要約の練習をすると要約の書き方やコツが身についてきます。
しかし同時に文章力と読解力もレベルアップします。小学生から社会人まで、要約の練習をすることで、書く力と読む力が身につくのです。
読書をしないまま社会人になってしまった人は、ぜひ要約の練習をした方が良いです。語彙力(言葉の意味を知って使いこなす力)も合わせると、社会人の基本能力と言われる、読解力・語彙力・文章力・語彙力を一つの練習で同時にレベルアップしていける効率の良い練習が、要約する練習です。
要約の練習をして身につくのは要約のコツ以外に文章力と読解力

「要約」は小学4年の国語の時間から、勉強しています。
意外に若い年代から、要約が国語の勉強に取り入れられていることにおどきます。
もしかすると、3年後に行われているOECDのPISA(学習到達度調査)の結果、対象となる15歳の読解力が諸外国と比べて下がっていることも関係し、子供の学力レベル上げようとしているのかもしれません。
なぜなら今や日本人の半分近くが本を読まない人であり、諸外国と比べても毎日本を読む人の割合が非常に少ないことがわかっているからです。
すでに社会人になっている大人の中で、半分近くが、月に1冊も読まない・全く読まないという人です。そのため、社会人一人当たりの生産性が低いことや業務上のトラブルが発生しています。
要約の練習をすることで社会人の仕事ができるように
読書をしてないために国語力が低い社会人は、各企業の中にたくさんいます。
国語力の中で、社会人にはないと特に困るのが、読解力・語彙力・文章力と要約力です。社会人には、他にも想像力や判断力など重要な能力があります。
順序として、早く身につける必要がある能力が、読解力・語彙力・文章力と要約力です。
要約練習することで残念な上司が言わんとすること簡潔にできるようになる
実は、上司の中にも社会人として必要である国語力が不足している人はいます。要約力がない上司が、部下に対して業務指示を出す場面で、何を言っているのかわからないという場面もあります。なぜ、そんな人が上司にいるのか、という問題は一旦横に置いて、業務を円滑に行うには、残念な上司が言わんとする指示を読み取る必要があります。
要約練習をしていると、元の文章を短く簡潔表現できるようになっていきます。つまり、元の文章から要点を読み取る力が鍛えられていくのです。残念な上司が発言している内容をより取れるようになっていきます。

上司の問題については、いずれ淘汰されていくはずです。もし淘汰されないのなら、経営側の人が見る目がないのかもしれません。
要約練習することで簡潔な言葉で伝えられるので「結局、何?」と言われることがなくなる
一般的には、要約練習を重ねていくことで、簡潔に要点を伝えられるようになっていきます。相手が上司であっても、顧客や取引先であっても基本は同じことです。
要約練習を始めて数ヶ月後には、上司から「結局、何が言いたいの?」と言われなくなるはずです。これが、要約がうまくできるようになったことの目安になります。
思っていても口に出さない顧客や取引先の態度が変わったり、商談や交渉事がスムーズに進むようになるはずです。今すぐにでも始められるのが、スマホのTwitterアプリを利用する方法です。

要約の練習で要約のコツと同時に文章力と読解力
要約練習を始めると分かりますが、要約がだんだんとできるように要約のコツがわかってくると、他の能力もレベルアップしています。特に、文章力と読解力のレベルが上がるはずです。
要約力と、他の3つの能力(語彙力・文章力・読解力)は、互いに相関関係にあります。要約力だけがレベルアップするということはありません。
要約ができるようになるには、文章の意味を理解(読解力)できていないとできません。文章の意味が理解できるには、言葉の意味が理解(語彙力)できている必要があります。元の文章を短く簡潔にまとめて要約文を作るには、相手にわかりやすい文章を組み立てる力(文章力)が必要だからです。
そして、文章力が上達すると、話す言葉もわかりやすく話せるようになるのです。ですので、要約練習をすることは、社会人に必要な基本の能力(国語力)を鍛えるにはとても効率が良いのです。

社会人にも読む力・書く力は何より重要な基本力
もし会社員として、いずれ出世や収入アップを期待するのであれば、社会人としての国語力(読む力・書く力)は最低限身につけておく必要があります。
最低限とは、相手が言わんとすることを理解し、相手に伝えたいことをわかりやすく文章と言葉で伝えられるレベルです。そのレベルまで、才能ではなく努力や練習でできるレベルです。

読書をしないまま社会人になってしまった人は要約練習
自分は、要約力も読解力も自信がないという人は、ほぼ読書をしてこなかった人です。本を読んだ経験がとても少ないので、知らない言葉がたくさんあります。このレベルでは、相手が何を言っているのかわからないというのは、言葉や漢字の意味がわからない人いうレベルです。
当然、本や文章を読んで意味を理解することもできません。しかし、わからない部分を飛ばして読むことや聞くことができますので、理解していないのにわかったような気持ちになれるという特徴を持っています。しかし理解していないので、仕事は失敗やミスをします。「そういう意味だとは思わなかった」が口癖になります。
原因は、本を読んでいないからです。自分は読んでいますという人は、字面だけを見ていて、内容について考えては読んでいません。わからない部分を調べては読んでいません。
本を読むだけでは社会人の基本力は身につかない|要約練習をやるべき
人間の脳は、何度も繰り返したことしか覚えない仕組みになっています。長期記憶と言われるものです。特に、同じ本を何度も繰り返し読むようなことをすると、忘れない記憶になります。(まるで試験勉強のようですだと思うはずです)
ですので、たった1回しか読んでない本の場合、翌日には7割程度を忘れます。ただし、感情を伴う記憶は、1回だけでも長期記憶になる可能性があります。強い感情が伴った知識や経験は残るのです。
要約の練習をするということは、要点を探したり、文章を短くまとめていくために、自動的に何度も同じ文章や本を読むことになります。結果的に忘れにくい記憶として残っていきます。要約の練習に使えるアプリもありますので、試してみると良いです。要約練習専用のアプリはありませんが、要約の練習に応用できます。

要約練習は子供だけではなく大人にも
具体的な要約練習は、毎日要約をするという作業を繰り返すことです。感覚的には、トレーニングや鍛えるという感覚になり、体を鍛えるのとほぼ同じです。
要約練習は読んで100〜200文字にまとめる(社説やニュース・書籍など)
最もお勧めする要約練習は、社説やニュースを読んで、要点をまとめる練習をするのです。本を読んで要約するなら、最低でも2ページほど読んで、読んだ部分を短くするという縮約(しゅくやく)の方法で練習するのも有効です。(縮約とは、文章を短くまとめること)
社説とニュースは、通常500文字から1000文字ほどで書かれています。社説は新聞社のサイトにアクセスすると、無料で見ることができます。新聞社の論説委員と呼ばれる社員が、会社を代表して、時節にあったコメントを毎日掲載しています。
1000文字程度の文章は、一般的には2分ほどで読める(日本人の平均速度は1分あたり400〜600字)はずです。文庫本なら、2ページ読むと、1200文字程度になるはずです。また書く時間は100字から200字で、平均からすると3分から5分かかります。考える時間を5〜6分として、全体で10分から15分程度の練習になります。Twitterが140文字(全角)ですので、毎日社説を読んでTwitterで発信するという要約練習はとても有益です。
1000文字の中に、繰り返されるキーワードやキーワードセンテンスから発言者の要旨(最も言いたいこと)を特定し、関連する文章(要点)を見つけて、要点を短くつなげて文章化して行きます。注意することは、元の文章と意味が変わらないようにする事です。

要約練習を鍛えるレベルにするなら20文字でまとめる(社説やニュース)
100文字程度の要約がスムーズにできるようになったら、文字数を減らして20文字にチャレンジしてみてください。各文字数は5分の1になりますが、この要約練習はとてもハードです。
例えば1000文字の社説なら、1000文字で書いている内容を5分の1の文字数で表現しなければなりません。このレベルができるようになると、あなたの要約レベルは非常に高くなっているはずです。

まとめ
要約の練習をすることは、実は社会人として必要な国語力を同時に練習してくれます。
要約練習を毎日練習すると、数ヶ月後には、文章力と読解力・語彙力も相乗効果でレベルアップしているはずです。
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