読書の時には音楽は聞く方ですか?読書の時に聞く音楽はどんなジャンルを選んでいるでしょうか。
音楽は読書に集中しやすくなるように聞くものです。
しかし本を読む時に聞く音楽は、好きな音楽だから集中できるかというと、そうとも言い切れません。
音楽を聴きながら読書をしようと思っていたのに、読書ではなく音楽の方に注意が集中してしまうこともあるからです。
人によって、あるいは曲のジャンルによっては、読書中の音楽は効果的になるし、逆効果になもなります。
読書と音楽の関係性|人・ジャンルによっては逆効果
音楽には、読書に集中しやすい音楽と、集中しにくい音楽があります。
実はこれは、読書に限るものではありません。
読み書きに関することや、手先を動かすような何かの作業などの背景にも、合うBGMと合わないBGMがありますし、BGMはむしろない方がいいという場合もあります。
音楽を聴きながらの読書
そもそも読書には音楽が必要なのかという気づきがあります。これは日常の中で、音楽が流れている場面を想像するとヒントがあるかもしれません。
音楽がどんな場所や場面で流れているのかを考えると、音楽には次のような効果があることに気づきます。
・緊張を緩めるために、リラックスする
・脳をクールダウンし、穏やかになれる
・気分が高揚し、元気に活動的になる
人間の脳は、聞こえてくる音楽に影響され、行動に影響するようになっています。
実際にさまざまなジャンルのお店では、人間の脳の反応を活用しています。
ですので音楽を聴きながらの読書でも、リラックスできて脳がクールダウンできる曲を選べば、読書に集中しやすい脳の状態を作ることができるのです。
音楽を聴くことで脳がリラックスする効果
脳がリラックスしている状態かどうかは、脳波によって分かります。
脳波5つに分類され、その中で、α波(アルファ波)の状態が読書に向いているとされます。アルファ波の状態は、一般的にリラックスしている状態で、記憶力・集中力が高い状態とされています。
もう一つシータ波も注目されている脳波です。シータ波の状態は、アルファ波よりもさらにリラックスしていて、眠りに入る前の状態や作業に没頭している時に発生し、記憶力がさらに高まることが、研究結果からも証明されています。
ただし、シータ波は、瞑想状態や非常に強い集中状態に出やすい脳波であり、音楽などで意図的にシータ波を出すことには危険性があることも指摘されています。
ですので、読書には、記憶力・集中力が高いアルファ波が出ている脳の状態で読書をするのが効果的と考えておくのが良いです。
読書中の音楽の効果|読書がはかどる音楽はモーツアルト
本を読むときのBGMが読書に良い効果を与えるには、脳から読書に最適な脳波(アルファ波)が出ている状態が望ましいことは、前述の通りです。
実はアルファ波が出やすい音があります。それは、川のせせらぎや波の音や雨の音などの自然音です。
自然音以外では、クラシック、とりわけモーツァルトの音楽がアルファ波が出やすいことはよく知られています。
アルファ波が出やすくなることは、頭が良くなることではありません。あくまで、記憶力が高まりやすい状態ですので、読書をしたり、勉強したりなどのインプット作業が必要になります。
自然音やモーツァルト以外でも、アルファ波が出やすい音楽はたくさんあります。
本読む時に聴く最適な音楽の特徴
本を読む時に、集中しやすく記憶に残りやすい音楽には特徴がありますので、聞く曲を選ぶ時には、特徴を押さえて曲選び・ジャンル選びをすると良いです。
実は、アルファ波が出やすい音楽とは、一言で言うと眠りやすい音楽とも言えます。その特徴の要点は以下の通りです。
・歌詞がない曲(歌声が入っていても歌詞がないもの)
・1/f(エフ分の1)と言われる癒しのリズム(自然音が良いのはこのため)
・高周波音を含む曲
読書中の音楽でおすすめのジャンル
読書に集中しやすい、アルファ波が出やすい音楽についての要点は前述の通りです。
この要点についてもう少し詳しく紹介いたします。
読書中の音楽で最適なのはクラシック
クラシックやジャズが、読書に合うとされる理由の一つはここにあります。
ですので、クラシックやジャズから曲を選ぶ時には、歌詞が入っていない曲を選んでください。
歌詞が入って曲を聴いていると、脳は聞こえてくる言語に刺激を受けます。その結果、強く意識をしなくとも、自動的に脳は思考を始めてしまいます。
本の中の思考ではない方向へと、思考が進み、読書を邪魔してしまいます。
おすすめするクラシック音楽
1.バッハ「無伴奏チェロ組曲」
2.サティ「ジムノペディ」
3.モーツァルト全般
4.ヴィヴァルディ「四季」
5.パッヘルベル「カノン」
読書の音楽はyoutubeから1/f(エフ分の1)の癒しのリズム|自然音やヒーリングミュージック
自然音や1/fの揺らぎのリズムとを取り入れたヒーリングミュージックがCDやYouTubeでは人気があります。
川や波の音・鳥の声を使い、終わりがなくゆったりとした音の集合体のようなイメージです。音楽のように、聞こえなくなくもない少しずつ変化していく音の集合体を聞いていると、アルファ波が出やすい状態になります。
YouTubeチャンネルの中には良質なものがあります。筆者が愛用しているおすすめのチャンネルを紹介します。
クラシックやジャズのように、選曲で悩むことがなく、読書や作業に没入したい時など、思考や作業の邪魔をすることないので、非常におすすめです。
読書の音楽にはジャズもいい
ジャズであっても、ゆったりした曲の方が、アルファ波は出やすいです。ジャズピアノの演奏は、全般的に有効です。
どちらかと言えば、単調な曲で、テンポもゆったりした感じの曲がアルファ波を発生させやすくします。
高周波音とは、4,000ヘルツ以上の音です。
モーツァルトの音楽が、アルファ波が出やすい曲の代表として紹介されるのにも、ここに理由があります。
ジャズ・ピアニストでは、特にビル・エヴァンスがトリオやソロで演奏している曲がおすすめです。
おすすめするジャズ
1.ビル・エヴァンス「Waitz For Debby」
2.マル・ウォルドロン「Cat Walk」
3.マッコイ・タイナー「Satin Doll」
4.バド・パウエル「Cleopatra’s Dream」
5.チック・コリア「Spain」
音楽聴きながらの読書ができない人|読書中に音楽は集中できない
音楽を聴きながら読書すると集中力が高まりやすいことなどを紹介しましたが、実は音楽が聴こえていると集中できないという人もいます。
実際音楽が聴こえていることに意識が向いてしまうと、読書に集中できないということもあります。むしろ無音の方が集中しやすいという声もあり、判断が難しい点です。と言いますのは、音楽があると読書に集中できないという方でも、カフェで本を読んだり、雑踏の中でも以外読書に集中できたりするからです。これらの集中している場面では、脳に音楽は聴こえているはずですが、意識の中には入っていない状態なのです。
つまり曲選びを自分がコントロールできないカフェの音楽では、集中することは難しくないと考えられます。逆に歌詞のないクラシックやジャズであっても、自分が曲を選んで好きな曲を聴く場合は、集中できない可能性があるのです。好きな曲の場合は、音楽が意識の中に入ってしまい読書への集中が途切れる可能性があるということです。
人が集中している時には、周りに聞こえている音楽も、街中に広がる雑踏の音でさえも、聞こえている意識がなくなるからです。読書に集中し没入している状態では、音楽は聴こえている意識がないのです。
まとめ
モーツァルトやヒーリングミュージック、あるいは、ゆったりとしたジャズピアノなど、アルファ波が出やすくなる音楽はたくさんあります。
好きな音楽を聴く姿勢と、読書に最適な音楽・読書に集中しやすい音楽は、別物であることをご理解ください。
リラックスして記憶力が高い状態にあり、アルファ波が出ている状態は、音楽を楽しんでいる状態とは違います。しかし、読書を効果的に、読書タイムを有益なものにしたいとお考えでしたら、アルファ波が出やすい状態になるジャンルをおすすめします。
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