読解力をつける方法は、当サイトでもすでに紹介していますが、読解力がない人や本をあまり読まない人に向けての方法です。
当記事では、それよりも上、初級よりも少し上を目指してレベルアップできるように、読解力を上げる方法を紹介します。
読解力をさらに上げる方法はクリティカルに「なぜ」と考える
読解力の必要は改めて言うまでもありませんが、学生にも必要ですが、社会人になればなおさら必須の能力となります。
読解力がないとなれば、相手が言うことや書いた文章から意味を理解することができません。分かってるつもりになっていたり、「そんな話は聞いていません」「そういう意味だとは思いませんでした」などという言葉を言ってしまいます。
社会人として仕事をしていく上では、言葉が通じていない状態になりますので、ネックになってしまいます。
読解力をつける基本の方法
読解力がまるでないという人、相手の言うことや文章が読んでるつもりなのに、理解できていないという人は、基本的な方法を紹介します。次のページを参考にご覧ください。
基本的には、「本を読む」「言葉を調べる」「要約する」という手順を繰り返すことで、何が書いてあるのかを理解できるようになっていくという方法です。何が書いてあるのかを理解できていなければ、要約は書けませんので、要約をかけるようになることで理解度が確かめられるということです。
また普段本を読まないという方なら、同じ本を3回読む方法も紹介します。3回読むのは、間を置かずに、連続して読むのが効果的です。記憶に残っているはずなので、回数が進むほどに速度が早くなり、意味も理解しやすくなります。
読解力をさらに上げる方法
先に紹介した本を読まないという人に向けた方法を試したが、あまり成長を感じないという方もいるかも知れません。
そういう方には、少し上を目指して読解力を上げる方法を紹介します。
本を読んで自分なりに要約文も書いているが、仕事では相変わらず、理解不足から仕事がうまく行かない経験やミスをしているという場合です。
以前よりも話を聞くように変わったはずなのに、文章(メール文など)もきちんと読むようになったのに、という意識があるのに結果が成長していない人は、「考えていない」可能性があります。字面しか読んでいない状態です。
さらに読解力を上げる方法は以下の2つです。
読解力を上げる方法は音読
本を読む時には音読をしてください。恥ずかしいと思うかもしれませんが、席を移動するなりして、音量は小声でもOKですので、音読をしてください。
文章を正確に読み込めていない人の場合、無意識で飛ばし読みをしている可能性があるからです。飛ばし読みは意図的に行なうことで、読書速度を上げるメリットがあります。同じ本を2回目3回目に読む場合も有効です。重要な部分だけを拾って読む方法です。
しかし初めて読む文章に対しては、正確に読み取れないというリスクがあります。人によって、無意識のうちに、斜め読みや拾い読み、飛ばし読みをしている癖を持っている方がいます。そういう方が、きちんと読む意識を持って読んだとしても、全てを読めているのかは、微妙です。
一番の対策は、音読をすることです。全文を音読すれば、物理的に飛ばし読みは防止できます。
読解力を上げる方法はクリティカルに「なぜ」と考えることから
読解力をさらに上げる方法の2つ目は、クリティカルシンキングです。
クリティカルシンキングとは、批判的に考えるということです。
文章はきちんと読めているという場合、相手の話をきちんと聞いているという場合に、「そういう意味だと思わなかった」ということが発生している人の特徴は、聞いている(読んでいる)が「考えていない」という可能性が大です。
字面だけ読んでいる状態、会話の場合なら言葉は聞こえているが流れているだけという状態です。意味を理解する考えるということがなされていないことが原因です。
例えば、文章を読んで理解する場合に、文章の中だけで考えようとします。
上司からの口頭での例文
「ちょっと出かけてくるから、この資料のコピーを10部用意してください」と言われた場合
読解力がない人だと、「わかりました。10部ですね。」という返答になるでしょう。
しかしクリティカルシンキングの人は、いろいろ考えます。「何時までに必要なのだろう」「社内用なのか」「社外の出席者もいるのか」「会議室の机に準備したほうがいいかな」「上司は何時に戻る予定なのだろう」等々。スケジュールに「来客予定」や「社内ミーティング」などが書かれていれば、さらに考えます。
読解力がない人が「言葉を額面通りにしか理解しない」と言われる場面であり、厳しい場合は「そこまで言わなくてもスケジュールを見たらわかるだろう」と言われてしまいます。
一方、クリティカルに考える習慣を持っている人は、「よく気がつく人」という評価になり、近い将来には「いてくれないと困る存在」と思われていきます。
クリティカルシンキングのポイントは、「なぜだろう」と考えることにあります。相手の文章や言葉に、「なぜだろう」と考えるのです。ただし「なぜ」を口に出すと、「小うるさい人」という印象になりますので注意が必要です。「なぜ」の次は「ではこうしたほうがいいかな」と考えるところにあります。
本の読み方を変えると効果は変わります
本の読み方をクリティカルに変えることで理解度はさらに深まります。クリティカルに読むということは、先に解説したように「なぜ」と考えながら読み進めることになります。
つまり思考しながら読書をすることになり、理解度が深くなるのです。思考しないで受け取るだけの読み方は、記憶に残りにくいのです。
クリティカルに読書をした事がない人にはぜひお勧めします。読書スピードは落ちますが、理解度は格段にアップします。
読解力を上げる方法は読書ノートを再読
本を読んで読解力をつける練習をしていく場合は、人間は「忘れる生き物」であることを前提にして練習すると良いです。
本を読んで読書ノートを書くことは、アウトプットする方法の一つです。読んだ本の理解度を高める方法として、実践している人も多いです。ただし多くの人は、人間は「忘れる生き物」であることを忘れて、次の本へと意識が向いてしまい、読書ノートを再読する人は少数派です。
実は人間の記憶は、新しく知った記憶は短期記憶として認識され、20分すると4割忘れ、翌日には7割忘れます。もちろん個人差はありますが、一般的に短期記憶の保存時間は短いのです。
その中で、感情を伴ってインプットされた記憶や繰り返しインプットされた記憶は、命に関係するかもしれない重要な記憶として長期記憶に移行し保存されます。一度しか見てないのに強く記憶に残ることや、試験勉強のように繰り返して忘れにくくなるというのは、この長期記憶に移行したことによります。
読解力を上げる方法として読書ノートを使うのは、理にかなっているのです。本を読み終わったら、24時間以内に読書ノートに書き、1週間後に読書ノートを再読するのです。そして1ヶ月後にさらに再読すると、高い確率で、長期記憶に移行し、忘れない記憶になります。復習効果です。
正確には、読解力というより記憶力に関する方法ですが、外形的には「本を読んでよく理解している人」という印象になるのです。
まとめ
読解力がない人は、本を読んで要約を書くという方法で、ある程度読解力をつけることはできます。しかし、やってみたが自分には成長が感じられないという方は、文章を読んだり、話を聞く時に表面的にしか聞いていないという特徴があります。
「なぜ」をキーワードに、考えながら、読むこと・聞くことを繰り返していくと、相手の言わんとすることに気づけるようになります。行間を読む・空気を読むということも同様です。
また音読は子供のようで嫌だなと感じる人もいるかもしれませんが、飛ばし読みの癖を防止するためです、慣れるまで続けることをお勧めします。
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