疲れた時に読む本は脳を癒してくれる:心が・人間関係に・人生に

疲れた時に読む本

先に言いますと、本を読むことは薬を飲むこととは違います。

しかし何もしたくない時や、心が疲れていている時に、本を読むと穏やかにしてくれる効果がありそうなのは確かなんです。

疲れているのですから本当は眠った方がいいのに、疲れる原因となったことが頭の中をぐるぐると繰り返し思考を続けます。そんな時には本を読むのが一番です。

本を読むことに意識が移ることで、考えても仕方がない、すぐ答えが出ないことを考え続ける状態から脱することができるようになります。

目次

疲れた時に読む本は脳を癒してくれる:心が・人間関係に・人生に

疲れた心を癒す本は感動と希望を提供し、人間関係本はコミュニケーションスキル向上に、自己啓発本は人生の目的を探求し道標を示す。読書は心のリフレッシュと成長を同時にもたらす。

本を読むと他のことに意識が向かなくなる

本を読むことがストレス解消に効果があるとされるのは、人間の脳がシングルタスク向きにできているせいなのです。

つまり、一度に一つのことしかできないということです。研究ではギリギリ2つはできる可能性はあるが生産性は非常に(4割ほど)落ちるし、脳を収縮させるというのです。

また、外部から見ると2つ同時に行なっているように見えても、実際には2つのことを同時に行なっているのではなく、短期間でタスクのスイッチを切り替えているというのです。

脳が自然な状態で効率よく働くのはシングルタスクなのです。一度にできるのは1つのことです。つまり、疲れた時に本を読むと、読むことに脳が集中すると、心の疲れ・体の疲れ・頭の疲れを考えたり感じたりする方向に、脳が向いていない状態ではなくなり、結果的に癒される効果を感じるのかもしれません。

疲れて、文字が頭に入ってこないと感じるかもしれません。それでもボーッと文字をたどってみてください。深く思考するタイプの本じゃない方がいいです。

疲れた時に読む本をおすすめします

疲れた時に本を読むことで癒しの効果を得られる可能性があります。疲れを感じているときは、体と心と脳が疲れていますので、負担となる可能性がある本を選ぶのは、避けた方がいいです。

体が疲れているなら、体を休めるのが一番です。脳の疲れも本来は、脳を休ませてあげるのが一番良い方法のはずですが、交感神経の働きが優位で考え事が続き、すんなりと睡眠に入れないときがあります。そんなときは、読書をすると、考え事にブレーキ(考え事と読書が同時にできません)がかかり、10分〜15分の間にストレス状態も軽減されます。

また本を読むことは薬を飲むこととは違います。多大な期待をせずに、読むことです。気がついたら、疲れていた頭と心が少しだけ楽になっている。そんな効果が疲れた時に本を読む効果です。

ベッドに入って色々考えてしまいそうな時のために、枕元に何となくパラパラと読める本を一冊おいておくと良いです。

心が疲れた時に読む本

心が疲れた時に読む本は、心の癒しとリラックスをもたらす重要なツールです。このような本は、ストレスや緊張から離れ、心を穏やかにする助けとなります。こうした本は、心の状態を軽減し、リフレッシュするために選ぶことができます。

心の疲れは、日常の忙しさやプレッシャーからくるものであり、時には感情的な状態も影響を与えます。このような時に読む本は、感動的な物語や美しい詩、心に響くエッセイなどが含まれることが多いです。こうした文章は、感情を刺激し、新たな視点を提供することで、心に平穏感や希望をもたらします。

心の疲れを癒すために選ぶ本は、個人の好みや興味によって異なるかもしれませんが、穏やかな雰囲気を持つフィクションや心の成長につながる自己啓発書、美しい自然の写真集などが挙げられます。読書は、心を静め、内なるリソースを取り戻す手段として、心が疲れた時に有益な活動と言えるでしょう。

はかれないものをはかる

タイトルがぴったりきます。疲れた脳にはぴったりくると思います。自分の周りにもはかれないものがあるかなと思考を巡らしてしまいます。

幸せについて

谷川俊太郎さんの優しい語りが疲れた心を穏やかにしてくれます。谷川俊太郎さんの考える「幸せ」を読みながら、自分はどうなのかな、と考えます。何度でも読める本です。

ダカフェ日記

夫婦と子供二人と犬が1匹の日常が、綺麗な写真と文章で綴られています。よくある家族の空気感を感じます。あまりにも普通すぎて、自分の毎日と重なる人も多いでしょう。心が休まります。

人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本

他人に対して配慮することは素晴らしいことですし、身近にそういうサポートをしてくれる人がいると、とても仕事が楽になります。しかし世の中には他人がしてくれている配慮に気づけない人もいます。そんな鈍い人に関わっていると、とても疲れてしまいます。自分の気遣いが報われない気がしてしまうかもしれません。覚えがある方にはこの本がおすすめです

人間関係に疲れた時に読む本

心理学者のアドラーさんが言っていたように、人間の悩みは全て人間関係に原因があるのかもしれません。職場や家族や親兄弟など、原因がそこにあったとしても簡単に捨てる事もできません。立ち向かう選択もあるかもしれませんし、逃げるという選択もあります。

本を読むことは、特に解決になるわけではありませんが、疲れた心や頭を癒す効果は期待できます。

動じないで生きる

人間関係に疲れてしまう原因には、相手に期待してしまうということがあります。一度、相手に期待しない・求めない・頼りにしないと決めて日々を過ごしてみると気がつくことがあります。誰かに何かを期待しようとする時に、この人はそういう人なのだから期待することをやめようと決めると、一気に楽になります。他人に左右されて生きてきたことに気がつくかもしれません。疲れる原因はそれだったのかもしれません。

すれ違ってしまった相手との心の修復法

書いてあることは知ってることばかりかもしれません。ただ改めて考えてみると、何か気づきが得られそうです。わかっていたはずで、実行してないことがあります。

嫌われる勇気

人間関係に疲れる時、さまざまなケースがありますが、人の意見に右往左往してしまう自分を感じている時には、この本は何か気づかせてくれるかもしれません。結局は他人の評価であり、他人の考えを変える事もできないのです。

人間関係がしんどいと思ったら読む本

軽く読んで少しだけ気持ちが楽になるかもしれません。イライラして疲れてる気持ちが、少しだけ静かになるかもしれません。自分が囚われている何かに気づけるかもしれません。

人生に疲れた時に読む本

人生に疲れた時に読む本は、人生の意義や方向性を見つける手助けをしてくれるものが多いです。以下に、そのような状況におすすめの本を紹介します。

幸せになる勇気(岸見一郎・古賀史健) 

「幸せになる勇気」は、アドラー心理学をベースに、幸福な人生を築く方法を提案する本です。岸見一郎と古賀史健によって執筆され、主人公が自己成長の旅に出るストーリーを通じて、自己肯定感の向上や人生の意義の見つけ方を解説。他人との比較ではなく、自分自身と向き合い、自分の価値や力を信じることの大切さを強調。自己変革のステップや考え方、対話のツールなどが紹介されており、読者は自分自身との向き合い方を学び、ポジティブな人生観を育む一助となるでしょう。

禅僧が教える心がラクになる生き方(南直哉) 

「禅僧が教える心がラクになる生き方」は、著者南直哉による禅の教えを通じて、心地よく生きるための智慧を伝える一冊です。禅の視点から現代のストレスや不安への対処法を示し、シンプルで実践的なアドバイスを提供します。禅の考え方を取り入れることで、過去や未来にとらわれずに現在を生きる方法や、無駄な思考や執着から解放される方法を学べます。具体的な瞑想や呼吸法なども紹介されており、日常の中で心の平穏を保ち、バランスの取れた生き方を実現する手助けとなるでしょう。南直哉の優しい言葉が、読者の心に響き、内面の豊かさと安らぎを見つける手助けをしてくれます。

がんばることに疲れてしまったとき読む本(下園壮太)

「がんばることに疲れてしまったとき読む本」は、下園壮太による著作で、過度な努力や頑張りが疲労やストレスを引き起こす現代の課題に対処する方法を提供しています。著者は、自己肯定感を大切にし、自分を受け入れることの重要性を強調。過剰なパフォーマンス志向から解放され、自分の本来の価値を見つけるための考え方やツールを読者に提供します。ストイックながんばり方ではなく、自分らしい軽やかなスタンスで人生を楽しむ方法を伝えており、心の疲れやプレッシャーを軽減するヒントが詰まった一冊です。下園壮太の温かく分かりやすい文章が、がんばりすぎの罠から抜け出し、より健全なバランスを見つけるための支援をしてくれます。

疲れた時に読む本は小説もおすすめ

疲れた時に気軽に読む本として、小説もおすすめです。小説はフィクションの世界に入り込み、現実から離れることができるため、心のリフレッシュに役立ちます。物語の展開や登場人物の成長に共感し、新たな視点を得ることで、心が安らぎや希望をもたらします。

例えば、感動的な小説では主人公の喜びや苦悩に共感し、自分の感情と向き合いながら心の癒しを感じることができます。逆に、軽快なコメディや冒険物語は、笑いやワクワク感を通じてストレスから解放される手助けとなるでしょう。

小説は幅広いジャンルがあり、自分の好みに合った作品を見つけることができます。心の状態や気分によっても選ぶ本を変えることができるため、日々のストレスや疲れを癒すための貴重なリソースとなることでしょう。

クスノキの番人(東野圭吾) 

クスノキの番人(東野圭吾)は、2020年に実業之日本社から刊行された小説です。物語は、不当に解雇され、罪を犯した青年・玲斗が、伯母からクスノキの番人になるよう命じられることから始まります。クスノキは、不思議な力を持つ木で、玲斗はクスノキの番人として、夜に訪れる人々の祈りを聞いていきます。

クスノキの前に訪れる人々の中には、様々な事情を抱えた人々がいます。玲斗は、クスノキの力に助けられて、人々の願いを叶えていきます。そして、玲斗自身も、クスノキの力によって成長していくのです。クスノキの番人は、東野圭吾の代表作の一つです。クスノキの不思議な力と、人々の願いを叶える玲斗の姿が、心温まる物語です。

52ヘルツのクジラたち(町田そのこ) 

52ヘルツのクジラたち(町田そのこ)は、2020年に中央公論新社から刊行された小説です。

物語は、52ヘルツのクジラと名付けられた、他のクジラとは違う周波数の声で鳴くクジラに焦点を当てています。52ヘルツのクジラは、他のクジラとコミュニケーションが取れず、孤独に暮らしています。そんな52ヘルツのクジラに、ある日、声が届きます。その声の主は、孤独な少女・貴瑚でした。貴瑚は、52ヘルツのクジラと出会い、初めて心を通わせます。

52ヘルツのクジラと貴瑚の物語は、孤独な人々の心を癒し、希望を与えてくれます。

世界でいちばん透きとおった物語(杉井光)

世界でいちばん透きとおった物語は、杉井光による日本の小説です。2023年3月に新潮社より刊行されました。

物語は、大御所ミステリー作家の宮内彰吾の遺稿をめぐって展開します。宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていました。その子供が、主人公の宮内拓海です。拓海は、父親の死後、遺稿を探すことになります。

遺稿を探す中で、拓海は父親の秘密を知り、自分自身の秘密にも向き合うこととなります。そして、拓海は、父親から受け継いだものを見つけるのです。

世界でいちばん透きとおった物語は、父と子の絆、愛、そして喪失を描いた物語です。切なくも美しい物語に、きっと心を打たれることでしょう。

何もしたくない時に読む本

人間である限り、大なり小なりもう何もしたくないときはあります。そんなときに、誰かに話してスッキリする人もいます。しかし毎日フルに働いていて、そんな気持ちにさえなれない時もあります。

そんな時には本を読みましょう。世界中の誰かの文章に共感できたり、何か楽になれるものを見つけられるきっかけになるかもしれません。ちなみに自信の塊にしか見えない強い人も数年前には、自分と同じ経験をしています。人間とはそういうものです。

さよなら私

自分にこだわりがなくなる事で、もっと楽に生きられる。人生はいいことをあると感じるために悪い事もあるのか。なんでも2つあります。初めと終わり。生まれたら、誰にでもいずれ終わりが来る。なんだか楽になった気がする、そんな本です。

絶望名人カフカの人生論

カフカとは、文豪カフカのことです。本書は、カフカが日記やノートなどに書いた名言(自虐・愚痴)をまとめたものです。著者はフランツ・カフカ本人です。巨人カフカとも言われる文豪のなんとも情けないほどの弱音や愚痴がたくさん書かれています。文豪とも巨人とも言われる方がこんな弱音を吐くのかと、笑ってしまいます。不思議に元気になる気がします。

人生ドラクエ化マニュアル

ふざけた本なのかと思う人もいるかもしれませんが、こういう考え方もありという事です。実社会で応用できるかという本ではないですが、楽に思えることに気づく人もいるでしょう。人生というちょっと長いゲームの中を人は生きている。

仕事に疲れた時に読む本

学生と子供と高齢者以外は基本的に仕事をしています。人生の半分の時間は仕事をしているのです。疲れる時があります。仕事の成果や職場の人との関係(上司との関係、部下との関係)などあります。

その仕事の疲れを本当の意味で共感できる人は、実は自分以外にはいません。自分が唯一の共感者です。同僚も家族も心配そうな顔はしてくれても、本当にはわからないのです。

ですから、仕事の疲れを共感し、癒してくれるのは自分しかいないことになります。ですから本を読む時間が大事なのです。疲れてそんな時間はないと思うかもしれませんが、その気持ちをわかるのは、本を読むことで少しでも癒される自分だけです。

今日の人生

著者はイラストレーターであり、本書はコミックエッセイです。何を期待して読むのかで、賛否が分かれます。多分深く考えずに読む方が良い印象があるのかもしれません。気づきや癒しがあれば、疲れた時に読む価値はあるものと思います。

淡々と生きる

小林正観さんの著書は人によって嫌いな人もいるのだろうと思います。小林正観さんの言葉が、グサグサと心に刺さる人もいると思います。途中で反発を感じる時もありますが、結局小林さんの言葉の方が正しいと感じてしまいます。穏やかに、日々淡々と生きることの喜びを感じられるようになるように思います。

子育てに疲れたら読む本

子育てに疲れた際に本を読むことは、ストレスの軽減、新たなアプローチの獲得、自己成長の促進など、多くのメリットがあります。本を通じて心をリフレッシュさせ、ポジティブな気持ちとバランスを保つことができるため、子育ての日々において重要な活動と言えるでしょう。

また肯定的な視点を得たり、新たなアプローチを試したりするため。他の親との共感を通じて孤独感を和らげ、笑いや感動を通じて心を癒し、自己成長や思考転換を促進。子育ての困難を軽減し、ポジティブな気持ちとバランスを取り戻す手助けとなります。

自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方(島村華子)

「自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方」は、島村華子による育児書。子どもの自己肯定感を育てるため、適切なほめ方と叱り方を具体的な実例とともに解説。子供たちの成長をサポートするポジティブなコミュニケーションスキルを学べる。

子どもも自分もラクになる「どならない練習」(伊藤徳馬)

「子どもも自分もラクになる『どならない練習』」は、伊藤徳馬による育児書で、子供とのコミュニケーションに焦点を当てています。叱りつけるのではなく、どならない方法やアプローチを提案。愛情と尊重をもって子供と向き合うことで、良好な親子関係を築き、子供たちの成長をサポートする方法を解説。実際のエピソードやアドバイスを通じて、親が冷静に行動し、子供たちの感情や考えを尊重する重要性を伝えています。ストレスの軽減や共感的なコミュニケーションの実践によって、子育てがより楽しく、子供たちが自己肯定感を高める環境を作る手助けとなる一冊です。

子どもの敏感さに困ったら読む本(長沼睦雄)

「子どもの敏感さに困ったら読む本」は、長沼睦雄による育児書。子供の繊細な性格や敏感さに向き合う方法を提供。敏感さの理解と受け入れを通じて、子供の成長をサポート。具体的なケースやアドバイスを通じて、子供とのコミュニケーションや関係構築に役立つヒントを提供。親としての対応や気遣いが子供たちの安心感や自己肯定感を向上させる手助けとなる貴重な一冊です。

まとめ

疲れた時には本を読むと少しだけ癒されます。

もう少しだけ深く読むと、頭と心の疲れはなくなるわけではありませんが、和らいでいることに気がつきます。人の脳がシングルタスク向けに作られているので、本を読むことで誤魔化しているとも言えるのかもしれません。

でも、疲れて何もしたくない時に、本を数ページパラパラとめくっていくことで、心の中心が穏やかに静まるのは、良いことです。お勧めします。

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