本を読んで、売れる営業になるのか、それで売れるくらいなら苦労はしないという人がいるかも知れません。
そういう方にお伝えしたいです。
営業は心理学であり科学です。気合と根性で売り込む押し売り営業では通用しません。
電話や訪問の数だけに注目して、営業活動しても成果は生まれません。そういう時代は遥か昔に終わっています。
顧客の心や行動に基づいて、営業活動しないと成果につながらないのです。
どうアプローチすれば、顧客は会ってくれるのか、聞く耳を持ってくれるのか、本当に前向き(その場しのぎではなく)に検討してもらえるのか、今すぐに検討してもらえるのか。
相手が人間である以上、心の動きと行動を考慮しない営業活動は、間違った方法になり、自分だけが空回りし疲れ果てるだけです。
顧客がどう考え、どう行動するのかのヒントは、本の中にあります。
営業の本で読むべきは|顧客の考えを知るヒントとなる本
営業として成果を出すには、顧客心理を知ることです。
顧客の気持ちがどう動くのかを知らないで、あるいは想像しないで、営業を成功させることはできません。
それがダイレクトマーケティングであろうと、WEBマーケティングであろうとです。
顧客は必要だから買うわけではありません
今更いうまでもなく、現代においては、モノがない時代とは違い、「持ってないから買う」という顧客行動はそう簡単には起きません。(持ってないから買ったのは数10年前のこと)
全く同じではなくとも、似たようなものは、既に持っているのです。それが現代の顧客です。さらに、昔のように、物を買うときは、居住している地域エリアの中で買う時代でもありません。
さらに、合理的に買う人もいるが、非合理に買う人もたくさんいます。持っているものとそれほど違いがなくとも、「欲しい」と思えば、「買う」という行動を起こします。
顧客は感情的で、非合理なものです。

営業のライバルは日本全国・他業種も
現代の営業はそういう環境の中でライバルと戦うのです。もしかすると、「車を欲しい」と「家族で海外旅行に行きたい」が、家庭の中で競合するかも知れません。
競合ライバルが、同じエリアの同業他社という時代は、とうの昔に終わっています。物販も飲食も同じです。近くのラーメン屋と地方の取り寄せラーメンが競合します。
ですから、昔の営業のような説明スタイルの営業では売れません。顧客の心理学を学び、顧客の喜ぶタイミングで喜ぶことをしであげないと契約にはなりません。
営業が見るべき・感じるべきは競合よりも顧客の「欲しい気持ち」
ですので、顧客の心理がどう動いていくのかの心理学を知らない営業はとても苦労します。何をしたら、喜ぶのか怒るのか、何をしないと喜ぶのか怒るのかの心理学を知ることは必須です。
電話・メール・面談・手紙などのすべての営業の行動の根底には、顧客がどう反応するのかを心理学から予測した作戦が必要です。
マーケティングに顧客心理を合体させた販売戦略が必要です。1企業であろうと、1営業マンであろうと同じです。

営業本には顧客に関するたくさんの知識情報が散らばっている
また、先に話しておきますが、一冊の本にそれらのことが集約されて書かれていると言うことはないと思ってください。いくつもの本から、ヒントとなるパーツを集めて、試してみて、作り上げていくものです。
さらにいえば、昨年の戦略は、今年の営業には、そのままでは使えません。つまり、営業戦略は、常に変わり続ける必要があるからです。なぜなら、顧客心理が変わり続けるからです。同じ製品をずっと欲しいとは思わないからです。
当記事で紹介するのは、ヒントを掴むための営業の本です。書かれている内容を、全くその通りに実践しても、すでに古い手法や考え方のはずです。
しかし、それぞれの本の中に、今後にもヒントとなる1行か2行のエッセンスがあるはずですので、それを探すように読むことをお勧めします。
営業の本でヒントをつかめる10選

特に営業の本を10冊読めば大丈夫というわけではありませんが、代表的な本を紹介しています。本を読むことで、営業成績を上げて、社内評価を上げて、自分の給料アップまでを望むのであれば、月に4冊以上、ビジネス書を読み続けてみてください。実際の仕事の中で、本から得たことを実践してください。
かなり高い確率で、結果が実現するはずです。
顧客の心を知るなら【7つの習慣】
営業の本というより、自己啓発と心理についての本です。
人間の心理を知ることができます。かなり厚い本ですが、営業だけではなく、ビジネスマン全員におすすめします。
特に前半のページにある「刺激と反応の間には選択の自由がある」という言葉には、自分自身もそうですし、顧客の心理を想像すると、理解しやすいと思います。
人は、考えずに、反応的に行動することが多いです。顧客の心理もそうです。ですから、どのような営業のアプローチ・言葉の選択をするのかで、顧客が受ける刺激が変わるはずです。
ですから、簡単に反応しないはずの言葉選びをすることです。「そろそろ、買いませんか」なんて、声がけする前に反応がわかっている言葉は封印することです。
営業におすすめする本【凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク】
この本の著者は「お客さんは自分自身が欲しいものを知らない」と言っています。
これは筆者も同意見です。顧客は、実は何が欲しいか、どんなのが良いのかを、分かっていないのです。
内容は、タイトルにあるとおり、凡人=普通の営業に読んで貰うことを意図して書かれています。細かい部分には、多少難を感じる部分もありますが、全体の流れなどは、参考になるはずです。
顧客は、営業が発した言葉がヒントになり、「自分自身の気づき」を感じることがあるものです。その言葉とは、商品をすすめる言葉ではありません。
どういう言葉をかければ、気づいてもらえるのか。ここにヒントがあります。
営業のノウハウ本として【「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業】
多くの営業が、陥ってしまう失敗に、「説明」をするということがあります。本書は営業のノウハウ本です。
ついつい商品説明をしてしまうのです。しかし、その気になっていないお客さんに向かって、説明したところで、「じゃあ買います」ということは、ほぼおきません。
成功する手法は、質問を使う営業です。
顧客は、商品説明やサービス内容の説明は、さほど理解はしていませんが、聞き飽きています。一方的に、営業や販売員の商品説明が始まれば、心の中で、顧客は耳を閉じてしまいます。
商品説明は、顧客が聞きたいという行動を示したときにだけ、行うのが有効です。
営業マン本として共感する【営業の魔法-この魔法を手にしたものは必ず成功する】
「この魔法を手にしたものは必ず成功する」が副題です。営業マンの方が読めば、共感する部分がたくさんあると思います。小説仕立てなので、非常に読みやすいです。
営業の魔法というタイトルが胡散臭くないといえば、確かにそんな印象はあります。
ただ、ダメダメ営業マンの経験をお持ちの方なら、「わかる」と共感しまくりになると思います。
また、読み終わると、勇気も湧いてくるかもしれません。どんなスキルやマインドを学べるのは、人によるのかもしれません。しかし「自分もこれはやった方がいいこと」と思うことが見つかるはずですので、まずはちょっと真似をしてみて損はないです。
営業1年目に読む本【トップセールスが使いこなす! ”基本にして最高の営業術”総まとめ 営業1年目の教科書】
長いタイトルの本です。
営業1年目の新人にはもちろん、新人以外の営業マンにおすすめする。
営業の基本の教科書です。
営業に必要な心構え・話法・作法などが学べます。
営業の仕事に悩んだら、こちらも読んでみるのをおすすめします。
営業は、時々、基本に戻るのは大事なことです。
そのこと自体がおすすめです。
特に、最近営業成績の調子が悪いと思っているときは、スポーツ選手で言うならば、何かの影響で、良いときのフォーム=営業スタイルから、崩れているときに、起こりやすいこと。
基本を思い出すために、読んだがいい、おすすめの本です。
営業マン全員にすすめる本【営業は準備力: トップセールスマンが大切にしている営業の基本】
営業に限りませんが、準備はとても大事です。
「トップの営業マンは、営業の8割が事前準備だということを知っている」というように、営業には事前準備がとても大切だという本です。
準備ができていないと、トップクラスの営業達も良い結果は出せません。
この本も営業の基本中の基本という気がします。
読んで下さい。
おすすめです。
営業1年から中堅までに読む本【営業力 100本ノック】
「営業力 100本ノック」は、タイトルからして凄いおすすめの本です。
こちらは営業の心構え・営業マインドの深掘り・営業戦略などを見開き2ページで、100項目紹介しています。
営業に必要な、マインドやテクニックが分かる本です。
新人営業でも、中堅の営業マンでも、持っておきたい営業のおすすめ本です。
営業全員にすすめる本【嫌われる勇気】
「嫌われる勇気」は営業とは直接関係ないように感じるかも知れません。
しかし、人の心理を学ぶことが、営業に役立ちます。営業経験が少ない人や売れてない営業マンは、顧客の心理を考えるということをしません。
あるいはしているつもりになっています。顧客はこう考えるはずという具合にです。顧客の目を通してみられるようになると、同じ場面で違う思いに気づくはずです。
アドラー心理学を学ぶことができる本です。
営業だけではなく、自己啓発としても読みたいおすすめ本。
人気の本です。
営業は、小手先のテクニックだけではなく、こういった心理学を学ぶことも大切です。
顧客に、一歩踏み込んだ営業がしたいというときに、おすすめする本です。

営業1年目に読む本【マンガでやさしくわかる法人営業】
営業の基本からテクニックまで、
法人営業のノウハウをマンガでやさしく紹介している本。
普通のマンガのように読みながら、営業についても学べる。
営業を始めたばかりの新人は、まず読むべきおすすめの本です。相手の心理から自分を見てみると、ヒントが生まれるはずです。
営業1年目に読む本【即決営業】
即決営業してますか。
即決はなかなか難しい。
しかし、この本の著者は即決営業を掲げ、在職した会社すべてでトップセールスを
誇る元営業マン。
そんな人間が書いた本。
こういうスタイルもあるということを知る、おすすめの本です。
ただ、即決の営業の考え方は、今後重要になると思います。
今は、営業マンの話を聞かなくても、ネットの情報で、顧客は十分に情報を持っている。
昔の営業は、情報知識を持って、何度も面談し、信頼関係を築いて、商談をしたものです。
今は、信頼関係はメールで作る時代です。
面談する時は、クロージングの場面であることが、多いはずです。
即決の感覚を持って、営業をしなければならないはずです。
この本は、これからの時代にもあっているのではないかと感じます。
まとめ
売れる営業と売れない営業、そして一人の営業でもうまくいってる時となかなか成果にならないときの違いは、営業の考え方の軸が、営業よりなのか顧客よりなのかに尽きると思います。
少なくとも40年間、営業社員として、営業のリーダーとして、経営者としての経験をしてきた中で、感じていることです。
顧客によってどの選択がいいのか、と口では言いつつ、その根拠が営業よりであることは、よくあることです。本気で顧客の目線で考えてみれば、営業の行動自体に変化がなくとも、顧客にかける言葉やメールの文章が変わります。
顧客があなたから受け取る印象は変わるはずです。競合の中で、光って見えてくる可能性があります。営業の本を読むことで、そのようなヒントを得ることができます。
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