話が長い人っていますね。
話が長くても、魅力的で引き込まれるように聞き入ってしまう場合もあります。
しかし話がむだに長いだけで、相手が困ってしまう場合の方が多いです。
当記事で紹介するのは、気づかないうちに自分自身が「話が長い人」になっているかも知れないということについてです。
気づかないうちに、周りの人に話が長い人と思われ、疎まれていると辛いです。
当記事で紹介する話が長い人の特徴は、自分に重なりませんか。要注意です。
話が長い人の特徴と対処法|あなたは大丈夫?
話が長い人はなぜ長くなるのでしょう。
話が長くなっている時の心の状態はどうなっているのでしょう。
話が長くなる人の心理状態
話が長くなる時の心の状態には共通点があります。自分は大丈夫でしょうか。
1)自分を優秀だと思われたい・よく見せたい
2)自分のトークには自信があるわけではない・不安を持っている
3)思いついたことや起きたことは全部吐き出したい
以上3つの点について、人間であれば多かれ少なかれ要素として皆持っています。ただ、話が長い人は、普通よりもその傾向が強いのです。これら3つの心理状態のベースには、不安な心があります。
1)優秀だと思われたい・よく見せたい=自己肯定感や承認欲求が強いかも
人間は誰でも褒められたいと思っています。他人に褒められたくて仕方がありません。その傾向が強く、相手が調子を合わせてくれただけの社交辞令なのに、少しでもいいことを言ってくれると、嬉しくてたまりません。その結果、ついつい饒舌になってしまいます。
2)自分自身のトークには自信を持っていない・不安な気持ちが強い
自分のトークには自信がないのに、前出の自己肯定感・承認欲求が強いので、褒められ続けてないと不安な気持ちになります。その不安を消すようにして、喋り続ける可能性があります。
3)思いついたことや、起きたことは全部吐き出したい
気になることや、思いついたことは全部話さないと不安なのです。話を要約してポイントだけを話してくれるのなら、良いのですが、要約するのは苦手です。その結果、相手にとってはどうでもいいような話を聞かされることになります。
話が長い人の特徴
話が長い人の心の状態は、先に説明した通りです。話が長い人が特に強いのは、心の状態が不安であることです。不安があるから、ついついよく喋ります。本来は要約して文章として短く話す方が伝わるのに、なかなかできないのです。
話が長い人は、要約力が不足している可能性が大きいのです。例えば、文章を書くのも話すのも基本は同じ能力です。指を使って文章を書くのか、口で文章を話すのかの違いです。相手に分かりやすく伝えるには文章を要約する能力が必要です。
つまり要約力がない人の話は分かりにくく、何を言いたいのか相手に伝わらず、話が長いと感じられるのです。語彙力・文章力についても同じです。その結果、話が長い人は「頭が悪い」と思われるリスクがあるのです。
話が長い人に共通する特徴は以下の通りです。
1)思いついた事がすぐに口に出るので、話のゴールを考えていない(話す内容が整理・要約されていない)
2)自分が言いたいことを話し相手の理解や関心について考えていない(相手に対する配慮がない)
3)伝えることを表現する適切な言葉を知らないので、説明が回りくどいので話が長くなる
4)話の順番が整理されてなく話があちこちに飛んで脱線してしまう
5)何が伝えたい要点なのか、あるいは関連する説明なのかの境目がない。要約力がないので話が長い
6)同じような話を繰り返す
7)話したい事が何なのか自分で見失う(緊張の影響か頭の中が真っ白に)
いかがでしょうか。自分に覚えがあることはありますか。あるいは周りにこのような特徴を持つ先輩や同僚が一人や二人はいるはずです。対処方法を準備しておかないと、巻き込まれてしまいます。
話が長い人の特徴|ゴールを考えずに思いついた事から話し始める
単なる雑談の場合は、何の問題もない事です。しかし、仕事の場面で何かを伝えるなら大問題です。何を伝えたいのかが、相手に伝わりません。上司に対しても部下に対しても、最終的に何を伝えたいにかを明確にする事です。
もしかすると自分としては、ことの成り行きを順番に話しているつもりなのかもしれません。しかし相手は最後まで話を聞かないといけないことになり、仕事の場合なら相手は時間の無駄を感じてしまいます。若い社員よりも中堅社員に多い気がします。話の内容を話しながら整理しようと考えているのかもしれません。
「結局何が言いたいの」と言われる典型的なケースです。
話が長い人の特徴|相手の理解や関心の程度を考えず話す
コミュニケーションは話す人と聞く人との間には、言葉が通じる関係性が必要です。専門家同士なら専門用語が必要です。どちらかが一般人なら専門用語はNGです。また音楽に関心がない人に、一生懸命に音楽の話をしても、相手には無駄な情報になります。無駄な情報発信は、単なる長い話にしかなりません。
このケースの場合、話をして相手が理解してくれることや共感よりも、自分が話すことに自分の関心が強いケースです。
相手が理解しやすい言葉や用語を使う事が、相手に何かを伝える際には、必ず必要です。関心レベルについても同様です。直接関心がなくても、間接的に必要性を話したり、実は自分にも必要な事なのだと気づいてもらうための前フリが必要です。
話が長い人の特徴|語彙力がないので話が回りくどく長い
伝えたいことを表現するための言葉を知らない人がいます。ボキャブラリー(語彙)がない人ということです。語彙数が少ないために、表現するための丁度良い言葉を知らない場合があります。
語彙がないので、伝えたいことを表現するために、余計な説明が長くなります。回りくどくて、相手をイラつかせる可能性もあります。
話が長い人の特徴|話の順番が整理されてない
一般的には、分かり易い文章の構成があるとされています。社内でも社外でも、仕事上のコミュニケーションでは、「結論+理由+根拠+結論」などが分かりやすいとされています。
その様な構成や順番を意識せずに、思いついたことを話す人がいます。聞き手にとっては、話があちこちへと飛び回っている印象になります。分かりにくいし、長くなります。
論理的思考による話し方を身につけ、結論から話すスタイルが身につくと、相手は理解しやすくなります。
話が長い人の特徴|要約力がないので要点が分からない
要点がまとまっていないので、そもそも話のどの部分が要点なのかが分かりません。要点ではないことについての説明も長いので、なおのこと分かりにくいのです。つまり、要約力がない可能性があります。
要約して伝えられると、相手は重要な要点はどの部分なのか、補完的説明はどの部分なのか、等が分かります。要約されていない話は、何かを言いたい気持ちは分かるが、具体的内容が分からないという状況になります。
話が長い人の特徴|同じような話を繰り返す
話し手の感情が高ぶり、話す内容が整理されてなかったり、相手の理解への配慮がないと同じようなは話を繰り返す事があります。話を繰り返すのも話が長い人の特徴です。
原因は、要約力がない事や、構成されていないことや結論が不明瞭だからですが、感情が高ぶるあまり、同じような話を繰り返してしまいます。結果、話が長くなります。
話が長い人の特徴|話したい事が何なのか自分で見失う
実際にはこのタイプには2種類の人がいます。
一つは緊張で頭が真っ白になってしまうタイプです。最悪の場合、フリーズしてしまいます。なんとか誤魔化しつつ、話をつないで進めて行っても、本来予定していた話へ戻れずに、余分な情報を流し、時間を消費して長引いてしまう可能性があります。
もう一人のタイプには、話が横見にそれてしまう人です。話が横道にそれやすい人は要注意です。脱線したまま、もとの話に戻れなくなることがあります。相手に分かりやすくするために例え話を活用するのは、良いのですがそもそも要約がきちんとしていなかったり、文章構成がなっていないために、脱線してしまいます。
長い話の途中で、話したいことは何だったのか見失ってしまうことがあります。先に、結論から話すことで防止できる事です。自覚がある人は、話の順番(構成)や話す文章を要約することに集中することです。
話が長い人は男に多いのか
一般的な傾向として、話が長い傾向にある人は、男性に多いと言われています。ただし、これはあくまで一般的な観察結果であり、個人差も存在します。
研究によると、男性は女性に比べて言語の領域で脳の活動が異なる場合があります。男性は、情報を詳細に説明したり、特定のトピックについて深く掘り下げたりする傾向があります。一方、女性はより短く要約された情報を提供することが多いとされています。これには、社会文化的な要因や個人の性格の違いも関与している可能性があります。
ただし、これらの傾向は統計的な傾向であり、全ての男性や女性が必ずしもこの傾向に当てはまるわけではありません。個人の性格、教育、環境なども影響を及ぼすため、話し方の傾向には多様性があります。
話が長い人への対処方法|準備しておかないと巻き込まれる
話が長い人は、特に仕事の最中の場合、相手の仕事時間を奪っていることに気がついていない場合が多いです。現実には、上席の人の長話を下位の人が受けているケースが多いのだと思います。それが残業の隠れた原因になっている場合があります。
ただし中には、先輩が後輩に向けて本当に親身になって、何かを伝えたい場合、そしてそれが有意義な場合もありますので、何でも断るような姿勢はリスクがあります。
「話が長い」現象が起きるのは、職位や年齢・社歴などで、上下の関係性にある時でしょう。
では同等の職位や年齢・社歴の場合は、このようなロスタイムが起きないのかといえば、長話が始まると察知した相手が回避行動をとっているのです。
ですので、上下の関係性がある場合も勇気を持って、さりげなく声色に配慮しつつ声がけをしてみてください。よくある対応方法は以下に紹介しますので、参考にしてみてください。
1)始まったと察知したら切り上げる>「すみません。そろそろ来客予定(外出予定・電話をかける予定・○○課長に頼まれた資料の準備)がありますので・・・」
2)話を終わるように仕向ける>「(今時間に気がついた感じを出して)すみません。もうこんな時間なんですね。続きは、明日以降でいいですか・・・」
3)(ちょっといいか、と言われた場合)「2〜3分なら大丈夫です」
4)(作業の手を動かしつつ)「すみません、仕上げの時間があるので、作業しながらでいいですか・・・」
5)(時計をチラ見しながら話を聞く)
難しいのは、相手が上司の場合でしょう。実際、大事な話である場合も少なくはありません。しかし相手には部下から時間泥棒をしている感覚がありませんので、気づいてもらえるように仕向けることです。
大事な話だと思って、手を止めて背筋を伸ばして聞いていたら、結局20〜30分の雑談に付き合わされたという結果になる場合もあります。
時間がないことに気づいた上でも、相手が「今すぐに伝えておきたい大事なこと」の場合は、結論だけを伝えてくるか、ミーティング時間をとってほしいと言うはずです。
NGなのは、「今大丈夫です」というサインを送ることです。相手の方に姿勢を正して、手を止めている状態は「今大丈夫です」というサインに見えますので、注意してください。
話が長い人は自分だと気づいてしまったら
一般的には話が長い人は自分の話が長いことに気がついていないことが多いです。
若手社員なら、上司か先輩が気づかせてくれるでしょう。意外なことで、指摘された時には少し傷ついたりするかもしれません。「話が長い。結局何を言いたいの?」などと言われるケースが多いからです。でも早いうちに気づけてよかったのです。
問題は、自分がすでに管理職やチームリーダー職になっている場合です。周りの人はすでに、自分のことを話の長い上司だと気がついています。しかし指摘されることは当然ありません。ほとんどの場合気がついてないのは自分だけです。そしてはっきり言ってしまえば、話が短く簡潔で要領を得ているという管理職はごく少数しかいません。
どちらのケースであろうと、下記のポイントに注意して、今日から簡潔に話が出来る人になることです。逆を言えば、下記の点が実行されていなければ、周りの人は、話が長い人だと思っているはずです。
1)結論から話す(ロジカルトーキングの原則です)
2)口癖になっている無駄な言葉をやめる(あの〜、えーと、意味のない言葉)
話が長い人をやめるには結論から話す
相手にわかりやすく伝えるには、順序立てて話すのが良いという誤解をしている人がいます。それは相手から、「事の顛末について時系列に説明してください」と言われた場合のみ有効です。
業務に関することは、常に結論から話すことが簡潔に伝える基本です。質問を受けて回答する場面では、まず結論、次に理由や状況説明をするのです。相手が誰であっても同じです。もちろん敬語を使う必要はあります。相手が上司であっても、部下であっても、顧客であっても、敬語を交えて結論から話すのです。
もし自分から相手に声をかける場合であれば、「○○○の件で、伝えたいことがあります。今、少々時間よろしいでしょうか。」相手が上司であろうと、部下であろうとです。状況説明や理由を説明しているときに、相手から時系列に説明をしてほしいと言われる場合があります。
その場合になって初めて、起承転結の流れで順序立てて説明するのです。相手から時系列の説明をオーダーされる前に、その流れで説明してしまうと、説明途中で「結局何を言いたいの?」と言われてしまいます。
もし自分の方が上席の場合、相手は心の中で、そのように考えていますので、要注意です。必ず最初に結論から話すことです。
話が長いと感じるのは実際の時間は関係ない
これは実際の経験を振り返るとわかることですが、1時間が短いと感じることもありますし、2〜3分でも長いと感じることがあります。
結論>理由(状況説明)を基本にして、話全体を結論>理由(状況説明)のパターンで繰り返していくと、相手は飽きずに話についてきます。しかし結論が分からない状態で、話をしていくと、相手は行き先の見えない時間に不安とイラつきを感じます。すると1〜2分で話が長いと感じ始めます。
しかし相手の伝えたい結論がわかっていて、自分も関心を持っている場合、1時間の話でも長いと感じないのです。
口癖や意味のない接続詞などは相手をイラつかせる
口癖等のケースは自分で気がつくことは難しいです。しかし過去に言われた経験をお持ちであれば、今もそうして話していることが考えられます。また非常に多いです。
「あの〜」「え〜」「え〜と」「一応」「とりあえず」「ていうか」「なんか」「なるほど」等々、実はたくさんの口癖があります。自分にとってはほとんど意味のない癖ですが、相手にとっては何度も繰り返すと、イラつかせるだけで肝心の伝えたい話が相手に届かなくなります。
相手は、ただただ口癖のオンパレードの長話に耐えているという状況になります。
自分が話す言葉遣いに、強く意識を持って、意味がない言葉を挟まずに話すことです。
まとめ
話が長い人に共通する表面的な特徴で主だった特徴を紹介しています。
特徴から原因を考えると、話が長くなる人は要約力がない可能性が高いです。
また話す文章内容の順番がわかりやすく構成されていない事も原因となっているのです。これは文章力がないということです。
話が長い人は、相手には「頭が悪い」印象を持たれやすいので要注意です。簡潔で分かり易い文章を知るには、読書をする事をおすすめします。要約力・文章力がない人は、読書から始めて、鍛えることをおすすめします。
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