度も読むタイミングとしては、最初に読んだ後、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後など、適度な間隔をおいて読むのが効果的です。また、読むたびに、自分の理解度や感想を書き留めると、より効果的に学ぶことができます。
同じ本を何度も読むことの心理的な効果
同じ本を繰り返し読むことには、いくつかの心理的な効果があります。
- 安心感や安堵感を得ることができる。
- 物語の登場人物や世界観に親しみを覚えることができる。
- 自分の人生や価値観について考えるきっかけを得ることができる。
- 読解力や語彙力を向上させることができる。
- 自分の好みや興味を再確認することができる。
また、同じ本を繰り返し読むことは、ストレス解消やリラックスにも効果的です。物語に没頭することで、現実世界から離れ、心を落ち着かせることができます。また、同じ本を繰り返し読むことで、物語の細部にまで気づき、新たな発見をすることができます。
同じ本を繰り返し読むことは、読書の楽しみ方のひとつです。同じ本を何度も読むことで、より深く物語を理解し、自分の人生に活かすことができるでしょう。
成功者は同じ本を何度も読んでいる
ビジネスで成功している人は、同じ本を何度も読んでいる傾向があります。成功者は同じ本を何度も読んでいるというのは、よく言われることです。その理由は、同じ本を何度も読むことで、より多くのことを学び、理解を深めることができるからです。
有名企業の社長はもちろんですが、企業の上級管理職の人たちも、バイブルのように読んでいます。特にドラッカーの赤本といわれる15冊については、ボロボロになるまで読み込み、すり切れたら買い直すという経営者は少なくありません。
乱読や多読で、広く知識情報を読み込む一方で、「コレ」と思った本は何度も読むのです。まるで教科書や参考書のように扱っているのです。
本の読み方を変えると得るものも変わる
本の読み方を変えると脳に残るものも変わります。
当記事で紹介しているように同じ本を何度も読むのはその一つです。また本は1ページから読むものや、全ページを読むという先入観も一度取り払って、もっと自由に読んでみることをお勧めします。
必要な部分を読む読み方、仕事に生かす読み方、読書量を増やす読み方、理解を深める読み方など、目的に合わせて読んでみるのです。
まとめ
同じ本を何度も読むという読み方は、理解を深めるには有効な読み方です。
逆に、本を1回読んだくらいで理解はできないのだと認識すべきと思います。なぜなら、人は忘れるようにできているからです。忘れないためには、復習が必要です。あまり本を読まない人は、良い本に出会ったら3回読んでください。
本の場合なら、同じ本を何度も読むという事です。本を読んでも忘れてしまう、意味がないという人は、一度しか読んでいないのではないでしょうか。翌日には7割忘れるのが普通です。
良い本に巡り合ったら、翌日に再読し、1週間後に、そして1ヶ月後に同じ本を読んでください。理解が深くなって思考も向上します。
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